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2019年9月23日 ネオロマンスの日なので乙女ゲーテイスト

2019年9月23日


 私の名前は読者(ドクシャ)リーク。この街で重大な仕事があるって言うから私やかつての仲間たちがここ「ささやき邸」に招集されたんだけど……。


??「ん?おいまさか、お前ドクシャリークか?」


 広いお屋敷を一人で歩いていると、後ろから声をかけられた。驚いて振り返るとそこには……。


??「ビンゴ!やっぱりドクシャリークだ。久しぶりだな」


 金髪のスラリと伸びた長身、外交的な雰囲気を持つ美形の青年……。


ドクシャリーク「えぇ。ルーネン。久しぶりね」


 そこにいたのはかつて魔王ハンターとして同行し、究極の死の魔王デスハデスを素手で一撃で葬った最強の拳闘士、ルーネンの姿があった。今は王国の騎士団長をしていたっけ。彼は私の事が大好きだ。


ルーネン「……ドクシャ、お前少し見ない間に……(キレイに……)」


ドクシャリーク「なぁに?」


 ルーネンは私のことをじっと見て何かを言ったんだけど、最後のほうが聞き取れなかった私の返した言葉にやっとピクッと反応して、取り繕うように「お前、変わったなって思って……」と言った。


ドクシャリーク「そういうルーネンもね。髪、ちょっと短くしたんだね」


 それに少しだけ背が高くなったような気がするし、うん、前よりももっと男らしくなったね。


ルーネン「あ、あぁ。お前は伸ばしてるんだな。似合ってるよ」


ドクシャリーク「ありがとう。ところでみんな呼ばれてるんだよね?どこに集まっているかわかる?」


ルーネン「あぁ。会議室で待ってるよ。一緒に行こうぜ」


 こうしてルーネンについて行って、広いお屋敷の一角にある大きな会議室に一緒に入っていった。そこには黒板に何かの情報を書き込む男の子の姿があった。


ルーネン「よお。久しぶりだな、イクオス。相変わらずチビだな」


 そこにいたのは小さいながらに落ち着いた雰囲気と声音を持っていて、少しツンツンとした髪の毛とダボッとした衣服をまとった……。


イクオス「ん?その鬱陶しい声はルーネンか。チビとは失礼だな、あれから3センチ伸びたんだ。……それに、ドクシャリーク。久しぶり、ボクを覚えてる?」


 男の子……年齢的には子じゃないんだけど、彼、イクオスは見た目に反してIQ3億飛んで1119を誇る、他に類を見ない天才で、私も当時はたくさんのことを教えてもらった。たしか今は古代語学の解析に携わる研究所の所長を務めていたはず。彼も私の事が大好きだ。


ドクシャリーク「イクオス、久しぶり。オセロで一手目に勝つ方法、ずっと使ってるよ」


イクオス「それは良かった。君の役に立てて嬉しいよ。さて、ようやく集まってきたか。マーリックは厨房で何か作ってくると言っていたからじきに戻ってくるだろう。あとはサイカフリートの到着を待たないと。ルーネン、屋敷の入口の方で彼を待ってくれないか?」


ルーネン「おいおい、そんなことを言ってドクシャリークと二人でいる時間を増やそうったってそうは行かないぜ。サイカフリートを待つのはいいが、それならドクシャも連れていくぞ?」


イクオス「君ってやつは変わらないな。ドクシャリークは女性だ、それに長い距離を来てもらってるから疲れているだろう。ゆっくり休ませてあげなきゃだめだ。結果的にボクと二人になるかもしれないが。本当に君は気が利かない」


ドクシャリーク「ま、まぁまぁ二人共。私は大丈夫だよ」


 そうやって二人をなだめていると昔のことを思い出す。陰と陽みたいな二人で、得意な事の方向性も全く違う二人だし、こうやって口では言いたいことを言ってるけど……実際はとても相性が良いんだ。でもちょうどそんな時に、ゆっくりと会議室の扉が開いて、漂ってきた甘い香りと同じくらい、マイルドな声が私の名前を呼んだ。


