表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/414

2019年9月14日 変態男性がフラれるバレンタインデー

2019年9月14日


留音(るね)「やっぱバイオ4って面白いなぁ」


 今日はゲームキューブの発売日である。昨日引っ張り出したゲームキューブで、留音(るね)は一人用のホラーゲーム、バイオ4を遊んでいた。他のみんなはぼーっとそのプレイを見ている。


衣玖(いく)「名作よね……あっ」


 序盤のチャプターで、今はヒロインとなるアシュリーを助けた所だ。二人で脱出している最中、この子はよくパンチラをする。それに気づいた衣玖(いく)が反応したようだった。


留音(るね)「……そういや思い出したんだけど……今日ってバレンタインデーなんだよ」


 留音(るね)もパンチラに気づいたようで、それに合わせるかのように何かを思い出したらしい。


真凛(まりん)「えっ?バレンタインデーって2月ですよね?」


留音(るね)「それが今日はホワイトデーから半年後ってことで何故か今日も別のバレンタインが制定されてるんだ、それも二つも」


西香(さいか)「そういえばわたくしのファンから何か届きましたが、あれはそういう事ですのね」


衣玖(いく)「で、今日はどういうバレンタインなの?」


留音(るね)「……男が下着を贈って、女が別れを切り出すためのバレンタインらしいんだよな」


 ちらりと見えたアシュリーの下着から辿った記憶はそれだったようだ。留音(るね)はゲームを中断してコントローラーを置いた。


真凛(まりん)「えっー?なんですかぁそれぇ」


留音(るね)「いやホント。メンズバレンタインデーってのが、男性から女性に下着を贈って愛を告白する日って話らしいんだよ。……やばくない?」


西香(さいか)「そうですか?あら、見てくださいな。わたくしに届いたのも下着ですわ。ってラペ○ラじゃないじゃありませんか。有象無象の下着なんて貰っても嬉しく……あら、値段検索したら2万円くらいしますわねっ、一応頂いておきましょうか」


衣玖(いく)「もう一つはセプテンバーバレンタイン、女性から別れを切り出してもよいとされる日……なるほどね」


 衣玖(いく)はスマホを片手にその情報を調べたようだ。


留音(るね)「これさ、だいぶ面白いことになってないか?」


真凛(まりん)「今日一日だけで完全に"下着貰ってドン引きした女の人が男の人と距離を置く"というシナリオが出来上がってますねぇ」


留音(るね)「そうなんだよ。だってさ、下着もらう関係性って完全にできあがってるよなぁ?仮にそうじゃない関係の男から『好きです、これ履いてください』ってどぎついランジェリー貰ってみろよ……それがサイズぴったりで履けたりしたら恐怖しかねぇよ……そりゃあセプテンバーバレンタインも発動するよなぁ」


西香(さいか)「えーそうですかー?でもラペル○の10万円くらいする下着だったら嬉しいじゃありませんか」


留音(るね)「……それはちょっと考えるけど……いやっ、あたしはヤだなっ……下着とか、そういう関係がそもそも……」


衣玖(いく)「今調べてみたんだけど、どっちのバレンタインも流行らなかったみたいね。まぁわかる気はするけど」


留音(るね)「セプテンバーの方も突っ込みどころあるよな。なんだよ、別れを切り出しても"よいとされる"日って。別にいつでも別れればいいし、わざわざ記念日にする必要なくないか?」


衣玖(いく)「たしかにね。今日をバレンタインデーに引っ掛けるんなら、メンズバレンタインデーは男同士でチョコを贈り合う日、みたいにしたほうが盛り上がったかもしれないわよね」


真凛(まりん)「男の人同士ですか?」


衣玖(いく)「そういうイベント無いじゃない。それにそういうのだったら更にその周りの女性にも盛り上がる人はいそうだし。まぁでも下着に関しては商業的な意味合いが強いみたいだけど」


留音(るね)「まぁだからさ、まとめると今日は変態が下着をダシに告って撃沈する日なんだよ」


衣玖(いく)「日めくり史上かつてない面白記念日コンボというわけね」


西香(さいか)「かつてないしょうもないコンボですわね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