殺人
「な~ な~に~が~ あった~
い~え~よ~ い~え~よ~ 」
俺の腹の上に座って、俺の服を脱がしながら、俺を問い詰める姉ちゃん。
言えない。
俺は人殺しだ。
羽爪に乗った魔族を、羽爪ごとリューちゃんが喰ったとき、なぜかそれほどショックを受けなかった。
あのやたら硬い召還獣の時もだ。
今回も直接殺した訳では無いが、召還時の生け贄として十人、操縦者が魔獣を倒した瞬間に十人、これについては確証があるわけでは無いが倒した瞬間に操縦者が死んだ事が感覚的にわかった。さらに、あの魔獣の襲撃は今回が三回目だ・・・
悩んでいるのは、俺が人を殺した事よりも、そのことに慣れているのではないかということだ。幸運なのだろう直接、たとえばナイフで相手の腹をえぐったり、剣で相手の頭をカチ割ったリすることはなかった。
「あんまり人を殺した実感が無いんだ。ゲームではたくさんたくさん殺したからかな?
それとも・・・」
いけない、つい口に出していた。
俺が、俺一人でなんとか・・・
「やあっと言いやがった。あたしも殺したぞ、ほんとは助けようとしたんだけどな。」
「それは・・・」
俺のせいだ。
「あ~んしんしろ 後悔はしてないっ!」
『につ』と笑う。
うそつき
「姉ちゃん・・・・・・ 」
言うかどうかかなり迷って・・・
「ぁぃ……… 」
やっぱりこの状況では言えない。
理由は、なんか負けた気になるから。
今度魔族と戦う時は、たぶん俺一人じゃ無理だ。
どうすればいいか・・・
考えていたおかげで今日は持ちがよかった。
だからそのぶんがんばらされた・・・
まだ続きます。




