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王道  作者: 日々楽々
6/9

ちょっと遅れたけど家族達集結!お父さん来てないけどまぁいいだろ!

テスト等でかなり遅れてしまいました。すみません

目が覚めた俺は自分の部屋のベットの上で寝ていた。


夢か。


イマイチ覚えてないが昨日見た夢はちょっと・・・・・“アレ”だった気がする。

「竜也〜。ご飯だぞ〜!」

下からお母さんの声がする。

うん、いつ聞いても野太くてきくに耐えない声だ。

そんなことを思いながら下に降りると当然のごとく我が義妹のモンゴリアンチョップが襲いかかってくる。

「読めたわ馬鹿もの!!」

そう言いながらしゃがんでモンゴリアンチョップを避けると、目の前から巨木のごとき太さの肌色の『なにか』が襲いかかってきた。

勿論俺はそれを顔面にもろに当たってぶっとんだ。

そして俺達はいつも通りの朝の挨拶をする。

「おはよう。糞で馬鹿で処女で間抜けでくれいずぃーな妹こと舞華。

今日もいつもどうりのドメスティックバイオレンスぶりだね」

「おはようございますじゃなくてこんばんわですよ。愚鈍で最低で童貞でヘタレでどこかブレイクしちゃってる兄こと竜也。

ドメスティックバイオレンスって夫婦間での暴力のことではありませんでしたか?」

「そうだっけ?」

「たしかそうですよ」

・・・・・あれ?今更だけどさっき何かおかしなことを聞いた気がする。


「こんばんわ?」

「こんばんわ」


読者様達が間違えてしまいそうなので言っておくがエクスチョンマークが付いてる方が俺ね。

「はあぁぁあぁぁぁあ!!!?どうしたんだ舞華!まさかついに本当にイッちゃったのか!?」

「いきなりどうしたんですかヘタレ兄」

いや!だって俺はさっき起きたばっかりでお母さんの野太い声で下に降りて来てくれいずぃー義妹に膝蹴り一発食らうという日常生活を今日初めて経験したばかりだぞ!なのにこんばんわ?はっ!!?今夜!?うそ!?えっ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あっ、夜なんだ。(うそ!?の前の今夜!?は

「こんや!?」

ではなく

「いまよる!?」

と読むべし)

「何叫んでるんですか変態兄、うるさくて思わず今流行りのバラバラ死体にしたいと思うのですがどうですか?」

「何それダジャレ?」




しばし沈黙。




「すいませんお兄様。あなたはバラバラ死体にするには惜しい人物でしたね」

そう言って舞華は下を向いた。

「そうか妹よ!やっと兄の素晴らしさをわかってくれたか!」

「はい。わかりました。お兄様は」

そう言って顔を上げた舞華の顔は、鬼?いや鬼などではない。般若等生ぬるい。例えるならそう《無》。

そこには表情等なくましてや感情さえもない。

そんな死後の世界を人の形にしたものが目の前に立っていた。

「世界にある全ての死に方を体験してから裸体にして十字架に張り付けて鳥に食わせるべきでしたね」


ハイ♪・・・・・逃げよぉぉおぉぉぉう!!!!

自転車というガトリングを持った俺はまさに全物体最速!

ジョギングで風を抜き、スキップで音を追い越し、走れば光りに並ぶ俺に自転車というガトリングが加わわった俺に追いつける者等いるだろうか。いや、いない。(反語表現)

「はーーーはっは!どうだ舞華!この俺に追いつけるか!?」

そういいながら後ろを振り向くと・・・・・



「どうしました?お兄様?」



そこには舞華。




「ギャァァァァァ!!!」



俺は自転車に乗ったままぶん殴られた。


飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで♪ハイ俺死亡♪


自転車の上だよ!?あいつ自分のことさえ考えないで俺のこと殺しに来たよ!

