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2020年3月17日 漫画週刊誌の日 五人少女マガジン発売

2020年3月17日


 今日は少年週刊誌、サンデー・マガジンが同時に刊行された日。


 発行当時は漫画ではなく、小説の連載が主だったそうである。


 そんなこんなで、漫画誌「五人少女マガジン」は今週も発売だ。


―――――――――――――


~名探偵マリン 第72話~


「きゃー!」


 洋館に響く美女の悲鳴。その夜、洋館の主であるクロフォード伯爵が殺害された。


マリン「えー。もー。また殺人事件ですかぁ? 洋館に招待されると誰か殺されがちで困っちゃいますねぇ。はい、犯人さん言いまーす。クロフォード伯爵夫人のお付きの執事さん、あなたが犯人ですぅ」


執事「な、なんですって!? しかし私にはアリバイが……」


マリン「はいはい、そういうのはいいんです。だってあなたの魂が最初に見た時よりもずっと赤黒く変色しているんですもん。やっちゃった証拠ですよぉ」


執事「そ、そんなよくわからない理由で……」


マリン「あーもうわかりました。じゃあちょっと戻した時間で地球を再構成しますから、ここにいる皆さんで決定的な瞬間を見に行きましょうね、はい破壊~!」


 どかーん、地球は破壊された。そしておよそ1時間前のクロフォード伯爵殺害の数秒前に再構築された部屋にみんなで降り立った。


 そこには今にも凶器を振り下ろそうとしている執事の姿があった。クロフォード伯爵はそれに気づいておらず、執事を信頼しきったような顔で背を向けている。


マリン「ほら皆さん見てください! やっぱり犯人でした! はい逮捕~!」


 ついでに死ぬはずだったクロフォード伯爵に振り下ろされそうだった凶器も止められて万事解決めでたしめでたし。


マリン「うーん。まさか死んだ人を生きた状態にして、既に起きた殺人事件を起きる前にして解決するから殺傷数0の殺人事件を無事に終わらせてしまうなんて、ちょっと歴史に残る名探偵すぎますね^^;」


―――――――――――――


~熱血料理少女 ルネ 第3話~


 前回のあらすじ


 料理という概念の失われた街、筑前煮街。お料理ギャングによって全てのお料理用具は買い占められ、人々はレンチン食品での生活を余儀なくされていた。


 人々が唯一使えるのはなんらかの長いプラスチック的なのをいい感じに割って出来たスプーン的な平たいモノだけ。これではカップラーメンすらろくに食べることが出来ないのだ。


「ふははは! どうしたお前たち、箸がほしいか!! だったら俺達とのお料理バトルに勝ってみろぉ!!」


 お料理ギャングは豊富な包丁、鍋、フライパン、お箸など、各種料理道具、キッチン用品を蓄えていた。


 市民に使える道具は平たいモノと皿程度。様々な料理道具を手にしたお料理ギャングたちに勝てるわけもなかった。しかしそこに現れたのが……。


 ここから第3話


ルネ「待ちなよ……その勝負、あたしが受けて立とう」


「あぁっ?! なんだ姉ちゃん……俺達が一体誰なのか、わかっていってんだろうなぁ……?」


 黒服で顔に傷を持つ男はルネにコレでもかと言うほど迫り、脅しつけるように言うがルネは動じないでいる。


ルネ「言っただろ、お料理バトル……あたしが受けると言った。買ったらお前の持っているその紙のお皿パックを全て貰う」


「ぶ……ぶはっはっはっは!! バカな女だ! 勝てるわけなかろう!! こちらには包丁もフライパンもあるのだ! どんな料理でも相手になるものか!!」


ルネ「ふっ、どうかな……?」


 ルネは不敵に笑う。


「ぶははは……ふん、面白い。いいだろう。ならばこの紙の皿をかけて戦おうじゃないか。おいそこの料理屋! 厨房を貸せぃ!」


 既にレンジで作れるチキンハンバーグとレンチンコーン、それからカトウのゴハンを使ったハンバーグ定食しか出せなくなっている定食屋の主人を脅して厨房を貸し切ったギャング。


