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2019年9月28日 プライバシーデーは五人少女の意外な(?)一面に迫る

2019年9月28日


 今日はプライバシーデー。プライバシーの権利が認められ、人格権による損害、その賠償を命じる判決がくだされた裁判が由来となった記念日が定められた本日は、五人の彼女達のプライバシーの秘密に迫り、普段はあまり見ることが出来ない意外な一面を中心に、プライバシーの侵害をしていこうと思う。


 まずは少女たちの良き姉的存在である留音(るね)。彼女のプライベートにおける少女趣味は既に暗黙の了解となり、ぬいぐるみを抱いて寝たりおはようちゅっちゅしないと落ち着かない面がある。そんな彼女だが、人形遊びには更に深い面があった。


 彼女はプラモデルを作っている。それなりの数のガンプラを手掛けてきた。そして彼女は誰も見ていないところで……そのガンプラでも遊ぶ。声真似、サウンドエフェクト再現、それらを含めかなり本気でだ。


留音(るね)「それが人だよ!キラくん!ぴしゅんぴしゅーん!」


留音(るね)「違う!ぢゅどーん!!!人は、人はそんなものじゃない!」


留音(るね)「ばきゅんばきゅんばきゅん!!ハッ!!何が違う!何故違う!?この憎しみの目と心と、引き金を引く指しか持たぬ者たちの世界で!ハッ!?どごーん!!何を信じる!何故信じる!」


留音(るね)「それしか知らないあなたが!!!ぎゅわーーん!!!」


留音(るね)「君とてその一つだろうが!!びゅーん!!」


留音(るね)「それでも!!ジャキーン!!守りたい世界があるんだ!!!」


留音(るね)「ヌッ!?バシュンバシュンバシュン!!」


留音(るね)「うわああああああああああ!!!ずぎゃあああん!!あっ!!腕取れた!!」


留音(るね)「んふ……やっぱ飾るならこのシーンだよな……!フリーダムの頭とか足どうするかなぁ」


 さぞかし楽しそうであった。


 そして裏があると言えば衣玖(いく)はどうであるか。彼女は音楽ライブが大好きで、そこに向かうときはしっかり化粧を怠らない。というのも、髪色は青だのピンクだのオレンジだのに染めまくるし、アッシュを入れたり、ライブの時期は元の黒髪からはしょっちゅう色が変わる。それに合わせたメイクも完璧で、ピエロだろうがゾンビフェイスだろうが躊躇なく実践する。


 そんな彼女が難しい顔をしてパソコンに向かっている。


衣玖(いく)「あっ、イヴムーンローランから新しいリップ出てる……デパコスかぁ……買いに行くの面倒なのよね……ルーに頼むか……でもまた色違うの買われるかも……シースルーマットはレイヤーで濃度コントロールが効くから一個でも持っておきたいのよね……ピュアヌード……ロゼも使えそう……う~~ん……」


 普段全く化粧っ気も無く、そもそも化粧に興味もなさそうな衣玖(いく)だが。


衣玖(いく)「うわっ!穴水の10月の新作のコフレっ……ハロウィン仕様だけあって色味完璧ね……これはハロウィンライブで使えそう……ポチらなきゃ」


 ところにより、本気でコスメを選んでいる事がある。他の誰も知らない話である。尚使い方は衣玖(いく)らしく、口紅で目元に色付けをするなど当たり前である。


 続いて真凛(まりん)はどうであるか。家事が大好きな彼女だが、実家の方ではというと……。


真凛(まりん)「ママ~……何か飲み物ください~……」


真凛(まりん)ママ「もうまーちゃん、お友達と一緒にいる時もそんなふうにしていたらだらしがないですよぉ?」


真凛(まりん)「友達と一緒にいるときはちゃんとするんだもん~。みんながわたしに甘えるんですよぉ~」


真凛(まりん)ママ「はいはい、わかりましたわかりました。何が飲みたいの?」


真凛(まりん)「モニャモニャティー……」


真凛(まりん)ママ「あっ、ごめんね、今切らしちゃってます。まーちゃんが帰ってくるってわかってたら買っておいたんだけど……」


真凛(まりん)「え~っ。モニャモニャティー無いんですかぁ……ショック……」


真凛(まりん)ママ「買ってきますか?ついでに買ってきてほしいものもあるんですけど……」


真凛(まりん)「うーん、買いに行くのはめんどくさーい……」


真凛(まりん)ママ「もう、仕方ない子ですねっ」


 そうしてリビングでゴロゴロと転がって、いつの間にか眠っているくらい、ダラダラ過ごすこともあるようだ。基本的にパパも甘やかしまくっているそうだ。


 あとは西香(さいか)だが、実は四人の中では最も裏表が無いと言えるかも知れない。それどころか全ての募金箱を見る度に100万円の募金をし、家なき貧乏人には100万円を手渡し、慈善事業への参加も怠らないという隠れた一面がある。これは紛うことなき真実である。


 あの子?……天使と光と女神と世界の融合体の生まれ変わりのようなあの子に、裏も意外さも存在しない。全ての行動にある慈愛の心に裏など無く、この世全てのものに向けた愛を持ってあの子は行動をしているのだから。


 これが五人少女達の、プライバシーデーにふさわしい意外な一部である。


西香(さいか)「……よし。ではこれを出版社に持っていくか、皆さんへの頼み事に使うか……うーん、いくら分くらいの価値があるのでしょう」


 ダメ、プライバシー侵害。

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