最終回の終わり
四人はしっかりと奇妙な旅の思い出を持ったまま、最終回の収録に臨み、そしてこの作品は終わっていった。
演じた彼女達にとって最高の回になった。カメラマンや監督にしてみれば昨日の喧嘩や今までのギスギスが嘘のように笑い合っている。それに演技が少し吹っ切れたように変わっていて、まるで本当に五人少女がいるかのようだった。
「『まいにちニコニコ! 日めくれ! 五人少女!!』これにてクランクアップになりまーす! おつかれさまっしたーー!!」
最後のシーンを撮り終え、ディレクターが大きな声で告げた。スタッフ、演者、全員から拍手が沸き起こっていた。マミもユウカも、リンコもネムもみんな笑っている。それから四人は近くで座り込んで「終わっちゃったね……」と、しみじみ語り始めたところで……。
監督「えー、ということでね、ファーストシーズンは終了になりまーす、皆さんお疲れしゃっしたー。次からはミニーズも正式に面子入りしたセカンドシーズンになりまーす。それじゃあ出資者の緑野財閥のおおふじさんから一言ありますので、お願いします」
四人『えっ……』
おおふじ「あーあー。テステス。どうも、緑野財閥おおふじです。えー、非常に楽しませていただきました五人少女。ちょっとね、このまま終わるのももったいなーと思いましたので、うちの方から出資させていただいて、ちょっとフルシーズンは取れなかったんですけどね、不定期にでも皆さんの作品をね、また見てみたいなということで……また次ね、セカンドシーズン。よろしくおねがいしまーす」
四人『……えーーーー!!』
というわけで、2年目突入決定! 不定期更新の五人少女セカンドシーズン、今後ともヨロシク!
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留音「しかし驚いたよなぁ。あっちで数分しか経ってないのにこっちで1年も経ってたなんて……」
あの子「みんなは何をしに行ってたの?」
衣玖「宇宙魔獣の通称ブラックファントムが大量発生したっていうから、ちょっと宇宙平和を守りに退治にね」
真凛「その帰りにデザートでも買って帰ろうかと思って^^;」
西香「わたくしそれ狙いでついていったらひどい目に遭いましたわ」
あの子「そうだったんだ……でもなんで時間がおかしくなっちゃったんだろう……」
衣玖「あいつら、私達に勝てないと踏んで次元に干渉して時の流れと次元軸をいじったのよ。せめて浦島太郎状態にしてやろうって魂胆だったんでしょうね。それで色々歪んで、あっちの私達がこっちに来るきっかけになったんじゃないかなと思うわ」
真凛「はい~、脳内電話がかかってくるまで全然気づきませんでしたよぉ。宇宙魔獣のブラファンさんったら、あんな事しても無駄なのに……あ、ちゃんと全滅……絶滅させてきたのでもう安心ですよ☆」
あの子「そっかぁ……とにかく無事に帰ってきてくれて安心した」
留音「心配かけたし、1年も待たせて悪かったな。あいつら来てくれてよかった。ミニーズにも後でお礼を言っておかないとだ」
あの子「戻ってきてくれたから、平気だよ」
西香「あぁもう健気オブ健気……やっぱりいちばんのお友達はあなたしかいませんわね。でもわたくしからしたら数分会えなかった程度なのでわたくしは全然これっぽちも寂しくありませんでしたから、あなたが気に病む必要はありませんわよ」
あの子「あ、……えっと、うん、そうだね……」
西香「まったく。あなたにはこうでも言わないとわたくしが寂しかったのでは、という心配をしてしまいますものね」
衣玖「……あっ、そうだ。帰ってきてからゴタゴタでまだ言ってなかったわね」
真凛「そうでした☆」
あの子「うん?」
『ただいま、陽葵(さんっ)』
陽葵「おかえり、みんなっ!(*^^*)」
というわけで、1年間お付き合いくださった数少ない方々、本当にありがとうございました。
今後は不定期更新としてにはなりますが、まだ続けていくことにしました。
途中から目標にしていた365ポイントには到達出来ませんでしたが、楽しいと言ってくださる方がいる……それが一番ですね。
というわけで、次の更新はいつになるかわかりませんがよろしければまたお付き合いお願いいたしますm(_ _)m




