準備
姫様に結婚について考える条件として、兵士の指揮権を要求した。
結婚式は十日後とした、それまでに帰る方法が見つかればよいが、駄目でも逃亡先を捜しておくつもりである。
魔族の主戦力が魔獣だとしても、渡河作戦は行ってくるだろう。
俺だったらその場合陽動作戦を行う。
先ず航空戦力で城内を混乱に陥れ、その隙をつく。
おそらく、この国の王族は何もしてこなかったか、どうすれば良かったのかわからなかったのだろう。
こちらの航空戦力は、リューちゃんだけで、彼女には渡河作戦の実行地点を捜して貰わなければならない。
そして、こちらが気づいていることを知られてはならない。
「リューちゃん、君はステルス・・・隠密機能を持ってる?」
「ん?」
首を傾げられた。持っていないか、言葉の意味が理解できないのか?
「デルちゃんは?」
無反応。
「デルタミューにはその機能はないのか?」
「別売りのオプションとして存在していますが、現在通信途絶中です。」
兵器だけあってお堅い。
「光や風は?」
「まだむり~」
「あたしも~」
いずれ成長すれば出来るということか?
「あたし出来る」
ユシルちゃんだ。
「森の民は木に紛れるという話は本当だったようですね。」
あ、ほんとに消えた。
一瞬後、俺の後頭部に感触。
「ここがいい」
このとき、俺の姿は消えていたらしい。
よし、これで手駒は揃った。
まだ続きます。




