2019年10月6日 トムの日インポッシブル
2019年10月6日
平和のため、一見不可能に思える任務を遂行する特殊部隊、通称チーム五人少女。その任務達成率は100%。それがどんなミッションであれ、彼女たちは確実に遂行する。
極秘司令を受けた彼女たちは今日も達成困難な任務に向かっていた。
西香「それで衣玖さん、今回のミッションは一体どんな内容なんですか?」
一見普通の家にも見えるそのセーフハウスには最新のデータ環境が整っており、様々な情報が常に更新され続けている。
衣玖「今回も上層部は不可能なミッションを叩きつけてきたわ。内容はね……世界の秩序を守るため、任務内容を推測して的確にミッションを達成せよ、って内容よ」
真凛「つまりどんな内容なのかもわからないし教えられないミッションを完璧に遂行せよ、ということなんですね?」
西香「出来損ないの精神論のような発令ですわね」
留音「ふっ……なんてこった。そんなの無理が過ぎすぎてる」
留音は不敵な笑みを浮かべた。
真凛「内容を推測してっていうのはもう、無理とか以前の問題のような気がしますぅ」
西香「えぇ、意味がわかりませんわね。もしかしたら小学一年生の宿題を手伝え、かもしれないですし、政府要人の暗殺阻止かもしれない……でも」
衣玖「ふふ、そうね。そんなに意味のわからない指令ですら達成してしまう。それが私達、チーム五人少女ってもんでしょ?」
留音「良いこと言うじゃないか。そうだ、あたしたちはどんな不可能をも可能にする。行くぞみんな!出動だ!!」
ちなみに今日はトムの日。かの名俳優である10(ト)・6(ム)クルーズの活躍を記念して制定された記念日である。そんな日にこんなミッション・インポッシブルな日めくりとは、彼女たちはつくづく大変だ。
留音「それで衣玖、今回はどんなアプローチで行くんだ?あたしは既に動いてるが、お前ももう何かやってるんだろう?」
衣玖「鋭いわね。……そう、私はもう手を打ってある。CIAの諜報員リストの漏洩事件から内部密告者を特定し、アトランタで盗まれた殺人ウィルスのワクチンを開発し、クレムリンから奪われた核発射コードの書き換えも完了してる。そう大きなことにはならないはずよ」
西香「ちなみに、それらの指示をしていた犯罪シンジケートの本部はわたくしが既に抑えておきました。シンジケートのメンバーがわたくしのファンにいましたの。正直に言ってくださいと言ったらトントン拍子にボスの逮捕にまで繋がりましたわ」
留音「二人共やるじゃないか。あたしも盗まれてしまった3つのプルトニウム爆弾を回収して同時爆破テロの阻止はしたけど……でもまだ足りないんだろうな」
衣玖「えぇ。ミッションコンプリートの報告は来ていないわ。何かが足りていないのよ。真凛は宇宙から侵略戦争を仕掛けようとしてきたトライポッドも落としてくれたのにね」
真凛「うーん、もっと世界を平和にするために出来ることを考えないといけませんね……」
西香「とは言いましても、世界最大の犯罪組織を潰し、テロリストの取りうる全ての行動を封じましたが……」
留音「それでもまた悪は栄える……あたしたちはそれを潰し続けなきゃならないんだ。それこそがあたし達に課せられたミッションの本質ではあるけどな……」
真凛「人がいる限りそれは……あっ、そっかぁ!そもそも人間がいるから平和が乱されるんだぁ!」
衣玖「え?なんて?」
真凛「人間ですよぉ!苦しみや悲しみは思考から生まれるんです!と、言うことはぁ☆全ての知的生命体を滅ぼすことでこの世から悲苦は抹消される!真の平和が訪れるんですよぉ☆アイニードイズオールキルなんです♪」
西香「んなるほどっ?つまりどういう事ですの?」
真凛「きっと今回の指令を突き詰めていったら人類抹消計画にたどり着くんです!それって普通だったらインポッシブルなミッションですもん!よーしっ!そうとなったら話は早いですよぉっ☆3・2・1ドーン!」
世界は爆発&消滅した。
こうして世界から争いは消えた。文明と人、これらが全て消えることで地球からは野生という秩序にのみ存在する生存競争以外の争いが消えたのだ。
どんな困難な任務をもやりすぎなほどに遂行する、とっても律儀な美少女たち。
ありがとうチーム五人少女。こうして世界は極論、平和になったのだ。
??『……ということにならないようにハント君、君には五人の少女たちを魅了して世界の平和を保って欲しい』
イー○ン『それは本気で無理だ』
五人少女達は映画ミッション・インポッシブルと宇宙戦争、オール・ユー・ニード・イズ・キルなどを応援しています。