「おっと……嬢ちゃん、お前は自分で厨房を借りろよ……? だがなぁ! おいお前達! 今日は閉店、わかってるなぁ?」


 他の食事処、食材を扱う店の店員ら全員を睨みつけながら、そのギャングは言った。つまり厨房を貸すなと言っているのだ。一帯の店から提供するのは食材のみ。それが今回のお料理バトルのレギュレーションである。


ルネ「問題ない。あたしは一人でいい」


「ぶっひゃっひゃ!! ……それで。こちらは紙の皿を賭けるわけだが……お嬢ちゃんは何を賭けるんだ? まさか何も無いなんてことはないだろうなぁ……?」


ルネ「あたしはなんでもいいよ。負けないから」


 するとギャングはルネの身体を上から下まで見回し、舌でぺろりと上唇を舐めてから言った。


「それじゃあ……お前を俺たちの食事処で使うことにしよう……ゲヘヘへ、ガキのくせにいい身体をしているからなぁ。いい副菜になるぞぉ……くっく」


 それからギャングは自分の髪が料理に入らないようにハンカチで頭を覆い、手をしっかりとよく洗った。ルネも水道の使用だけは許された。衛生的な問題から腹を下させて勝利など、お料理バトルの風上にも置けないからだ。


「とにかく上手いものを作り、集まったギャラリー共を唸らせたものの勝ち……いいな?」


ルネ「いいぜ……はじめ!」


 お料理バトル、開始。


 同時、響くのは食材を洗う音。ギャングはお母さんに教えてもらいたての慣れない包丁捌きで野菜をゴツゴツに切っていく。


「(くくく……こっちには鍋もあるんだよ……! 俺はあまり料理はしないが、しかしそんな俺でも美味く作れるもの……そう、シチューだ! 順番を間違えずに煮込むだけ……あまりにも容易く、そして美味い!! くかかかか、負けるわけがない……あの女はせいぜいフルーツ盛り程度しかつくれまい……!)」


 ギャングは余裕の表情で野菜を鍋に入れながらルネの方を見た。しかしそこにあった光景は、ギャングの思い描いていたものと全く違う。


「な、なにぃ!?」


 思わず叫んだギャングの見たもの。それは。


ルネ「オラオラオラオラオラオラオラ!!!!!」


 ルネは空中で肉を微塵に叩き潰していたのである。落下の速度よりも早く、両の手を肉に押し付け、すこし浮かせるように叩く。


「あいつ、肉を……!! いや、まさか! 肉だけじゃない!?」


 そう、ルネはかすかに涙を流していた。それは空中で分解した玉ねぎが目に染みるからだ。肉と玉ねぎ、それらを同時に空中で瞬きよりも早く叩いていた。そしてその形はみるみるうちに楕円形に整っていく。


 しかもその楕円形は3つ……お手玉のように順番に、ルネはそれらを空中に浮かし続けたのだ。


「ま、まさか……それはッ!?」


ルネ「そうだッ! グスっ、そのまさかだ!! ズズ。 あたしが作るのは……ハンバァァァーグ!!」


「バッ!! バカな!!! 作れるわけがない! 作れるわけが……!」


 ギャングは脳に汗を掻く。ハンバーグだと……? 子供に聞いたらまず間違いなくシチューよりもハンバーグが好きだ。シチューよりも好きな人が多いハンバーグを、あいつは作れるというのか!? フライパンも、フライ返しも無しに……! そう思いいたり、ギャングは冷静さを取り戻す。


