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2020年7月16日 虹の日

2020年7月16日


 ミニーズも含め、8人でいつものリビングで団らん中の美少女たち。


衣玖(いく)「今日も私達の日っぽいのよ。虹の日。なないろの語呂合わせで虹の日なんだけど」


西香(さいか)「はぁ。毎度都合良いのがいくつもありますわね」


衣玖(いく)「もうそろそろ1年じゃない。だから初心にかえってうんちく回で行くわね」


留音(るね)「おぉ、うんちく回」


衣玖(いく)「虹の正体を突き止めた人の名前はルネっていうの。こっちのルーとは違ってとても頭のいい哲学者よ」


留音(るね)「初めから知識で殴ってくるんじゃない」


衣玖(いく)「で、長い時代で虹は特別な解釈をされるものの一つになってるわね」


イリス「虹に特別の意味があるのはこっちも一緒か」


聖美(きよみ)「イリスちゃんの魔法界もそうなの?」


イリス「もちろん。水と光のマナの交差点だからね。かつての大魔法使いが魔人と戦った時に虹の下で無限に供給されるマナで圧倒したって伝説も残ってるし、縁起の良いものなのよ」


 イリスは少し胸を張っていった。あっちの世界はすごいでしょ、と誇らしげだ。


アンジー「おぉ、かっこいいー」


真凛(まりん)「こっちではどんな意味なんですかぁ?」


衣玖(いく)「まずなんだけど、虹って色の数が場所によってまちまちなのよ、最初は5色、次に7色、8色を経て今は6色が世界的には定着してる色数みたいなのね。LGBTの運動で定着したみたい。日本だと7でずっと来てるけど」


留音(るね)「え、7じゃないのか」


聖美(きよみ)赤橙黄緑青藍紫(せきとうおうりょくせいらんし)、で覚えたよぉ」


衣玖(いく)「これも私達っぽいのよね。日本じゃ最初は5色説が流行ってたみたいなのよ。この時は赤、青、黄、緑、紫。ここだけでもそれなりに私達っぽい。それが7色になってミニーズが加わった感じね」


イリス「一人分足りないじゃない」


西香(さいか)「まさかわたくしをまたハブ……」


衣玖(いく)「違うわよ。虹のかかる場所は? 空にはいつでもこの子がいないとダメでしょ。この子を通じて私達はいるようなもんなんだから」


アンジー「そういう解釈かぁ」


衣玖(いく)「でもまぁ、8色の虹で当てはめるとしてね、虹の色の意味を持って私達の日に無理やりしていきましょうって事で」


真凛(まりん)「8色になると色は何があるんですかぁ?」


衣玖(いく)「赤橙黄緑青藍紫にピンクを加えた形ね。青はターコイズってことになってるけど、基本は同じ」


留音(るね)「それぞれの意味はどんな内容なんだ?」


衣玖(いく)「赤が命、オレンジが癒やし、黄色は陽光、緑は自然、ターコイズは魔術、藍は調和、紫は精神、ピンクが性そのものや性指向ってところね」


留音(るね)「おぉ、それっぽいのが。……ん? 性指向……? っていうか魔術って」


アンジー「(聖美(きよみ)ちゃんはピンクだ……)」


イリス「じゃあ私は青ね。なんでこっちで魔術なんて意味が入ってるのかしら……」


衣玖(いく)「一般的には魔術って言われてるんだけど、私はこの魔術って"魅力"の意味だと思うのよ。人を好きになることを『魔法にかかった』なんて言うでしょ。詳しく決めた人の文献漁るほどは調べてないからわからないけど」


西香(さいか)「ならイリスさんよりわたくしに適していると思いますが?」


聖美(きよみ)「うーん、西香(さいか)ちゃんは紫かな……」


アンジー「紫だね……」


衣玖(いく)「紫でしょ」


西香(さいか)「まぁっ。確かに、紫って高貴な色ですもの、そういう意味でもわたくし、もしかしてすべての色の要素を持っているのではなくて?」


留音(るね)「単純に心が強すぎるからだろ……」


西香(さいか)「確かにその通り! なんだかんだ言って皆さんわたくしの事を理解していますわね~っ」


真凛(まりん)「^^」


衣玖(いく)「あとは……この子を当てはめるのが緑の自然とオレンジの癒やしと迷うのよね」


 あの子はなんでもいいよとみんなの話を微笑んで聞いている。


留音(るね)「この子はすべての要素を兼ね備えてるからな。調和でもあり命でもあるし太陽だぞ……」


 困惑するあの子。そんな大層なものじゃないと両手を振るジェスチャーをしている。


真凛(まりん)「あっ、私は命っぽいかもですよぉ、簡単に刈り取れることもありますし^^」


聖美(きよみ)「イメージカラーにもあってるかも~」


衣玖(いく)「じゃあこの子は……やっぱりなくちゃならないもの、陽光か。黄色でいい?」


あの子「(*^^*)」


留音(るね)「じゃああたしは緑? 自然だよなぁ?」


衣玖(いく)「野生児だしそうね」


イリス「ぶはっは! 確かに野生児だわ! ぷーくすくす」


留音(るね)「なんだよ、いつでも自然体のナチュラル美少女に」


アンジー「衣玖(いく)ちゃんは? あと残ってるのは藍色の調和とオレンジの癒やしだけど」


聖美(きよみ)「ピンクの性志向もあるよっ!」


衣玖(いく)「私は性指向にこだわりは無いからね。調和ではないかなと思ってる」


イリス「まぁそうかもね、そこそこ接しやすいし。あとはアンジーが癒やしって気がする」


アンジー「わぁ、じゃあボクがオレンジだぁ」


聖美(きよみ)「えーっ、じゃあ私ピンク? 可愛い色もらっちゃっていいのかなぁ?」


留音(るね)「なんとなーくピッタリだと思うぞ、性指向って」


真凛(まりん)「はい。ピッタリだと思います、性的に」


イリス「性指向って……聖美(きよみ)にぴったりの要素ある……?」


聖美(きよみ)「わかんないけど、可愛い色だから嬉しいなっ」


アンジー「聖美(きよみ)ちゃんで良いと思う……」


西香(さいか)「なんせ頭ン中真っピンクじゃありませんのあなた」


 アンジーは黙って目を逸らしているがイリスはどういう意味? と眉を八の字に寄せている。


衣玖(いく)「まぁこんなところかな。虹のうんちくと私達の日っぽいって事わかった?」


真凛(まりん)「はーい☆」


アンジー「さすが衣玖(いく)先生だぁ」


衣玖(いく)「うんうん。この時期は見れる可能性も低くはないし、雨の日に晴れたら探してみてね。でも虹って単なる大気光学現象だからスピリチュアルな話はあんまり鵜呑みにしないようにね。別に見たからってその後に起こるラッキーな事象とは完全に無関係よ」


留音(るね)「台無しだよ」


聖美(きよみ)「でも嬉しい気持ちにはなるよねっ、得した気分っていうか!」


イリス「気分は大事よ。魔法使いだったら気分の高揚はマナの変換効率にも作用するし、嬉しいという気持ちは大事にすればいいわ」


 今日は7(なな)1(い)6(ろ)に輝く虹の日。

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― 新着の感想 ―
[一言] これは確かに8人らしい日ですね。
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