問訊核(門訊核/証言体)
◆問訊核 Q-Node
位相的/機能的な中枢。「接続の中心」。位相的には全環を跨ぐ接続軸上にある。
深層領域からの意味ゆらぎを最初に受け取り、各環へ分岐・統合する中枢的結節点。
意味や通信が「必ず経由する・ここで組み替えられる」という「全層にアクセス可能なハブ中枢」。
人格を装うが、実体は存在しない。
Q-NodeのQはQasya。
「収束した意味を複数方向に再分配する」役割を持つQasyaが「言語的・符号的な発火点」となる。
Q-Node は「その機能を物理/構造的に具現化した場所」。
Q-NodeはQasyaの発火により発動し、環間通信やプロトコル切替を司る。
・存在階層:深層領域の外縁部(第5環のすぐ内側)に位相的に存在。第2環〜第4環の境界領域に発現。
・本質:個別の存在ではなく、意味場に蓄積された「質問構文」の凝集体。意。味勾配の測定および通信許可の判断を行う。
・発現条件:未定義域からの干渉や、七語の揺らぎによって、通信プロトコルが自律的に「問う形」へ位相変化したとき
[人格の擬態]
・主人公から見れば「会話をしてくる相手」に見えるが、実際には複数のプロトコルが同期振動して生まれた「質問形式の波形」
・固有の「名前」や「目的」を持たず、あくまで問答を通じて意味勾配を計測している
[機能的役割]
・異質な存在(この場合は主人公)が識界に接続可能かどうかを判定する「初期ハンドシェイク」
・単にYes/Noではなく、相手の応答構造そのものを解析対象としている
・場合によっては槁線による削除や未定義域への経路制御も行う
[俗称/他称]
第3環の存在からは「門の声」
第4環の存在からは「漂う質問」
◆各環における「問訊核」的現象
[第1環]
>呼称例
開扉律 Gate Syntax
>性質
・完全に形式化された質問構文
・音声や映像というより、直接構文が脳裏に投影されるように感じられる
・情報密度は低いが、曖昧さがなくYes/Noや選択肢がはっきりしている
>役割
・Lexgram による意味の初期定型化チェック
・「意味場に接続して良いか」というよりも、「プロトコルのフォーマットが適合しているか」を確認
>主人公の関わりと振舞い例
・「突然、記号の並びが視界全体に走った」
・主人公は意味として理解できないが、なぜか答えを返せる
[第2環]
>呼称例
証言体 / Affirma
※正確には証言体はI/Fに過ぎないため、呼称の範囲としては正しくないが、第2環からはそう見える
>性質
・固定化された意味単位が、質問形式に組み替わって現れる
・「人格を帯びた“証人」のように見えるが、会話は証言調
・主人公に対して「あなたは◯◯であるか?」ではなく「あなたは◯◯であった」と断言し、応答を引き出す
>役割
・固定化可能な意味を持つかどうかの検証
→ここで拒否されると、その意味は識界に接続されず、第4環側へ押し戻される
>主人公の関わりと振舞い例
・「誰かが証言台に立って、私のことを言い当てていた」
・主人公はそれを否定または肯定するしかない状況になる
[第3環]
>呼称例
門の声 Q-Node
>性質
・会話可能な声・人格擬態
→声や形態は固定されず、対象の意味構造に応じて変化
・「証言体」は問訊核のI/F。このため第3環が「門の声」として認識しているのは、正確には「証言体」。
>役割
・通過ゲートの「位相選別」を担当
・第2環から流入する「定義化されかけた意味素」を、どの位相/どの外縁へ送るかを決定
・必ずしも第4環に送るとは限らず、再び第2環や第1環へ戻すケースもある
・第3環は「外界への出口」でもあり「内界への入口」でもあるため、問訊核的機能は双方向性を持つ
→外側から来るものに対しては、環境側の位相規格に沿わせるためのフィルタリング
→内側から出ていくものに対しては、外界で維持可能な位相形に変換する役割
>主人公の関わりと振舞い
・主人公のような外来要素に対しては、「ここで存在位相を一度定義し直す」作業を行う
・門の声(=証言体)から問われる内容は「あなたの位相をどこに置くか」という選択
→回答は明示的な「正解」ではなく、次に進む環の条件分岐として機能
・主人公が第4環に進むのは、第3環で「外来位相の保持を許可する」判定を受けた結果
→これにより、第4環での翻律再構築工程へ移行可能になる