異世界での生活②
「おれがお前におれが創ったこの世界はなかなか良い世界だって教えてやる。見てろ、渚。」
「はい、神様。」
ほんとにわかってんのか?
おれは部屋の扉を異世界ファンタジーの世界と繋げて開けた。
「渚。今後は姿を隠さずにおれについてこい。異世界ファンタジーの世界に戻るぞ。」
「わかりました。」
渚に姿を消されたら、おれはまったく気配すら感じられないからな。渚はきっとおれがここに残れと命令しても嘘をついてこっそりおれについて来るに違いない。
だったらこれしか方法を考えられない。こいつはおれが監視できる形でおれの近くに置いておくしかない。
おれが女子高生の制服姿の渚を連れて宿に戻ると、アンナが宿の前で掃除を続けていた。まだ昼を過ぎたくらいの時間だ。
「あれ、カミサマ。早いね。おかえりなさい。」
「ああ。今日は休みにした。ちょっと事情があってな。」
「事情……? カミサマ。……そちらの方は?」
アンナがおれの後ろの渚の姿を見て質問する。
「こいつは渚。おれの妹だ。」
「え⁉ カミサマの妹さん⁉」
「初めまして、アンナさん。渚です。神様とよろしくやっていただいているようで。ありがとうございます。」
「……? あ、はいっ。よろしくお願いします、ナギサさん。うはは。確かにカミサマとナギサさん似てるね。」
そうか? 確かにおれと渚の姿の元になったあの世界の神とは民族的には同じかもしれないが。
アンナが人懐っこい笑顔を渚に向ける。こんな得体の知れない女にもスマイルを忘れないアンナ。可愛いぜ。まずは一ポイント。
「カミサマ。ナギサさんもしばらくこの街に滞在するの?」
「ああ。すまないが渚にも一部屋用意してもらえるか?」
「うん、わかった。お父さんに言っておくね。」
「助かる。」
姿を消せる渚には本来必要の無い出費なのだが仕方がない。おれと同じ部屋ってわけにもいかないからな。
まあ、これからは渚の宿代も稼がないといけないが、それについてはさっき思いついたことがある。さっそく明日から試してみよう。
それからおれは宿の部屋で夜まで時間を潰した。時折、渚のために用意された部屋の中の様子をうかがうと、渚は一人で大人しく座っているようだった。よし、これでおれのプライバシーは保たれたな。
「カミサマ、来たよ。」
「アンナ、待っていたぞ。」
本当に待ちに待ったぜ。おれが扉を開けると、アンナは薄いパジャマみたいな姿で扉の前に立っていた。
「部屋に入れ。」
「うん。」
アンナの頬が赤い。そりゃそうだ。これからアンナはおれとやるんだからな。
部屋の扉を閉めてアンナと手を絡める。アンナが目をつむり、おれはアンナにキスをする。
「んっ……。」
アンナと舌を絡ませる。
アンナを引き寄せて、アンナの丸い尻に手を這わせる。アンナの身体は柔らかくて軽い。
「アンナ。好きだ。」
「うはは。カミサマ、ありがと。」
おれはアンナをベッドに寝かせて服を脱がせると、その上に覆い被さるようにして
「あっ……。」
アンナがおれの腕の中で
「いいのか、アンナ?」
「うん。カミサマならいいよ。」
今度こそ、おれはアンナの中に
これでアンナはおれの物だ。
事後、おれとアンナは裸のまま手を繋いでベッドに並んで横になった。
「アンナ。今日は少し控えめじゃなかったか?」
「……だって……あんまり声を大きくするとナギサさんに聞こえちゃうかもって思って……。」
「渚はおれの妹だ。そんなこと気にしなくていいぞ。」
別に渚に聞こえていたとしても問題ない。もうあいつには知られているし、渚のことだから今も姿を消してこの部屋に見に来ている可能性だってある。どんな顔して見ているか知らないが。
少しして、起き上がったアンナが服を着始めた。もう夜も更けている。
おれは部屋を出て行くアンナを見送った。
「じゃあ、また明日も来るね、カミサマ。おやすみなさい。」
「ああ。おやすみ、アンナ。」
おれが答えるとアンナは振り向いて微笑んでおれに手を振った。可愛いぜ、アンナ。これはプラス十ポイントだな。
◇
翌朝、おれは渚を連れて冒険者ギルドに出発した。
「カミサマ、ナギサさん。いってらっしゃい。」
「ああ、いってくる。アンナ。」
アンナが今日もおれに手を振って微笑む。ああ、今日も夜が待ち遠しいぜ。
だが、その前に、今日こそはクエストをこなさないとな。
おれは渚を冒険者ギルドにつれていくが、渚を冒険者にするつもりはない。あくまで渚の監視のためだ。
おれはクエストの依頼書を確認した。昨日は日帰りできるクエストが無くて受けるのをやめたが、今回は場所ではなく報酬額を重点的に確認する。
冒険者ギルドの冒険者たちが渚の姿をジロジロと見ている気がする。まあ、たしかに女子高生の制服は目立つかもな。でもまあそのうち慣れるだろ。
おっ。これはどうだ? コカトリスの卵で銀貨五枚。って、以前にナナオと受けたクエストじゃねえか。たしか月一で依頼が来るって言ってたな。あれからもう一ヶ月経ったのか……。
他にも魔物討伐で銀貨三枚のクエストを見つけたので受注することにした。場所は馬車で往復二日はかかる場所だ。
冒険者ギルドのカウンターのおっさんがおれに尋ねる。
「オレ。ふたつ受けるのか?」
「ああ。おれなら簡単だからな。すぐに達成してきてやる。」
「ふむ。まあいいだろう。あと二つクエストを達成したら、俺はオレをDランク冒険者に推薦しようと思うがどうだ?」
「本当か? 頼むぜ。」
Dランクになればもっと割のいいクエストが依頼されるようになるはずだ。




