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4話 コスプレ覚悟! 危機一髪の学校祭! #1

この作品は原作そのままを投稿しています


あとから『改訂版』を投稿しますので、ここでは改稿は行いませんので、ご了承ください


 現在、2010年。


 10月のある日のこと……。

 ロゼのクラスでは、学校祭の準備をしていた。クラスメイトのノーラがロゼに話しかける。

「ねぇ、ロゼ」

「ノーラ、どうしたの?」

「学校祭の前夜祭の生徒会の企画で先生が生徒を選んで2人でコスプレする企画があるんだけど……」

「えっ、また、私!? この話、もう5〜6回くらいオファーが来たけど」

 ロゼは驚いたようにいった。一緒にいたリヴァル、ナミ、マリアの3人が……。

「アレ? ロゼちゃん、また、あのオファー?」

「うん、そうみたい。ところで、ノーラ、そのオファーをしてきた先生は誰?」

「それがね……、ジャン先生なの」

「げっ、あのキザ数学教師が!?」

「そうなの。是非、ロゼとコスプレをやりたいっていい張ってるから困ってるの」

 リヴァルたちが……、

「ロゼ、やっちゃいなよ! コスプレのことはエズミ先生に話しておくから」

「じゃあ、やる」

「んー、じゃあ、今から生徒会室に行こうか」

「うん」


生徒会室

「会長、ジャン先生のお相手は決まりましたか?」

 1人の生徒会役員がいった。ロゼが……、

「えっ、ノーラって生徒会長なの!?」

「うん、そうだよ。ところで、ジャン先生はコスプレのテーマのクジを引きましたか?」

 淡々と話すノーラ。ジャンはそのクジをロゼに見せる。

「あぁ、引いたよ。テーマは……、『イケメン執事コンビ』」

「『イケメン執事コンビ』? ジャン先生、それから、ノーラ、女子がそんなことをやってもいいの?」

「ロゼ、大丈夫だよ。男性同士で『メイドさん』もいるから」

「ハイハイ、やればいいのね」

 呆れるロゼと凄く嬉しそうなジャン。


 時は流れ……、放課後。

「こんにちは。アレ、ロゼさんは部活、休みですか?」

 レイムが怪訝そうに聞いた。マリアが……、

「ロゼは今日から遅く来るよ」

といった。

「ロゼさん、あのオファーにOKを出したんですか? それから、お相手は誰ですか?」

「ロゼのお相手は運がいいのか分からないけど、ジャン先生とだって!」

「僕のロゼさんが……」

 レイムがしょんぼりしている最中、

「みんな、こんにちは! 今、ロゼはいる?」

 エズミが勢いよく音楽室に突っ込んで来た。

「いませーん」

「今日、ロゼに頼みたいことがあるのに……」

「ロゼに頼みたいことって何ですか?」

 ナミがエズミに問いかける。

「学校祭の放送アナウンスと学校祭の前夜祭の生徒会の企画で先生が生徒をオファーしてコスプレをする企画にロゼとやりたいんだけど……。誰かに取られちゃったかなぁ?」

「ロゼはジャン先生に取られちゃったよ」

 リヴァルが実に楽しそうにいった。

「ロゼさん、放送委員なんですか? カッコいい……」

