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プロローグ
暗い夜に炎が燃え上がる。
そこはとある町外れにある古びた七階建てのビル。そこの四階から凄まじい勢いで炎は噴き出していた。
外から消防車が火を消そうとするが全くといっていいほど効果は無い。
その頃ビル四階にある中央の部屋、炎の発生源となった場所。そこでは三人の男…いや、性別すらもわからない程全身黒こげの死体が三体転がっていた。
そしてもう一人人影があった。
それはどこにもいる普通の男の子だったがこの場において彼以上に異常な者はいなかった。
その子はこの火の海の中にいるというのに火傷どころか 暑がってすらいなかった。
だが彼の表情は明らかに恐怖で染まっていた。
それは炎に対する恐怖ではなかった。その恐怖は───
───目の前の三人を焼き殺した自分への恐怖
「ウアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」
恐怖が込められた叫びが少し赤く写る夜空に響き渡った。