【特別回】ファンアートが届きました!!!ガチの!!!!!!
2019年8月25日 特別回
(!!!!!!!!ファンアートは一番下にあるんだけどそれまでの寸劇スクロールして飛ばしてもいいから絶ッッッ対見てってね!可愛すぎるので!!!!!)
その日も五人の少女たちはいつもの家で気ままに過ごしている、はずだった。そこにある独特の調和の雰囲気を壊したのは一つの悲鳴であった。
西香「い、いやあああ!!!」
この家で最も男性ウケする美少女、西香がリビングの扉を開けた時、そこには血溜まりの中に倒れる留音の姿を見つけ、そして悲鳴を上げた。それを聞き集まってくる他の少女たち。
真凛「西香さん?どうしたんですかぁ?」
真凛はいつものようにマイペースにリビングを覗き込む。血溜まりに落ちている留音に気づいて「わっ」と仰け反った。後から入ってきた衣玖は流石天才というだけあり、即座に状況を把握した。
衣玖「ルーが……死んでいる……!」
そう、留音は死んでいた。死因は大量出血による失血死で間違いないが、体に傷がつけられた様子は見受けられない。その謎の状況に、衣玖は冷静に切り込み、留音の遺体のそばを調べ始める。
衣玖「ふむ、ダイイングメッセージね。……"ありがとう"……?」
留音は人差し指を伸ばし、確かに「ありがとう」と文字を書き連ねていた。
西香「一体……どういうことなんですの……?!」
西香は怯えるように尋ねるが、死を前にして感謝の言葉を残した留音の意図は誰にもわからない。あまりにも少なすぎるその推理材料に衣玖ですら顔をしかめるのみである。
真凛「あれ、そういえば……あの子はどこですか……?」
あの子。この家に住む五人の少女の一人であるこの子は、名前を呼ぶことすら神でもはばかられるほどに超越されし不可侵の存在である。姿は極光のように例えられ、声は聞いた者の心を癒やしきるという。
西香「そういえば今日は留音さんと一緒にいたような……あっ……」
衣玖「まっ!まさか!犯人はルーを殺害し、あの子を?!」
真凛「そんな!あの子の前には全ての害意や悪意が浄化されるのにですか!?」
もしもあの子が拐われたりしていたら……そんな思考が残された三人の表情に暗い影を落とした。
だがその時だった。遠くでガチャリと、扉の開かれる音を聞く。間違いなく、聞き慣れた玄関のドアの音である。そしてスリッパを履いてパタパタとかけてくるその足音は、聞き慣れたあの子のものだった。
ここから事態は一気に動くことになる。
そもそも何故、留音は死んでいたのか。その回想をしなければならないだろう。
実は留音が死ぬ直前、あるものを受け取っていた。それは"ファンアート"というものである。
留音「……えっ?はっ?ほっ?」
それを受け取った瞬間の留音の反応は妥当なものだった。大きな混乱と眼の前にあるものの信じられない感覚は、きっと宝くじで高額当選を確かめた瞬間にも等しいほどの高揚感と戸惑いを織り交ぜたものだったからだ。
留音「ふぇ、ふぇえええ?ふぁっ、ふぁああ?!ひゃああああああ!!!!!」
上がる体温、そして漏れ出てくる奇声、その様子のおかしさに、近くにいたあの子が心配そうに駆け寄った。
留音「あっ、ちょっ……見てくれるかこれ……あ、あ、あ、あたしの、ふぁふぁ、ファンアートだって……」
それを持つ留音の腕は大きく震え、顔は真っ赤になっている。あの子はそのファンアートを見て満面の笑みを浮かべ、「とても可愛い!」というような事を伝えた。
留音「ど、どうしよ……泣いちゃいそうだ……いや、っていうか……うっ……」
あの子は留音の様子に肩を抱いた。大丈夫か尋ねると、留音は嬉しそうにこう言った。
留音「ははっ……あたしはもうだめだ。こんなの嬉しすぎてもう死ぬ。なぁ最後に頼まれてくれ。あたしはもう嬉死ぬ。だからあたしのこのファンアートを、おおきな額縁にここに飾って欲しいんだ。これはあいつらバカには頼めない……お前にしか……頼……うっ……もう持たない!興奮のあまり鼻血がっ……行ってくれ!」
こうしてあの子はファンアートを持たされ、額縁を探しに買い物へ出ていった。その後数秒のうちに、留音は鼻血を大量に出血し、そして確かに感謝の言葉を書き記し、力尽きたのだ。
……ということをみんなに説明したあの子。留音に「額縁に入れてきたよ」と伝えると留音は飛び起きた。血が抜けて冷静さを取り戻したようだ。
留音「ってことなんだよ!!!!やったよ!!!ついに来たんだよファンアートが!!!!今度は誰かを脅して書かせたしょーもないヤツじゃない!!!本当に本当の!!ちゃんとしたファンアートが来たんだよ!!!!」
いつもよりは冷静ではなかったが、興奮度合いは一応日常会話可能レベルに回復したらしい。
衣玖「嘘でしょ……まさかルーからなんて……」
真凛「わ―!やりましたねー☆☆すごいですぅー!おめでとうございます~♪♪」
西香「……嘘ですわ……」
留音はあの子に感謝を伝え、その額縁に入ったファンアートを部屋のど真ん中に飾ることにした。
留音「すっげー!やっぱ脅して3分で書かせたヤツとは全然違うわ!!めっちゃ可愛い!イメージぴったり!!!いやーん!あたし可愛い―!!!」
西香「やだやだやだやだやだやだ!!!!ずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるい!!!こんな現実!!!認められませんわ!!!!!留音さんのくせに!!まともな絵もらうなんてずるい!!!あなたなんて棒人間でいいでしょ!!ずるいですわ!!!」
バタバタと地団駄を踏み、転げ回る西香。
衣玖「ひゃあー……驚いたわね……そりゃたまーにファンアートが欲しいとは言っていたけど、まさか本当の本当に来るとはね……」
留音「いやもう、ホント、あたし死んだもん、嬉しくて。でも嬉しくて生き返った。死んじゃうよこんなん。死んじゃう」
留音の表情からニマニマとした感じが全く抜けていない。額縁に入った絵を見てはうんうんと頷き続けている。
真凛「本当に良かったですねぇ~☆これでわたし達がちゃんと棒人間とかガジガジした絵の登場人物じゃないって言えるようになりそう~♪」
西香「うっ、うっ、ひっぐ、ぐすっ、わたくしもぉ……欲しいですわぁ……ひっぐ……」
留音「いやー、スポーツしてるってイメージにもぴったりだしな……!」
衣玖「悔しいけど認めるわ。続けていけばこういうこともあるのね……。モチベも上がるわ、私にも来るように頑張ろうって」
真凛「そうですね☆わたしも来ると良いな~♪」
西香「zzzz……ずる……ですわ……(疲れて眠った)」
留音「あたし今日はこの額縁の下で寝よーっと」
本当の本当に、神であるhatimituhanao様、ありがとうございました!!!!!書きの気力はもちろん、現実にまで気力が充填された思いです!!本当に涙が出てきます!!神はいた!!!
この嬉しさは言葉に表しきれません……!こんな文章じゃ足りない!!!!!!!!でも!を増やすことでしか対応出来ない!!!!!!!!!!!まだまだ感謝は書き足りませんが、このへんで締めないと大変な文字数になってしまうのでこのへんで!!!本当に可愛い可愛い留音の絵をありがとうございました!!!!!!!!!