「ま、舞華!兄を労りなさい!!」

「労ってますよ。労っていじめているだけです」

「意味ないよそれ!なんで労ってからいじめんだよ!労って労って労ってから労れよ!」

「労ってばっかじゃないですか」

「あたりまえじゃないか。この世界にいる全ての妹と弟は兄と姉のためになら命さえ投げ出さないといけないんだよ」

「最低ですね糞兄貴。黙って今から朝までそこに寝ていてください。きっとあなたが思い描くような美しい国へ行けますよ」

「うわっ!冗談つーじねぇ。こんな妹を持ってお兄さんは悲しいよ」

「・・・・・・・・」



あれ?いつの間にか舞華が消えてる。



トン



「人形の如く黙っていなさい」

舞華がそう言った瞬間俺はどさっという音を立てながら崩れ落ちた。

「あれ?」

「どうしました?糞兄貴」

「気絶じゃないの?」

「首から下が動かないように首を叩いただけですよ。ちなみに本気で叩いたら死んでました」

うわぁ・・・・・。何しちゃってんのこの妹。さりげなく俺死んでたかもしれないじゃん。

「大丈夫ですよお兄様。あなたはちゃんと生命保険に入っていますから。あなたがあちらに行けば保険料と慰謝料で私とお母さんはウハウハです。ちなみにお父さんもその後あなたの後を追いますから心配しないで下さい」

「・・・・・・・・舞華」

「なんですか?塵」

「いや、実の兄を塵とか言うなよ。少し所じゃなく傷つくから」

「わかりました。なんですか?埃」

「・・・・・・・・せめて生き物にしてください」

「わかりました。で、何ですか?醜悪で禿で糞で塵で埃でなにもかもがダメな地球上に存在しない生物H」

なんか俺は一生舞華には勝てないきがする。

「俺のことを醜悪で禿で糞で塵で埃でなにもかもがダメな地球上に存在しない生物H何て言ったらお前も醜悪で禿で糞で塵で埃でなにもかもがダメな地球上に存在しない生物Iになっちまうぞ?」

「大丈夫ですよ。私は義妹なので」

「・・・・・・・・あっそ」

こんな言葉を母さんと父さんが聞いたら悲しむだろうな。

「で、なんですか?」

「お前はもう少し我が家の男に普通の態度をとってくれ」

「やだ」

「なんで?」

「必要性がありません」

「そんな事言ったら俺がお前に暴力を奮ってもいいって事だな?」

「いいですよ」

「はっはっはっは!言ったな舞華!明日からはヘルメットを常備することだな!」

「必要ありません」

ピシャリと言われた。

ということは、なんだ?俺の方が舞華より腕っ節が弱いということか?

さすがに口では負けるが殴り合いなら負けない自信あるのだが。

「じゃぁ!早速日頃の欝憤を晴らしてもらうぞ!!」

そう言いながらやっと動けるようになった右手を振り上げ舞華に突進する。



しかし、不意に俺の足は止まった。



───舞華が泣いてる・・・・・?───


「ちょっ、どうしたん・・・」

「助けてー!!襲われるー!!」

一瞬呆気にとられた。

目の前には制服のボタンを残り二つというところまで外した舞華。『ぶらじゃー』まで見えている。

舞華の肩に手を置いた俺。

周りの家々からは野次馬のように窓から身を乗り出してこちらを観察する近所の方々。




はっはっはっは。




そうきたかよまな板ガール!


「誰がまな板ガールですか?」

後ろにはまた『無』に戻ったどす黒オーラをぶちまける麗しき我が妹。


正面には俺が舞華を襲ったと勘違いし、『てめー何で俺もまぜなかった』口が開いた途端にそう言いそうな周辺住民の男ども。

「てめー何で俺もまぜなかった!」

うわっ。ドンピシャだよ!

「いや、襲おうなんて・・・」

「言い訳無用!!」

そう言いながら追い掛けて来る周辺住民達と鬼ごっこをしながら夜は深みを増していった。

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