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異世界No.1―アテナ―

 お待たせしました。待っていてくれた方が居たのか疑問ですが……。


 始めの話は機械技術がかなり進歩している世界です。ですがどうやらそれだけではないようです……



 では、楽しんでいただければ幸いです。 m(__)m

 異世界―アテナ―そこは機械技術が進歩した世界。アンドロイドやサイボーグ技術が一般的に普及し、人間達の生活に深く浸透していた。




 そんな世界に私は“生まれた”……









 どうも、前の世界では自己紹介が未だだった。どうも、只今私はアンドロイドになっております。しかも外見そのまま大人にした感じ。ぶっちゃけると父さんにしか見えない。色違いの。


 暗闇の中で何も見えないが、白神と言う加護があるため(疫病神でもある)見えなくても自分の外見が分かるのだ。でも、目が慣れてきたのかあまり暗さを感じなくなった。まぁ、暗さに慣れても見えるものなんて何もないけど。



 こんな状況になった経緯は、日本生まれの筈が、事故で子供共々死んでしまった、そんな私は異世界に妖怪として転生。しかも、友達の創ったゲームを基に創られた世界であった。前世の旦那、ジン改め藍苺とも再会したのも束の間、見事に死亡フラグを回収…しかも自ら。


 そんな私は生きて戻るため白神と契約?して異世界を廻ることになった。


 この異世界―アテナ―もその一つ。



 そんな理由で、この世界ではアンドロイドに憑依した状態なわけだが……


(暇だ)


『そうだな』


 この話し掛けてくる声が白神だ。こいつと私の目や耳はリンクしている。なので私の情報は全て奴に流れている。垂れ流しだ。プライバシーも有ったもんじゃねぇ……それに心のプライバシーも無い。唯一の救いは、奴の声は私以外に聞こえない事と、声も出さずに奴と話せることだ。一人で喋って居るなんて不審者だろ?


『どうにかならんか?』


(無理じゃね?)←心の声です。


 今の私の情況は……鉄格子+鎖+金具で磔。アンドロイドだって心が有るのなら人権侵害になると思う! 改善を要求する!!


 しかも、出られたところで……真っ裸だし。どないせぇ言うの?


『お前の役目は世界を見る、聴く、触れる。その三つが絶対条件だ。』


(だったらもう少しマシな身体に憑依させてよ……身動きひとつ出来やしない。)


『うむ……誤算だ。その身体は機械技術の粋を集めて出来た物と聞く……魂も宿っていないので丁度良いと思ったのだが……』


 凍結され放置された……じゃ、無理だろ…



 そうなのだ、今私は体の全機能を停止させられ幽閉されているのだ。この状態からどうやって出れば良いのさ。辛うじて電脳部分は停止を間逃れた様だが……これだけじゃどうしようもない。



 私の電脳アタマのデータ記憶によると、私の製造番号はフェアリー07‐07。フェアリーシリーズの最後のタイプフェアリー07シリーズの7体目らしい。愛玩用のフェアリーシリーズでは異例の戦闘タイプに特化したタイプで、規定を遥かに越えるスペックの為、完成と同時に凍結された。因みに、愛玩用に創られたフェアリーシリーズは基本女性の姿をしているが、顧客のニーズに合わせて性別や容姿、年齢をオーダーメイドすることも可能。


 …………らしい。


『愛玩用……人間の欲は果てしないな……理解できん。』


(しなくていい。これはしなくていい。)


 うわっ、変なフラグ建ちそうだな。くわばらくわばら。私は嫁さん一筋なんだよ。


『こうなれば……プランBだ。』

(あ?ねぇよんなもん……ってのせられた!?)


 このネタを言いたかっただけなんでしょ?ん?



『……まぁふざけるのも此処までだな。備わっている記憶に何か無いか?』


(記憶ねぇ……ちょっと待ってよ……)



 白神のアドバイスに従いデータ記憶を覗いてみる。




 するととある項目が浮かび上がる。ちなみにこの機能を使っているときは目の前にメニュー画面が開く……そんな感じでまるでゲームのメニュー画面がの様だ。




(機能についての概要……これかな?)



 カーソル何てモノは無いので目線を項目に合わせて選択する。念じることで決定する様だが……面倒だな…。



――――――――――――――――――――――――――


【機能についての概要】


 フェアリーシリーズには痛覚遮断の機能を備える事が義務ずけられている。それは人間によって如何なる事をされても人を恨まぬ為の処置である。本来アンドロイドには痛覚を備える事は規定により禁止されている為(※注1)有り得ないのだが、愛玩用と言う特殊な物のため例外として認められている。その為、人間によって痛みを伴う場合痛覚を遮断するプログラムを施している。


 また、以下の機能も備わっている。


【基本機能】


  身体能力


 フェアリーシリーズの身体能力は人間の数十倍の機能を秘めている。しかし、規定条約(※注2)に則り人間の平均値まで抑えている。緊急時のみ所有者を守るためミリットが外れる仕組みになっている。


 例外として顧客が望めば色々なスペックにすることが可能。(※注3)