 アールとオペラがいった。

「そういえば、ザークも来てないよな」

「そうですね」

「ザークも放送委員だから。残念だなぁ……。やっぱり、ジャン先生がロゼを取ると思うと……」

 エズミ、ホントに残念そうだ。

「代わりにナミ、リヴァル、マリアの3人のうちお相手は私が選ぶ! いい? 行くよ? 私のお相手はナミ! ロゼの代わりだからちゃんとやるのよ!」

「ハーイ」

 そこで、ロゼが登場。

「こんにちは」

「ロゼ、ジャン先生に捕まったんだって?」

「ハイ、それが何か?」

「テーマは?」

「エズミ先生、ちょっと、耳を貸してください」

「……?」

『私のコスプレのテーマはイケメン執事コンビですよ』

『えっ、そうなの!? 私は好きなアニメキャラだよ』

『エズミ先生はいいですよね……。ナミはアニメに凄く詳しいですよ』

『なんで分かったの?』

『ノーラがあとエズミ先生だけだっていっていましたよ。それから、私が音楽室に入ってくる前にオファーしていたみたいじゃないですか? その時に聞いていたんですよ』

『へぇー』


 会話終了。

 ザークも登場。手には印刷物を抱えている。

「エズミ先生、アナウンスの原稿のコピーが終了しました」

「おっ、ザーク、お疲れ様」

「コレはロゼさんの放送アナウンスの原稿です。どうぞ」

「ありがとう。うわー、長いなぁ。なんか他の人より紙の枚数多くない?」

「各クラスのイベントや出し物などの紹介がありますからねぇ……。さっき、ジャン先生に会いましたよ。ロゼさんがやってくれるっていって凄く嬉しそうでした」

「チッ、あのキザ数学教師が……」

 ロゼ、舌打ちをする。あれから、いろいろあれこれ、話してその日の部活は終了した。


 次の日……。

「ロゼ、おはよう。コスプレの方はどう?」

「おはよう、ノーラ。順調なのかどうか分からない。あっ、そうそう、エズミ先生のお相手、決まったよ」

「えっ、誰?」

「本来は私とやりたかったみたいだけど、ナミとだって」

「ホント? よし、これで順番とか決められる!」

「じゅんばんとか?」

 ロゼは怪訝そうにいった。

「そう。出る順番を決めないと話にならないよ」

「そっか」

「さてと、学校祭の準備の続きをやりますか」

「そだね」


 時は流れ……、放課後。

「ロゼくん、この服を着てくれないかい? ネクタイは締めなくていいよ」

 ロゼは私をキザ執事にする気だな……と思いながら、別室に行き、着替え始めた。


 数分後……。

「終わったかい?」

「ハイ」

「ロゼくん、カッコいいな」

「そうですか? そんなにジーッと見つめないでください」

 気づいたら、ロゼの首筋にネクタイが緩く締められていた。それを見て……、

「こういうことだったんですね」

「そういえば、ロゼくん、最近、俺を見てガタガタいわなくなったな」

「そうですか?」

「そうだよ」

「ホントにそうですか?」

「ホントにそうだよ」

「ホントにホントにそうですか?」

「ホントにホントにそうだよ」

 エンドレスである。まぁ、以前よりいい感じ(?)である。(詳細は3話にて記載)


