異世界No.2―ノクターナル―13
さらっと読んでいただくとありがたいです。中身なんて薄っぺらい内容で申し訳ないです。
「・・・それじゃぁあのイカれた頭のボンボンはあの国の王の息子なの?」
「そう。とは言っても一応戸籍上は伯爵子息だけどね」
衝撃の事実発覚!?イカれたナンパ野郎は王のご落胤だった。
―――あぁ、うん。でも何となく予想はしてた。だってやりたい放題みたいだし?着てる服も良いものだし、取り巻いてる女性たちの身なりも貴族様って感じだし。何よりも世間知らず。
いや、転生者なら世間知らずは可笑しいか。二次元と現実の区別がついてないアホの可能性もあるな。
ん?私? 私は現実だって自覚してるよ。だって怪我したら痛いし、お腹すいたら凄くひもじいし。それに狩をしていると実感する。
魔物でも生きている、斬ったときの感触もリアルだ……いや違う。本物だ。リアルって言葉はなんだか「本物みたいな偽物」に対して言っているように聞こえてしまう……気がする。私だけか?
まぁ、いいか。
それにしても、そうか・・・貴族でしかも王のご落胤……厄介事の臭いがしますね。
「王都に住んでいる者なら皆が知っている。人の口に箝口令なんて意味のないものさ。知らないのは当人たちだけ」
「皆が知ってるのに本人達は知らないの?」
「誰の子かってのは知ってるだろうさ。けどね、人ってのは知りたくないものから目を背けて耳を塞ぐものさ。特にあの手の事はね」
「親の勝手な行動に翻弄されるのはいつも子供だよね~」
「あ、はい。ど、どうしたノワールさん!? そんな悟りを開きそうなお顔はぁ!?」
別に悟りを開きはしない。地獄の門なら開きたいけどね、主に王とか尻軽な人達に……あと身勝手な男とかにも。この際地獄でも黄泉でもいいから落としてやりたいわ~。(  ̄▽ ̄)ハハハ~
「ま、まあ……奥さんの浮気相手が国王だと夫である伯爵も対処できなくてね……仕方ないから離婚申し立てて家を出ていったんだよ」
「ん?出ていったの?伯爵なのに?」
「彼は入婿だからね。手腕を買われて伯爵家に婿に入ったんだよ……と、世間では言われているけど、」
「ど?」
なんだか話が段々と昼ドラ風な流れになってきた
「実際は一目惚れした夫人が伯爵の当時の妻を亡き者にして自分が後釜に座っただけ。ま、勿論頭のキレる伯爵は薄々勘づいていたからね……愛情なんて欠片もなかったよ」
「………(((((((・・;)」
よ、予想以上に昼ドラだった。
「ま、そんな事もあってか暇をもて余した王に粉かけられてあっさり靡いた夫人はあれよあれよという間に三行半突き付けられて反論の余地もなく離婚された……というわけ。昔の話だから始め彼を見た時は誰か気付かなかったけど、ここ最近王都から流れてくる噂を聞いて思い出したよ」
「・・・・(なんか兄弟子バックにブラックホールみたいな暗黒空間背負ってますけど?)」
何?もしかしてその伯爵家と何か繋がりでもあるの?やけに詳しいし、恨み持ってそうというか……
その出ていった前伯爵と何か関係があるような気がするが、面倒ごとに首を突っ込みたくないのと聞くのはなんだか憚れた……聞いたらいけない気がした。
「ここ最近王の体調も優れないみたいでね。後継者争いが表面化してきたんだよ。その争いに彼も参戦してるみたいなんだ……皆力を合わせて…なんとかこうとか」
「子供の標語?」
「確かに。皆が仲良しなんて絵空事だよね。俺もそう思うよ。仲良しなお友だちだけで国は動かせないし、他人が全員一致団結なんて土台無理な話だよ。他人なんだから考え方も違ってて当たり前」
全くだ。日本の政治家にもお友達推しの人がいたねぇ。けど、掻き回すだけ掻き回してさっさと辞めたよね。他人を蹴落とすだけに心血を注ぐ政治家が殆どだし。清廉潔白な政治家なんて本当はいないのかも。
綺麗なだけでは国は動かせないのかもね。元は綺麗でも、周りの汚さに侵食されて……
「それが何を思ったのか……競争相手に「仲良くしよう」なんて声をかけるとはね、ビックリだよね」
「争いに参加しないならまだしも、競争相手にその台詞は……バカにしてると思われるよね」
「うん。そうそれ。もう自分が王位につく気だって思われてるよ。それに悪乗りた取り巻き達も思い上がってね」
「大惨事」
「そうだよ。城の外にまで伝わってるくらいだしね」
今生の王位継承者争いはし烈を極めそうです。主に昼ドラ風に
もしかしてその後継者争いに首をつっこむことが使命ではないよな?と心の底で浮かんだが直ぐにそんな考えは掻き消した。
まさか後に本当に首を突っ込む事になるなんて……この時私は思いもしなかっ―――
――――いや、薄々は思っていたのだった。




