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手向けに花を。  作者: はりまる
1/3

1本目

「向日葵―」


その一言で現実に戻る。


向日葵「何でしょうか」


「いや、だから花を見繕ってって」


向日葵「何のために?」


「墓前に飾る花だって」


向日葵「竜胆と樒、菊でいいかな」


「何でもいいけど…」


向日葵「切っとこうか。このあとすぐ行くんでしょ?」


「頼んでいいかな」


向日葵「オッケー」



「それじゃ、行ってくるわ」


向日葵「気をつけてねー」


「お前もボーッとしているんじゃないぞー」


向日葵「大きなお世話…と言いたいけど、気をつけるー」



向日葵「はぁー…終わった、終わった」


花を店の中へ戻す。


シャッターを下ろそうとすると一人の女性が走ってくる。


「まだ大丈夫ですか?」


向日葵「ええ、まぁ。なんの御用ですか?」


「薔薇を一本欲しくて…」


向日葵「用途は?」


「彼女に渡したくて」


向日葵「…ちょっと待ってくださいね」


「あ…変だと思われちゃったかな…」


向日葵「いえ、意外といらっしゃいますよ。ピンクの薔薇なんてどうでしょうか?」


「赤じゃなくて…ピンク?」


向日葵「ええ、女性に渡すならピンクがいいかと。完全に私の好みですが」


「それじゃそれで。一本いくらですか?」


向日葵「レジ〆ちゃったんでいいですよ。楽しい時間にして、成就したらまた買いに来てください」


「ええ…それはそれで気が引けるけど…ありがとう!また買いにきます!」


向日葵「夜道、気をつけてくださいね」


「向日葵さんね!覚えておく!」と言い、駆けていく。


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