翌朝
夜明けの喧騒の中で目が覚める。
「よう、起きたか?!」
「非道い夢をみた・・・」
「そうか? 昨夜はオタノシミだったくせに。」
「ひどいワ あたし初めてダったのに、四人がかりでかわるがわる、うウっ・・・」
「なにをやっているんですか?」
姫様が二人、冷たい眼と声である。
「ん~ なんていうか、予定調和?」
「だな」
「・・・・・・・・・・・結婚するの、早まったかしら?」
「離婚したいならどうぞ。 あっしまったっ! 新婚初日といえば裸エプロンだよな、用意すんの忘れてた!」
「裸エプロンだけ用意してもしょうがないだろ、姉ちゃんレンジでチンしか出来ないくせに。」
「い~だろべつに、その分おまえが女子力高いんだから」
好きで高くなったわけじゃない。
生きるためだ。
「あ~っ! しっかしあたし、今日からヒトヅマになったんだな~っ!」
「そう思うんだったら少しは自重して下さいね。まず文明人の基本、服を着る。」
「わかったわかった、とりあえず日課からなっ!」
指立て伏せをはじめる、親指からはじめて一本二十回計二百回。
だから服を着ようよ。
今朝の悪夢がよみがえる。
姉ちゃんが女教師の格好でこの世界の言葉を教えるのだ、鞭を片手に・・・
夢の中でも痛覚ってあるんだ。
あれ? そういえば俺、この世界の言葉わかるぞ。
「デルタミュー」
「はい、ご主人様。」
「睡眠学習機能で言語習得が出来るって言ってたよな。」
「はい、昨夜実行しました。」
「なんで姉ちゃんが教師役なんだ?」
「はい、それが最も効果的と判断しました。」
「姉ちゃんも言葉話せてるよな。」
「はい、教師役をお願いするにあたりあらかじめ言語を習得していただきました。」
「俺と同じ方法で?」
「いいえ、言語を脳内に転写する方法です。」
「なんで俺にもその方法を使わなかったの?」
「精神構造の違いからですが、ご主人様に最も効果的な方法を選択しました。」
「するってえと何、俺は姉ちゃんに鞭で叩かれるのが効果的だっていうの?」
「はい。」
「へぇそぉなの、いっや~あたし愛されてるな~」
たぶんちがう。
「ま、お前はさムツカシク考え過ぎなんだよ いっつもさ~」
「姉ちゃんにはかなわないな。」
「あたぼうよ!」
にっ! とわらったオトコマエな姉だった。
まだ続きます。




