2019年10月5日 教師の日 唐突に衣玖ちゃん先生
2019年10月5日
衣玖「は~い、みなさん、おはようございます」
生徒たち「おはよーございます!!」
白衣と眼鏡を着用した衣玖は教壇に立ち、礼儀正しくそう挨拶すると、それを受けて六歳くらいのあどけない少女たちが衣玖に向かって元気に挨拶をする。
衣玖「はい、みなさん今日も元気ですね。さぁ、授業を始めますよ」
さいか「せんせの おべんきょ すきー!」
るね「きょうはなにするの!?ドッジボール?!」
まりん「カエルのじっけんしたーい!」
あの子「o(゜ー゜*o)(o*゜ー゜)o」
衣玖「今日はね~、みんなの知りたい事をなんでも先生に聞いていい日だよ~」
生徒たち「わーい!」
まりん「せんせ!うちゅうのむこうにはなにがあるの!?」
衣玖「うんうん、まりんちゃんはとっても広い視野を持っていて先生はすごく嬉しいよ。そうだよね、まりんちゃんは特に気になるよね」
まりん「きになるー!」
衣玖「じゃあ先生が教えてあげるね。宇宙の向こうには何があるか……宇宙の向こうに出るとね、新しい人が怪我をするんだよ。この宇宙の体を持っている人が怪我をするの。だからこの宇宙の外には宇宙の体の人の住んでる世界があるんだよ」
るね「あたらしいひとー?」
るね「むずかしいー!」
衣玖「ええっと、そうだなぁ。みんなの体はお怪我をすると血が出ちゃうよね」
まりん「うん、でるー!キラキラであおいろのー!」
衣玖「赤のはずだよ~。何が出ているんだろうね?それでね、要はその血が私達の済む地球と一緒なんだ。その血を形成する更に小さな組織が、ここで言う私達のこと。人体が宇宙だね。宇宙という人体に何かがあって怪我をしたら血が流れちゃうけど、血は内側から勝手に外に流れないよね。人体の構造はそのまま人間と宇宙の縮図を表しているんだよ~。人間は細胞という惑星に住むそれを形成する更に小さな細胞なんだ~」
ドントシンクフィール。
まりん「そっかー、だからうちゅうのひとがおケガをするんだー。じゃあうちゅうのむこうにはうちゅうのひとがすんでいるばしょがあるってことー?」
衣玖「そうだよー。でもね、血液を形成する細胞が人間の世界を認知、思考することが出来ないように、本来であれば私達のような宇宙の中に済む生物は宇宙の外の事を知ることはできないんだ。でもね、先生はIQが3億兆万円あるからね、外の世界がどんなのか知ってるんだよ~」
るね「すっげー!さすがせんせー!」
さいか「おしえてー!」
衣玖「うんうん。この宇宙のお外にはね、ペロルロルル・カリルロンヌ・カポリプルポっていう四足で九つの腕とポレポレポウスンっていうちょってんもこう体を持つ人がいるんだよ。この日本で言ったらなんと!バーチャルユーチューバーで生計を立てられるようになったのにやっと軌道に乗ってきたところで収益化を解除されたのと同じような感じの人なんだ」
まりん「へぇー!それがこのうちゅうをけいせいしている あたらしいひとのしょうたいなんだ~!」
衣玖「うんうん。でも結局宇宙の向こうへ行っても同じような世界があるだけだから、みんなはここでお友達と一緒にニコニコ楽しく過ごそうね~」
生徒たち『はーい!』
衣玖「それじゃあ次は……さいかちゃん何かあるかな?」
さいか「せんせーのおべんきょ すきー!」
衣玖「はいありがとね~、ロリさいかちゃんが大きくなるまでに何があったのかは生涯を通して研究出来る分野になりそうだね~。じゃあるねちゃんはなにかあるかな?」
るね「うんとね、えっとね、うんとねぇ……どうしてこのがっこうにはみんなで五人しかいないのー?」
衣玖「るねちゃん、まるでこの学校が今日始まったかのような核心的な質問をするねー。うんうん、この学校には先生が一人と生徒のみんなしかいないもんね。よしじゃあそれも先生教えてあげるね。それはね、世間の一般大衆向けに調整され、人間の平均化を狙う授業を受けさせてみんなを同調という名の人類の進化停滞の呪いから守るためなんだ。この学校だったらみんなが自分の個性をしっかり伸ばせて、多様性を認めない、こうでなきゃいけないというような人を家畜化する教育から君たちを解放出来るからなんだよ~」
なにか恨みでもあるのだろうか。
るね「よくわかんない!ドッジボールしたい!」
衣玖「いいんだよ~。るねちゃんは難しいこと考えないでたくさん運動しようね~、いずれ世界最強になれるからね~」
るね「わー!せかいさいきょーになるー!」
衣玖「うんうん、みんなで楽しく大きくなって個性を破壊する世間に活を入れてやろうね~。じゃああなたはどうかな?何か質問はある?」
あの子「(・_・*)」
衣玖「世界全体、宇宙全体がニコニコでいるために必要な事?……それはねぇ、あなたが大きくなって、みんなにニコニコの輪を広げていけば、世界は少しずつ変わっていくんだよ~」
あの子「(*ˊᵕˋ*)」
今日は教師の日。良い先生なんて見たことがないという人も大丈夫。衣玖先生はいつでも君たちを迎え入れてくれますよ。