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名前

 俺と姉の自己紹介をする。トランクス一枚で、さらに女の子を使って。

 俺にぶつかってきた女の子、名前を『セア』というそうだ。妖精さんが頭というか、心をつなげてくれたので、言葉がわかる。

 俺は話せ無くても『セア』の口を使って話ができる。彼女は(迷惑だ!!)という意識を俺の頭に響かせていたが・・・

 俺が着ていた服は、魔法陣から出てきた女の子達が着ている。

 妖精さん達は、さすがに着れる服が無かったが、後の三人には着てもらった。

 まず、龍の化身の子には俺のシャツとズボン(裾を折り返して)を着てもらった。

 そのとき姉さんが名前を尋ねたが、無視された。しかたないので俺が尋ねたが、不思議そうに首を傾げられた。

 《もしかしたら名前無いの?》

 しばらく考えて。

 「ん」

 うなづいた。

 《もしかして『ん』て名前なの?》

 念のため聴いてみる。

 「ん~ん」

 違うらしい、無表情な子だ。 

 《僕が名前付けてもいいかな?》

 なんとなく姉さんの方を見ると、姉さんがうなづく。

 《リューちゃんてどうかな?》

 龍だったわけだし。

 「ん」

 うなづく。

 「アンチョク」

 と、痛ましげに俺をみるオネエサマ。うるさいな、わかってるよ。

 「い~だろ、かわいいし。」

 「ほおお」

 姉が僕を見る目が性犯罪者を見るかのようになりました。

 もう一人、会ったときから俺を性犯罪者確定の目で見ている女性。姉のブレザーと部活のために持ってたスパッツを穿いている。

 俺のズボンはお尻がつかえて、入らなかったのだ。俺が悪いわけじゃないのにモノスゴイ目で睨まれました。姉のスパッツは大きくて腰の紐で調節している。

 姉が名前を尋ねたが・・・ああっそういうことか!

 《名前教えてもらえますか?》

 「殺します!!」

 「なぁこの人の名前。」

 「お願いちょっとまってて。」

 二人一度に相手はできない。それに『セア』の口を借りないと、この世界の言葉が話せない。

 《失礼はお詫び致します ですから・・・》

 「斬首刑です!!」

 具体的になりました。

 「何言ってんだ。」

 「俺のこと殺すってさ。」

 俺と妖精さん(全裸)と三人の女の子(さっきまで裸だった)を見て。

 「介錯する?」

 おんなのひとって、そんなに首を切りたいものなのかな・・・

 どうやって言葉を繋げようか考えていると、エルフさんが魔法陣の布を持ってた。

 よし、彼女に・・・

 「馬車」

 「え?わかるの?」

 びっくりして、自分の口から声がでてた。

 『セア』に訳してもらう。

 エルフさんは俺のブレザーを羽織っている。下は姉の体操着の上着を腰に巻き付けている。どちらも着けるのを嫌がっていた。

 彼女が持ってたのはリューちゃんの出てきた魔法陣だった。

 《見てもらえるかな?》

 「性欲」

 エルフさんの出てきた魔法陣。

 「お金」

 殺意を示している美人のお姉さんが出てきた魔法陣。殺意プラス蔑みの目。

 「鎧」

 まだ触っていない魔法陣。

 「剣」

 これもまだ。

 鎧と剣か、鎧はやめておこう美人で巨乳で、あまり筋肉質じゃない(ここ大事)なオトナなお姉さんが「ま も っ て ア ゲ ル♡♡♡」とかゆって抱きついて・・・

 いや、駄目だ。俺に殺意を向けているヒトが約二名。

 「なに泣いてんだ?!」

 「ナンデモナイヨ。」

 「なんかスケベなコト考えてたろ。」

 うなづくセアちゃん。

 「「死刑!」」

 二人がかりである。とりあえず安全そうな(性的な意味で)剣の魔法陣に触れてみる。この世界は治安がいいとは思えない。

 「おお~~~~っ!!!」

 ファンタジー的な剣が出てくると思いきや、なんかSFチックなのが出てきた。

 パッと見は百円ショップとかにありそうなカッターなのだが大きさが違う、ケースの部分が肩から指先まであって、その先に刃がある。ケースは一体成形に見えるが、表面に幾つもの光点と文字らしきものが浮かんでいる。

 迷わず装着する。男としてこ~ゆ~のは大好物である。

 頭の中にノイズ。

 『初期設定を行います。接続に時間がかかることがあります。そのままお待ち下さい。空間固定を行います。』

 「スマートウエポン・・・」

 頭の中に響く無機質な声。不規則に点滅してアラビア数字と漢字に変わる表示。

 涙がナミダが止まらない。

 「どうかしましたの?」

 「さっきまでエッチなこと考えてたんだけど、今なに考えてるのかわかんない。

 そーいえばお姉さん名前は?」

 「エウラド・エ・ナ・フォリゼ」

 「まさか、フォリゼ姫?!」

 「そうですわ、しかしまさか魔法陣召還による営利誘拐を行うものがいるなんて・・・」

 「ボクはかんけーないからね!」

 「わかっていますわ、こんなこと魔族か大魔導師でなければ不可能ですから。」

 俺が男の夢に酔っていたころ、冤罪の証拠固めが行われていた。

 「チョップ!」

 「てっ!」

 「よし、再起動した。」

 姉による手刀攻撃。

 「そのひと、エウラドさんって・・・」

 「エウラドって国の名前だよ。」

 「え、じゃあフォリゼが名前なんだ。」

 解説すると、エウラド国の女性の第一子のフォリゼとなるらしい。

 誤解をとく方法を・・・

 なぜかセアちゃんが俺をニヤニヤしながら見てる。こっちも君の考えてること覗けるんだからね。

 俺の髪が引っ張られてる。妖精さん達の仕業だ。非力なので気づかなかった。

 「何かな?」

 彼女たちとは接触していれば意志の疎通ができるようになっていた。黒か白か、その両方かはわからないが、妖精さんの能力だろう。

 「なまえ~」

 「わたしも~」

 「かっこい~の~」

 「いろっぽいの~」

 「えっちなの~」

 「やりたくなるの~」

 「だいて~」

 身長3㎝でなにをどうしろと・・・

 「「「「「「がんばれ~」」」」」」

 「君達には無責任という言葉についてじっくりと教えてあげよう。」

 「やりにげ~」


 とにかく彼女達にも名前は必要だろう。

 彼女達は地水風火に光と闇の精霊なのだそうだ。という訳で順番に、陸水風火に光と影。

 「「「「「「あんちょく~」」」」」」

 うるさいよ。土とか地は言いにくそうだったし、闇より影のほうが格好良かったから、忍者は影とかいうし。

 「あれ、なんか書いてある。」

 姉の指摘どうりに、妖精さん達にかさなるように文字が浮かんでいる。

 名前の文字が漢字で・・・

 「ま まあわかりやすくていいか・・・」

 「ユシル」

 エルフさんが言った。

 「なまえ」

 《うんわかったユシルちゃんだね。》

 手に魔法陣を持っている。

 妖精さん達が出て来たやつだ。


 「精霊の門」

 「ええッ?!」

 




 一気に登場人物が増えました。

 続きます。



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