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大学生日記  作者: 江戸銀(エディ)
寮暮らし編
13/60

四月十六日


 ・十二時に起きた

 ・家に帰った


 今日は忘れる前にちゃんと先にメモっておいたんですよ。その代償に十五日の記録をごっそりなかったことにしたんですけどね!


 更に言うなれば私は今日を半分ほどしか生きてないです。昨日からの講義疲れ、寮生活疲れで知らぬ間にくたくたになっていた私は親戚からの電話が来るまでぐっすり眠ってしまっていたのです。ちょうどアルミホイルを被せられて砂を吐くアサリのように。


 親戚の電話で来週中に寮に遊びに来るようですが、そも私の部屋は六人部屋級のシェアルーム。ゆえに『遊び』に来れるほどは広くないのでこれは悩みました。夢の中で。


 それでもって昨日正午には家に寄るはずだったのですが、ぐーたらしたりシャワーに入ったりしたらいつの間にか三時になってしまっていてびっくり。自分の行動力の無さにびっくり。そのあたり日記を書きそびれるところにも結果として出ているので、私の性格は現実の時間よりも遅く動いているのでしょうかね。しかして、忙しく動かないのは良いことなのですよ。だって焦って生きると早く死んでしまいますから、何事も慎重にゆっくりリラックスして進めるのが良いでしょう。


 それはそれとして電車で一本で行ける実家の暮らしやすさたるや。だって、冷蔵庫に入ってる食材はどれも食べて良しですし、ベッド以外にもソファやリビングも使いたい放題。二畳ほどの部屋を快適と言いましたが、こう部屋を有り余らせながら使うというのもまた快適。というより贅沢と言うのでしょう。


 寮生活は快適です。しかし、贅沢はありません。買わなければおやつもご飯もない。そして、買っても調理しなければならないものが多い。お金だって無限にあるわけじゃない。アルバイトを出来るほど時間は用意できない。それでも、貧乏だ。苦しい。とは感じない。比較して初めてやっぱり貧富の苦しみというのは生まれてくるんですね。


 そんな教訓を家についてから感じ取り、親のありがたみの苦くも感謝抱かずにはいられませんね。昔も今もそんな感傷的で大人びたこと思いたくはないんですけど。したり顔で子供に「大人になったら嫌でも親に感謝する」とかいう大人のことは嫌いなのです。そんなうざったらしい人間にはなりたくないと思ってきました。


 しかしながら、成長には勝てませんので、仕方なくはありますがせめて進化先ぐらいはどうにかしたいものです。そんな達観ぶった大人にはなりたくありませんので、いつでも子供のように皮肉を吐いていたいですね。


 それはそれとして、家に帰って今日は何の祝いだったのか分かりませんけど、私達家族はみんな一同で焼肉に行きました。元サーフボードショップが居抜き工事で焼肉屋に転換したらしいです。元のサーフショップは私も行ったことがあったらしいんですけど、まったく面影なくて覚えてませんでした。


 カルビ、ハラミ、ロース! ホルモンも追加で!


 美味しかったですわ。うん、でもあの店のトイレの構造が複雑で扉が開けられずに五分くらいトイレの中に閉じ込められてしまいました。怖かった。


 最後に八時ギリギリに妹と一緒にタピオカ屋に滑り込んで、タピオカミルクティーを買うっていう贅沢三昧。これは実家でしかできない贅沢ですわ。


 やっぱり贅沢はしたくなります。ゲームとか服のクオリティよりも今の贅沢は広い部屋で美味しいモノを食べるのが贅沢ですよ。キャビアとかフォアグラとか食べてみたいです。


 そんな欲望が駄々洩れになってきたところで今日はこのくらいで。

 

 強めの思想と食欲が垣間見えたところで、それではまた。



 

 


 

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