 一方、エズミ&ナミは……。

「エズミ先生、テーマは何ですか?」

「えっと……、『好きなアニメキャラ』だよ。キャラクターはナミが決めていいよ」

「エズミ先生は何が似合うかなぁ……?」

「……?」

「某国民的漫画のキャラはどうですか?」

「いいね!」

「ところで、ロゼたちはどんな感じなんでしょうね?」

「ロゼにメールか電話をしてみたら?」


 ナミはロゼにメールを送った。

 帰ってきたメールは……。

「こんな感じ。っていう文章と、あっ、写メつきだ!」

 その写真はナミとエズミが驚いた。

「凄い!」

「ロゼのところは『執事コンビ』なんですね」

「ナミ、ちょっと違うんだ。『イケメン執事コンビ』なんだよ」

「抱かれたいです……」

「うん……。ロゼはホントにスタイルいいよね」

「そうですね。ロゼは何を着せても似合いますよね」

 暫し、感慨する2人であった。


 さて、ロゼ&ジャンは……。

「あーあ、ナミにメールを送っちゃった。絶対、あの2人のことだから、まだ何にしようか迷っていたりしますよね」

「参考にしてもらえるといいね」

「参考にならないと思いますよ」

 ロゼが悪戯をするような顔でいった。


音楽室

「ロゼとナミとエズミ先生は今日も遅刻か……」

「そうみたいだね……。学校祭も近いのに」

 マリアとリヴァルが少し寂しそうにいった。

「みんなでロゼさんたちとナミさんたちのところに乗り込みませんか?」

と悪戯っぽくいうザーク。

 いいのか? ザークがもの凄いスピードで音楽室から出て行ったぞ。

「いいの。ザークはいつもこんな感じだから」

「そうそう」

とオペラとアールが少し呆れ気味な顔と口調でいった。


 ザークはロゼとナミたちを探すためにあちこちを探し回った。

「いないなぁ……」

 すると……。

「ザーク、どうしたの?」

とアリアにいわれた。ザークは……、

「ロゼさんとナミさんたちを見かけませんでしたか?」

とアリアに問いかけてみた。

「ロゼとジャン先生は見たよ。だけど、ナミたちは見てないな。」

 アリアは鍵当番だったのだろうか。鍵を持っていた。

「ロゼさんたちはどこにいましたか?」

「実は場所は教えられないの」

「そうですか……。ところで、なぜ、教えられないのですか?」

「だって、ジャン先生たち、凄く楽しそうだったよ。私の理想の恋人像だったなぁ……」

「どんな服装でしたか?」

「そこまではいえないよ」


〜回想〜

「ロゼ君、なんか、意外と可愛いな……」

「そういうジャン先生も……」


 回想、終わり。すると、アリアが……。

「なんかね、ホントに2人とも、できちゃうんじゃないの? というくらい、いいムードだったんだから! 私もコスプレ、頑張るから、ザークもロゼに振り向いてもらえるように頑張りな!」

「ハイ。ってアリア先生もコスプレするんですか?」

「うん。普通教科の先生はみんなやるよ」

「そうですか」


 アリアと別れたザークは……。

「これって……、三角関係?それとも……、四角関係?」

 ハイ、拡大する恋愛関係であった。


 学校祭まで、2週間を切ったある火曜日のこと……。

調理室

「ロゼ、ナミ、今日の放課後に生徒会室に来て」

と、ノーラがウキウキしているかのような声でいった。

「ハーイ」

 ちなみに、ロゼたちのクラスの出し物(注・模擬店など。)はチュロス。彼女らと数人のクラスメイトはチュロスの味の研究をしていた。他のクラスメイトは看板や宣伝用のポスターを製作していた。

 マリアとリヴァルはチュロスを食べて……。

「フォゼ、ひょうのほうふぁご、ふぁなぃの?」

 マリア、なんていっているのか分からないぞ。すると、リヴァルが…。

「マリア、なんていっているのか分からないんじゃない? 多分、ロゼ、今日の放課後、来ないの? っていったんだよね」

とチュロスを飲み込んでからいった。

「うん。リヴァル、正解! この味のチュロス、美味しいよ♪」

 マリア、食べるか喋るか、どっちかにしていただけないだろうか。

「やっと、理解できた。来られ次第来るよ。じゃあ、この味にしようか」

「うん」


 時は流れ……、放課後。

 生徒会室には先生の人数分の生徒たちがいた。

「これから、順番を決めていきたいと思います」

「ハーイ」

「会長、まずは3年生から順番を決めていきませんか?」

 眼鏡をかけた男子生徒会役員がいった。

「いい案だね。じゃあ、3年生から」

「私、最後の方がいいな」

 ロゼが実に楽しそうにいった。

「ロゼ、それってどういうこと?」

 ナミが嫌な顔をしていった。

「それはジャン先生の要望なの」

「ふーん」

「じゃあ、ロゼはラストから2番目にするね」

「ワーイ! 流石、ノーラ。ありがとう」

 ロゼが嬉しそうにいった。

「いえいえ。ということはナミは最初から2番目にする?」

「私は真ん中の方がいいな。2組続けて吹奏楽部はちょっとね……」

「そっか……。じゃあ、真ん中当たりにしてみるね」

「ありがとう」

「いえいえ」

「じゃあ、1・2年生も指定がある人はいってください」

 また、眼鏡をかけた男子生徒会役員がいった。


 あれから、数分の時間、1・2年生の順番が決まっていった。突然、ノーラが……。

「他に指定する人は至急に報告してください。もし指定がなかったら、こちらで決めます」

といった。他の生徒たちが……。

「どうしよう……。先生に順番のこと、いわれてない……」

「生徒会の企画はどの時間帯にやるんですか?」

「これって、テーマにもよるんですか?」

などと、質問の嵐が飛んで来た。ノーラが冷静になって……。

「この企画は開会式が終わったあとです。この順番はテーマによりません」

「そうですか……。分かりました」

「では、リハーサルについて説明します。リハーサルは開会式から最後までの流れをつかむようにしてください」

「ハイ」



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