2020年5月2日 婚活の日
2020年5月2日
留音「今更さぁ、婚活なんてしねーよなー?」
OL留音。ついに五人少女たちも大人になっていたのだが、誰も結婚はしていなかった。
西香「そうですわよね。一人で充分っていうか、このご時世に結婚なんて、ねぇ皆さん?」
真凛「子供はほしいかなぁって思いますけどぉ……」
衣玖「ね。ホント。一人のほうが身軽よ」
留音「あたしら現役美少女時代に結婚やら恋愛やら色々してんだよな。その上で結婚はしないって選択取るわけだし」
西香「相手がいなかったわけではありませんものね」
衣玖「そういう事よ。仮に一般的な数より少なかったとしても、それは私達が美少女すぎて相手が遠慮していたという事」
真凛「(かつて西香さんがそんなことを言っていたような……)」
留音「婚活の日なんて制定されてても……もう心底どうでもいいよなぁ~」
そんな、もう結婚なんてどうでもいい大人になった彼女たちのオフの会に。
??「……わっ、みんな……久しぶりー!」
それはそれは爽やかな青年が現れたのである。
真凛「え、あ……」
衣玖「(誰……?)」
西香「(知りませんわよ、こんな爽やかイケメン)」
留音「(あたしも全然わからない。でも今みんなって言ってたぞ……)」
真凛「(わたしがこっちにいないうちに知り合った人なんじゃないんですかぁ……?)」
「すごいなぁ、みんな揃ってて……本当に懐かしいね。元気してる?」
青年は優しく微笑んでいる。婚活に興味ない系女子に刺さる微笑みだった。
衣玖「あの……どち」
どちら様? そう聞こうとした衣玖を遮って。
西香「本当にお久しぶりですわね~! あなたもお元気そうで」
「うん、ボクも元気だよ。西香ちゃんもずっとキレイになったねー」
留音「(おい! 誰だかわかんねーのにどういうつもりだよ!?)」
真凛「(そうですよぉ、新手のナンパかも……)」
西香「(構いませんわ……お金と時間の有り余った生活はもう十分……わたくしはこの可愛くもかっこいい端正な顔立ちの青年を婿に迎えようと思いますわ!)」
衣玖「(たった今婚活興味ないって言ってたじゃない!)」
西香「(ええいうるさいですわ! なんだかんだでいい人がいれば話は別です!)」
留音「(いい人って……全然知らないだろこの男の人の事! 誰だか言ってみろよ!?)」
西香「(えぇ知りませんとも! でも見てください、この女装しても行けそうなほど整ったお顔……そして上品な佇まいはそれなりに品良く育ったと見受けられますわ)」
衣玖「(まぁ確かに、優しげな雰囲気はどこか女性を知り尽くしているかのような印象を受けるわね……)」
留音「(それでいて思い切りが良さそうな感じもあるよな……男らしいところもありそうっていうか……)」
真凛「(確かに……暴走する機関車みたいな人を止めてきたような苦労人でもありそうですし、でもそれすら受け止めるような器量の深さがありそうな一般男性です……)」
全員「(逃がす手は……ないな/ないわね/ありませんわ/ないですね)」
「えっと、あの、どうしたの?」
留音「なんでもないよ! まぁほら、座りなって!」
「あ、じゃあ……」
真凛「今はなにをしてるんですかぁ?」
「うんと、今はね、ほら、僕たち三人でアイドルみたいな事してたでしょ? その時のツテで営業みたいなことをしてるっていうか……営業ではないんだけどね……」
彼はみんなのおかげで有名になれたから、なんて言っているのだがそのみんなには聞こえていないようだ。
留音「(アイドルだってよ!! でもアイドルに知り合いなんていたか!?)」
真凛「(通りでキレイだと思いましたぁ)」
衣玖「(でもみたいなって言ってるわよ。ちょっと違うのかも。もう少し話を聞いてみないと……)」
西香「(お金もそこそこ持っていそうですわね……!)」
「あの頃は楽しかったよね……またみんなで遊べたら良いのになぁ」
西香「そうですわね……そうですわよ! また皆さんで集まりましょう!」
「えっ……? ホント……?」
留音「そうだよ! お前んとこのアイドルグループも呼んでもらって……なぁっ?」
「あ、アイドルグループ……?」
真凛「わたし、お料理しちゃおうかなー^^」
衣玖「会場用意しとくわね」
「あ、うん……楽しみだね……?」
彼の名を誰もしらない。
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イリス「今日はコツコツが勝つコツの日、とあるわ」
アンジー「なるほどっ?」
聖美「コツコツ続けていけばいつか勝てるよってことかなぁ」
イリス「勝利を渇望するあたしはこれに深い解釈が必要だと思ったわ」
アンジー「つまり?」
イリス「コツコツ続けたところで勝てない事はあるっていうこと。ここでのコツコツというのは小さな努力ということね」
聖美「私達、全然勝てないもんねっ」
イリス「そうよ。悔しいけど、ヤツらを負かすためには小さな努力をコツコツ積み上げる、という論理は儚いと思うのね。そしてそれは人生も同じでしょう」
アンジー「ほぁー。流石魔法界の天才魔法使い……?」
聖美「じゃあ私達、ずっと勝てないってこと……?」
イリス「それも違うわ。私達が続けていくべきは小さな努力じゃない……勝負よ勝負!」
アンジー「おぉー」
イリス「コツコツではどうにもならない事ってのはどうしてもあるわ。あたしだってコツコツ努力を続けた程度の魔法使いには絶対負けないしね。だから必要なのは勝負よ。勝負なら時の運もあるわ。コツコツも必要だけどね、ジャイアントキリングをするためには何度だって勝負をすることよ!」
聖美「かっこいい! 流石イリスちゃん!」
イリス「というわけで……丈夫な身体を作るためにカルシウムを摂取するわよ! 骨の日だけに! あっ! これはコツコツ努力に含まれるかもしれないわね! 相互関係なのかもしれないわ!」
アンジー「あは、ちょっとまとまりきってない感じがするねぇ。でもま、なんでもやり続けることだよねっ」