??「あぁっ!ドクシャリークさんっ、到着してたんですねっ。ちょうどよかった」


 お菓子の香りはいつでも彼のことを思い出させてくれる。燃えるように赤い火のような髪の毛。いつでも優しい笑顔を浮かべて、温かな雰囲気を放ちながら包容感あふれる声の彼は……。


ドクシャリーク「マーリック、相変わらずとてもいい香りのお菓子だね」


マーリック「はい。あなたも来ると聞いていたので、張り切ってパイを焼きました。出来たてですから、一緒に食べましょう。イクオスにルーネン、君たちも食べてください、美味しいですよ」


 マーリックは昔から家事全般が得意で、多分私よりも家庭的。でも実は別の世界から来た異界からの放浪者で、私達とは少しだけ感性が違った面があるんだ。彼は母国にこっちの文化を持ち帰る橋渡し役。彼もまた私の事が大好き。


 その甘い匂いに釣られたかのように、会議室の窓に人影が映った。最初に気づいたルーネンがやれやれという空気感を醸し出してそっちを見ると。


サイカフリート「おっと、甘い匂いがするなと思ったらドクシャリークがいたせいか。よっと」


 さらりとした黒髪を靡かせて、ともすれば美しい女性のような風貌を持つ軽薄な態度の彼は……。


ドクシャリーク「サイカフリート。これはお菓子の香りだよ」


 サイカフリート。彼は王族の血を引いているんだけど、王位継承権から少し外れていて王族らしくない。開けられた窓から身軽に入り込んで窓縁に座る。


マーリック「サイカフリートさん。窓から入るのは行儀が悪いですよ」


サイカフリート「はいはい、悪かったな。それよりも……よぅドクシャ、俺と会えなくて寂しかっただろ?」


 サイカフリートは私に二本指を立ててピッと挨拶しながらウィンクした。彼は昔から自信たっぷり。そりゃあその見た目をしていれば寄ってくる女の人はたくさんいるだろうからちやほやされているんだろうけど、お金持ちで時間が余っているから自由に旅をしているって聞いたっけ。彼もやっぱり私の事が大好き。


ドクシャリーク「サイカフリートは変わらないね。みんなと会えて嬉しいよ」


 私の言葉にサイカフリートは楽しそうに「つれねぇなぁ」と笑った。


イクオス「さて。集まったみたいだし始めようか。ボク達はここで、街のみんなに今日が何の日なのかを教える役目を受け持つことになる。……日めくり生活だ」


 こうしてなんやかんやあって、私達はこの場所で共同生活を送ることになったんだ。



 ※ここから乙女ゲーのPVでよくあるカットシーンとセリフ切り抜きみたいなシーン


ルーネンがドクシャを後ろから抱きながら


ルーネン「俺の望みは……お前を全力で守り抜くことだ」(CV信長)


イクオスが黒板になにかの計算を書きながらドクシャに背中を向けて


イクオス「どうしてもわからないんだ……君の愛を勝ち取る計算式が」(CV歩)


マーリックが普段見せない表情でドクシャに超至近距離に迫り、拘束しながら


マーリック「あなたに本当の甘さ……教えてあげましょうか?」(CV孝宏)


サイカフリートが目の前に立つドクシャから視線を逸らし、訴えかけるように


サイカフリート「本当はわからないんだ。心から好きになった人に、どう接すれば良いのか……」(CV徹也)


 彼らとのまいにちトキメキ!な日々が、今始まる。


「日めくれ!イケメンロマンス」

 2019年9月23日発売予定

 限定版予約特典

 豪華声優陣による熱演のドラマCD

 アクリルキーホルダー全4種

 価格 限定版 8,980万円 通常版 6,870万円

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