「(……そうだ。無理に決まってる。あいつは焼けない。焼けないじゃないか。恐れることはない、火がないんだ。やつが作れるのはせいぜい玉ねぎ入りの肉の塊……!)」


 そう、ルネは火を使えない。厨房はないし、あったとしてもフライパンがない。だから焼けない……そんな先入観がギャングの目を曇らせていた。


ルネ「かーめー……」


「な、何!?」


 ルネは肉塊を上空高くに打ち上げたのである。そして右手と左手を合わせるように身体の右斜横へ持っていき。


ルネ「はーめー……」


 エネルギーの収束と、それに合わせて大きな光がルネの両手から溢れ出るように発生した。


ルネ「超最強波ーーーーー!!!!(強火で一気に炙り旨味を凝縮し肉汁じゅんわりのハンバーグを作るお料理に適した温度モード)」


 そしてルネは声と同時に両手を上空の肉塊へと突き出し、熱線を放ったのだ。上空で肉塊はその熱線に焼かれ「ジュワあああ~!!!」と音を立ててあぶられている。


「な、なにぃいい!!?」


 お料理ギャングは既にシチューを混ぜる手も止まっていた。そしてルネは良きところで大きなプラスチックの平たいお皿的なものを用意し、上空から落ちてくるハンバーグを優しく受け止めた。ほんのりと湯気が上がり、綺麗な焦げ茶色のハンバーグがそこにはあった。


 観客から「おいしそー!」という声が上がっている。


ルネ「ふっ、まだこれだけじゃない」


 ルネはりんごを持ってくると、それを「フンッ!」と片手で握りつぶした。微塵に砕かれたりんごがぼとぼととハンバーグに降り注ぐ。そう、ルネはハンバーグ用のリンゴソースを一瞬で作り上げたのである。観客から大歓声があがった。


「そんな……俺の……ネットのママレシピで見たシチューじゃ……このハンバーグには勝てない……」


 既に観客の様子から、ギャングに勝ち目がないのは自明の理であった。ギャングも戦意を喪失し、シチューはただグツグツと煮込まれるだけでかき混ぜられていなかった。これではいずれ焦げ付くことだろう。


ルネ「……どうやらあたしの勝ちらしい」


 ルネが紙の皿セットに近づいた、その時だった。


「待ちな」


「あ……カシラ!!」


 ルネと競っていたお料理ギャングがカシラと呼ぶコック帽子をかぶった男……この後の展開は?!


―――――――――――


 ~ミニーズ共! 第19579、19580、19581話~


聖美(きよみ)「ねぇねぇアンジーちゃんっ」


アンジー「んー? なぁに?」


聖美(きよみ)「アンジーちゃんは可愛いね~!」


イリス「ホントね」


アンジー「わーい、ありがとうっ☆ 聖美(きよみ)ちゃんもイリスちゃんも可愛いよ♡」


聖美(きよみ)「やった~♪」


―――――


イリス「今日も天気がいいわね」


アンジー「ホントだね~。気持ちいい晴れだぁ~」


聖美(きよみ)「こんな日は眠くなっちゃうね~」


―――――


イリス「じゃあみんなでお昼寝でもしましょうか」


アンジー「さんせー!」


聖美(きよみ)「おやすみー!」


イリス「ぐーzzz」


アンジー「ぐーzz」


聖美(きよみ)「ぐーz」


 空前の大ヒット! アニメ6期は4月1日よい放送開始! コミックス第230巻、来月下旬発売予定!!


―――――――――――――


作者の巻末コメント


名探偵マリン KP先生

最近の趣味は料理。パスタソースを考える時間が増えました。


熱血料理少女ルネ おおふじ先生

気づいたでしょうか、実は2話で張った伏線が回収されていたことに。

そして次回のお話は第1話で登場したあの人も再登場します! お楽しみに!!


ミニーズ SUN3先生

花粉辛い。

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― 新着の感想 ―
[一言]  作者コメントにまで意図が組み込まれていたとは……。  ルネさんハンバーグ作れるんだ。第3話か、もうそれ以上のものは出てこない的な?
[一言] 最後の巻末コメントに笑いました。 「KP」「おおふじ」「さんさん」ですね。
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