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処理
疲れた・・・
俺の肩に手が置かれる、ユシルちゃんだ。
身体から力が抜けて意識はあるのに眠っているような感覚になる。
反撃するなら今だ、今回の戦いに羽爪は来なかった。それ以外の魔獣もだ。
百人も生け贄にして喚んだ召還獣だ、毛羅のようにコントロール出来ない魔獣は別として、羽爪のように共に戦うことの出来る魔獣は出し惜しみする意味がない。
待て待て待て、可能性はある。派閥争いの結果としてちぐはぐな状況になる可能性だ。
魔族達の城の様子から考えると、ありそうな気がする。派閥争いの醜さや非効率は国会中継でよく知っている。
もしそうなら、厄介なことにこれから〈もう一戦〉となる可能性がある。
いや、戦いたくても動員に時間がかかるのでは? ・・・いけない、疲労で怠けたくなっている。羽爪なら一羽あたり、生け贄一人操縦者一人の計二人である。
「デルタミュー、今後上空での単独の索敵は可能か?」
「百六十二時間まで可能です。」
「ユシル、姉ちゃんに伝言を頼みたい。」
最低限必要な事を指示して、俺は寝落ちした。
まだ続きます。