 造りは人間と同じ。人に近く創りつつ、強度面を大きく向上させることに成功した。肌は人の質感そのままに強く強靭なボディになっている。人と同じく食べ物を口から摂取出来、体内にあるナノマシンにより如何なる物も分解しエネルギーに代える様に創られたため、何でも食べる事が可能。排泄は無し。




(※注1)

 アテナ暦1818年に起きた忌まわしい事件の再発を防ぐため、機械に生き物、又は人の特権(痛み、感情、味覚、寿命)を備える事は禁止されている。機械は人ではなく、人間に仕える物でしかないのだ。


(※注2)

 ※注1と同じく機械が機械として人に仕える機械の条約。


・アンドロイドは機械であり人ではない。

・自我の目覚めを回避するため生き物の特権、痛み、触覚、味覚、感情、寿命を備える事を禁止する。

・機械は人の為に存在する。

・機械は人の安全を第1に考え、決して人を傷付けてはならない。


(※注3)

 度を越えたスペックは勿論禁止されている。





―特別項目フェアリー07‐07における説明―


 異例の戦闘タイプとして開発されたフェアリー07‐07はフェアリーシリーズ全固体の中で一番の性能を備える固体。普通のフェアリーシリーズには搭載されていない物も数多くある。


 外見をある程度変えることも可能。髪の色、目の色、肌の色等。その他にも髪の長さを変えることも可能。望めば髪や爪を伸ばすのとも出来る。


 自動修復機能が付いており定期メンテも不要。機械というよりは生体機械と言うべきだろう。



 頭部に備わる能力


 07‐07の目は暗視、熱探知、遠視スコープ機能、スキャン、ズーム機能、他にも様々な機能が搭載されている。また、他者或いは端末から様々な機能をダウンロードすることも可能。


 また、髪の毛は自在に操ることもでき、髪を操り武器にすることも出来る程の強度がある。髪を介して情報端末に接続することもできる。また、髪自体がセンサーの役割を果たしているため目を潰されていても周囲の情報を得ることが出来る。




 また、他者(機械やサイボーグ等の機械化した者)電脳ハックをすることが出来る。電脳ハックとは、電脳をハッキングすることで他者を自在に操る、扉の解錠等。他者からのハッキングにはとても頑丈に設定されている。防壁を100程突破しなければいけないのに加え、ウイルスを防ぐために常に張り巡らされている抗体プログラムがある為まずハッキングされることは無い。




 身体に備わる能力


 07‐07の身体には全フェアリーシリーズの能力を引き継ぎつつ、全体の強化を謀る。そして体術や狙撃等の技術を人間の中からスペシャリストを選別し、数値化を経てシステムを構築した。まさに戦闘特化タイプと言っていい出来だ。


 髪と同じように掌や指先等でも情報端末に接続できる。



 電脳部分の能力


 電脳、つまりは頭の能力については他のフェアリーシリーズとあまり大差はない。しかし、戦闘タイプとして開発されたので条約規定を緩めている。また、設計者の意図により人の様に思考するようプログラムされており、事実上条約規定を全く無視している。感情、痛み、味覚、触覚、自ら考える思考能力を持っている。しかし、寿命は無い。




 総じて特別なスペックにしてある07‐07だが、もっとも異質な能力は「成長」を有していることだろう。機械は人にアップグレードを施されない限り自分では成長をすることが出来ない。



―成長について―


 人の成長とは少し違い、身体的なものはない。が、見聞きしたものや相手の能力をコピーまたは継承することも可能である。人の様に自ら考えるとで、自らの未来の選択をすることが可能。また、色々な端末からデータをダウンロードすることも可能。自分の持たない情報を取得することが出来る。





 私が母親として出来ることはこれだけね。後は自分で考え行動してみなさい。戦闘タイプとして開発を打診され創られたあなたに私が出来ることはこんな事しか出来ないのよ。そして決して人間の道具にはならないこと。あなたはそれだけ強大な力を秘めている。いざ、戦争になれば……あなたは駆り出されるでしょう。その時は自分で行動してみなさい。創られた経緯は無視して自分らしく“生きるのよ”分かった? 


          不甲斐ない母より


――――――――――――――――――――――――――





(私を創った……母親と呼べる存在)

『どうも彼女は戦闘タイプを創ることに否定的だった様だな……』


 創られた経緯は分かった。後、能力も。それに、自分の危険性も……これは何処か危険勢力に狙われるな。


(それにしても、人間の様に思考する……か。それって、人間にとっては脅威なんじゃないか?)


 

 危険分子と見なされたら廃除されるだろうね。さて……どうする?




(何か、矛盾していないか? それにしても、またもハイスペックな……)


『そういう固体を選んだからな。』


(選んだ基準はそこ?)


『まぁ、弱すぎてもお前が死ぬだけだろ。殺してもなかなか死なない自我の無い体が条件だ。誤って自我のある者に憑依しないようにしないとな。目覚め悪いだろ?』


 確かにそれはとても目覚めが悪い。他人を乗っ取って憑依するなんて……殺すことと一緒だろう。



さて、現状は何となく分かった。先ずはここから出ることを考えなければ。








 紅蓮さん裸です。布切れ一枚もないです。誰トクだ?


 プランBのネタはわかる人居るかな。居たらいいな。

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