異世界No.2―ノクターナル―24
もう少し続くよ連日投稿
良さそうな土地を見つけていざ建築に取り掛かろうと思っているノワールです。どうも皆さん。
さて、上記の通り私は良さそうな土地を見つけました。その場所は四方を岩肌に囲まれた洞窟状に、上にポッカリ空が見えて良い眺めです。天然要塞な感じで周りからも隠れているので余程の物好きな冒険者しか見付けられないでしょう。木に丁度良く隠れている入口もお気に入りポイントですね。
そして何より広い土地もお気に入りポイント。洞窟状になっているのにここまで広いと開放感があって良いです。じめじめしてないし。
さて、先ずは基礎工事をしましょうか。
《どうもマスター。お久しぶりです》
(おお、クラウドさん。久し振り。)
《はい。この日を今か今かと待っておりました!白神さんのお家で色々と勉強しておりました!なんと、建築を簡単に出来るシステムを構築しましたので解説いたします!》
何でもクラウドさんは白神の家で勉強(多分ゲームとか二次元の物)して色々と万能になったとか。益々チート化した模様。
その最たる物が今しようとしている建築だったりする。
先ずは建物を建てる場所に建物の広さを決めて印を付ける。印は杭を打ち付け紐で杭同士を結んでおく。大体畳15畳分に印を付けた。不思議と畳何畳分か分かるのはクラウドさんの能力が影響してるらしい。すごいねクラウドさん。
そして印の範囲の地面を掘る。最終的には玄関になるらしいこの小屋はクラウドさん感覚では狭いらしい。いや、狭くないよ独り暮らしには充分だよ。
基礎工事はそこまで確りした作りではない様で50センチ程掘った予定地に岩やら石を敷き詰めるだけだった。クラウドさん曰く《白神さんのご加護で地震が来ても大丈夫らしいです》だそうです。良いのかこれで。ま、この世界基準では比較的確りした造りらしいです。
そして敷き詰めた石の上に土台の木材とか柱を建てて、こんな適当なできで良いのかと思うがやってみた。良い子は真似しちゃダメだよ。日本では建築基準法ってのがあるからね。資格のある人じゃないと。あ、でもログハウスなら建てられたか?ん?法律は良くわからんな。
柱や骨組みを建てて屋根の骨組みを建てる。落ちそうになったが割愛。屋根は茅葺きが私的には良かったのだが、石瓦にすることになった。茅葺きは手入れが大変だからね。うん。某アイドル達が田舎で家の茅葺きを直していたの大変そうだったよね。
そして床は石畳に。木材でも良かったが、何分石が(てか、岩が)そこら辺にゴロゴロ落ちてるからそれを活用した。冬場は冷たそうだけど仕方ない。
壁は格子状に張り巡らせた竹(適度に割って編んだ網みたいなやつ)を壁予定の場所に嵌め込み上に漆喰を塗っていく。壁は白が良いね。強度は白神のごり押しご加護て補強した。
天井に板でも打つかと言われたが、柱や骨組みが見えるのも良いかと思ってそのままにした。昔の家って柱とかむき出しだよね。煤とかで真っ黒ってイメージもあるけど。この家は煤は無いけどそんな感じ。良く作ったな私。これもクラウドのお陰だ。
それにしてもクラウドが新たにくれたスキル?は「ご都合建築」と言って私が建てた建物は普通よりも格段に丈夫に建てられる便利スキルなのです。もう何でもありだな。
それだけじゃない。建てる時に必要な建築資材も簡単に加工出来るシステム付き。至れり尽くせりだ。なので石材も木材も材料になる木や岩があれば簡単に作れました。
『イメージとしてはみんな大好き(多分)「膝に矢を受けてな」の台詞でお馴染みの自分で建てる自宅だな。それよりはでかいが』
(あのゲーム比較的明かりが暗いから家の中でも地下室は暗くってさ)
PC版ならMODとかでどうにか出来るんだろうけど、コンシューマ版だったからね。それにデータが多くなると重くてロードも遅くなるって欠点はあったけど楽しかったなぁ。何回も新しいデータ作って遊んだわぁ。
おっと話がそれた。
『狭くはないか?小屋で良いのか?』
(別に今すぐにデカイ家を建てなくても良いじゃないのさ)
それこそ一人なのに寝る場所と雨風しのげるなら上等じゃないかこの小屋も。町でもデカイ家はいっぱいあったが、このくらいの小屋も多くあった。多分このくらいの家が一般的なんだよ。特にひしめき合ってる街とか土地が狭いからね。
今は元だけど私の工房も広くはなかった。
あ、どうせだし増築するなら作業場も作りたいな。武具を売る訳じゃないけど作れる場所があった方が良いし。どうせ暇なんだ、好きに生きてみよう。
どうもこの世界の――――何て言えば良いのかな、仮想敵?側はどうやら自分達のゴタゴタで私や白神に余っている暇はないらしい。このままいけば自滅するそうだ。何やってんだ。ま、私は楽だから良いんですけどね。
ちなみに仮想敵側の筆頭はあの変態変人イケメン(笑)のストーカーだったりする。相手側の神様も白神に喧嘩売るなら勝てる勝負しなよ。戦う前から自滅って・・・バカなんじゃないの?
『私に喧嘩を売る神々は皆バカだからな』
(そんなのに支配された世界に生まれたくなーい)
《全くですマスター》
本当に世界規模のゲーム何て止めてくれないかなぁ。
『元々お前にはそんなことをさせるつもりはなかったのだが、お前のことを聞き付けたバカ共が暇潰しに断れないような提示をしてきてな』
『と言うより、異常がある世界にお前を派遣すると奴等の方が仕掛けてくるから別に喧嘩を買いたくて買ってるわけではないのだがな』だそうだ。なにその出歯亀根性丸出しな神々・・・余程暇なんだね。
そしてこの世界での念願のマイホームが完成した!




