十二月八日 焼肉
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睡眠不足のせいで今日はよくものを考えることが出来なかった。
睡眠が不足するとやる気も失われるし、思考力も衰える。本で読んだ通りなのに、読んだことを忘れつつあるから繰り返してしまう。生活習慣の定着のためにももう一度読む必要があるだろうか。
金曜日の夜、今日は朝は大学に行き、昼はゲームし、夜は家族と焼肉に行った。
幼少から通っている地元の焼肉屋だ。今になってみるとカルビが一皿千円だったりするので、何か他のところよりもリーズナブルな価格設定に思える。
夜から焼肉。タンパク質祭り。
朝は王者のように、昼は王子のように、夜は貧者のように食べるべしという格言を無視してしまうことにはなるが、しかし空腹には勝てない。ましてや焼き肉と翌日の胃もたれを天秤にかけられては若さという免罪符を手に女神テミスの盲目を信じて、その罪の乗った皿の反対側に同じだけの重さのカルビを積むほかなかった。
過食は身を滅ぼすとはいうが、貧者のような肉体から健康的に太るためには多少の荒療治は必要ではあるまいか。それとも、そのように思うからこそ罪深いのか。
しかし魅力的だ。他者と共に会話し、贅沢な晩餐とる。それ以上何を望んだか。ローマの皇帝は酒池肉林を楽しんだと言うが、それはこう言うありふれた欲の地続きの極地であったのだろう。
肉欲。肉を欲する。
抗えぬ欲求。
たらふく食べ、油に悶えながらもウーロン茶でなんとか押し流す。そして食べる、押し流すを繰り返しながら綿密に味わう。
胃が悲鳴をあげようと、消化器が自らの酸で爛れようとも、我が理性は我がためにあって臓器を顧みぬことはない。おお、とぐろ。頭骨の中のとぐろよ、我慢することを知らぬ者。そして、お前は満ち足りるも知らざりき。
ビバ贅沢。
ローマの皇帝よ、酒池肉林の草案者よ、この地獄は素晴らしい。




