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環(かん) circlet

◆定義

環とは、存在の意味構造を層状に分類した「共鳴領域」。

各々が「意味の深度」によって分類されている階層である。

全五層。一番外側が第一層。外から内に向かうにつれて定義や確実性が薄れ、意味が抽象化していく。


第一環 natus 完全定義層

固定された存在と名前だけが住む。定義済の「語」が支配。


第二環 lexum 法則・構文層

定義の組み合わせて構造を構築。言語・文法・儀式などの層。


第三環 versal 概念変動層

様々な「意味解釈」が渦巻く。比喩・物語・象徴・夢が活性化し、言葉が変奏され意味が揺らぐ層。


第四環 quor 未定義の揺れの層

意味が定まらず、構造が壊れかけている。まだ言葉になっていない「意味の予兆」がある。


第五環 nullum 非意味層

意味も構造も存在しない完全な虚無の層。

第五環は深層領域に最も近く、無定義性と虚無の振動を帯びる「(失われし語)」の影響が支配的である。

第七語は既に完全な形では失われており、その欠片となりうる存在が召喚されることで、環構造に新たな安定軸を生じさせる可能性がある。

現在の召喚体リルは、その補完のために識界へ導かれたと推測される。


※第五環のさらに内側に深層領域がある。触れると「語」は消滅する。



◆環とOSI参照モデルとの比較


第一環 - アプリケーション層(UI)

第二環 - プレゼンテーション層

第三環 - セッション層(解釈)

第四環 - トランスポート層以下

第五環 - 物理層・空間外



◆環間通信プロトコル

環(circlet)と環(circlet)のあいだを、「意味」や「存在」が通過-共鳴-変換されるためのルールおよび媒体体系。翻訳的な仕組み。


[第一環] ←Lexgram→ [第二環] ←Metaform→ [第三環]

↑      ↑      ↑

Inverlogue   Loqueburst  Retroaion

↓      ↓      ↓

[第四環] ←Nullcast→ [第五環]


◆各環間に存在する通信プロトコルと、現実プロトコルとの比較対応一覧

〈凡例〉

[通信方向]

名称

レキタス機能

現実世界で相当する機能

相当する現実プロトコル

備考


[第一環 → 第二環]

Lexgram(構文送信)

名前 → 構造化語彙へ変換

辞書語 → 文章

HTTP / SMTP / JSON構文など(アプリ層)

人間可読な構造表現への変換。構文パッケージ化


[第二環 → 第三環]

Metaform(比喩波)

構文 → 象徴・詩構造へ

論理 → 詩的変調

TLS(プレゼンテーション層)

内容を「象徴的に暗号化」する処理に近い


[第三環 → 第四環]

Loqueburst(語崩散布)

象徴 → 意味未定義の振動

話が持ちすぎて壊れる

TCP / UDP(トランスポート層)

情報の「信頼性付き」または「破裂的」な伝送。意図的にエラーすら含む


[第四環 → 第五環]

Nullcast(無波)

意味 → 虚無へ滑らせる

黙る/忘れる

ICMPエラー / FINパケット / アプリ層終了処理

通信の“明示的な終了”。接続断。0データ送信。


[第四環 → 第二環(逆方向)]

Inverlogue(翻律波)

未定義の揺れ → 再構文化

夢を言語化する

NAT / Proxy変換 / パーサー再構文解析

フォーマット不能なものを可読構文に変換する「逆変換器」



◆OSI参照モデル階層と環との対応

〈凡例〉

OSI層 概念的役割 対応する環 通信プロトコルの例


アプリケーション層 読み書き・意味操作 第二環~第三環 Lexgram, Metaform

プレゼンテーション層 暗号・変換・圧縮 第二環 Metaform

セッション層 通信確立・継続 第三環 Loqueburst

トランスポート層 分割・再送制御 第三~第四環 Loqueburst

ネットワーク層 経路・構文配信 第四環 Nullcast

データリンク層 信号レベル/意味断片 第五環 Nullcast

物理層 存在の有無 存在下層(存在以前) Nullcast(消失後)


・Lexgram(構文送信)

HTTPリクエストの本文構造 / JSON

単語を「文」にし、構文タグや属性(意味)を持たせ、ラベル化する(JSON相当)


・Metaform(比喩波)

TLSの暗号化 + パーサによる構文変換

意図的に「詩的」「象徴的」になるように意味を変形させる


・Loqueburst(語崩散布)

TCPのフラグメント/オーバーフロー/ジャム信号/DoS

意図的に過剰な意味を送りすぎる(同義語の過剰送出など)ことによって、構文が破綻崩壊し共鳴振動だけが残る


・Nullcast(無波)

TCP切断 / 無通信ポート / 0バイトPOST

意味という概念そのものを通信内容から“除去”する


・Inverlogue(翻律波)

自然言語処理の逆パース/非構造化→構造化

未定義データ(夢、雑音、幻覚)を解析して“意味らしき構文”に変換




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