冷却
「冷凍ビーム!」
正確には冷却レーザーという。
まず、召還獣の至近で氷のリングを作る。地上からは死角になるように、さらにリューちゃんは人型になってもらった。防御は弱くなるが召還獣に攻撃手段が無いようなので、こちらは巨体を楯にさせてもらう。
リングにレーザーを反射させて一点に集める。光りの圧力で分子の振動を押さえ込むのだ。絶対零度とはいかないが一瞬マイナス270℃まで下げられるらしい。
精霊の能力を未来兵器の演算能力を使うことで可能となる技術である。同じことをするにはスーパーコンピューター数台を直結しても不可能だろう、スピードもセンサーも現在の技術水準をはるかに超えている。
冷却レーザーという技術は数十年前から存在するが、実験室かそれに準ずる施設で可能となる技術である。
低速とはいえ移動している物体に、大気の流れまで計算に入れて一点を極低温にする。
可能となるには、まだまだ技術革新が必要だろう。
そして、ほんの一点とはいえ極低温となった事で組織が脆くなる。
『再生は?』『完了しています。』
デルちゃんの答えが頼もしい、折れた刃の再生が完了したのだ。
脆くなった部分を狙い、突きを入れる。
どんなに硬くても、一瞬とはいえ分子の振動を止められたのだ。その部分を狙えば、簡単に貫通する。さらに殻の内部に炎を放つ!
説明すると長いが、時間はリングを作ってから三秒弱である。
目的を終えた俺が離脱すると、ゆっくりと召還獣が地面を削り、川に水没しながら停止する。
崩れ落ちそうになる意識と身体を支えながら、エウラドのテと呼ばれる城塞都市に向かった。
操縦はリューちゃんに任せて俺は寝落ちしていた。
冷却レーザーについての説明がおおざっぱですみません。
まだ続きます。




