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2019年8月10日 ハートの日

2019年8月10日

登場人物:あの子とその仲間たち


衣玖(いく)「ねぇ……早くも……復帰早々で申し訳ないんだけど、日めくりでネタやるって、めちゃくそ厳しいと思い始めたんだけど」


留音(るね)「まぁ始める前から修羅の道だとは思ってたけど……ここに至ってマジでそれ感じるよな」


西香(さいか)「そうですの?わたくしはよくわかりませんけど」


衣玖「だって考えてみなさいよ。前日を超えなきゃって思うでしょ?それを毎日やって、日毎にパターン変えて。だからどんどん上がってくハードルの高さがたった3週間でだいぶ酷いところまで来てるのよ」


真凛(まりん)「基本前日にぽっと考えるだけですから、アイデア温めるって事もしないですもんねぇ……」


留音「うん。日めくりする前のノリのネタも入れたりしてるけど、そうすると今度はそれも超えてかなきゃって勝手にプレッシャーになるしな……」


西香「それで困り果てて、その雑談を日めくりにぶっこんできたんですのね」


衣玖「切実なのよ。どこから読んでも楽しめるようにしたいし、でも初見さんを捕まえたいから過度な内輪ネタは出来ないし、かと言って毎回説明的になるのもね。私、日めくりネタを始めたの間違っていたのかしら……」


真凛「え~っ、そんなことありませんよぅ!他の作者さんとの繋がりも出来ましたし、確かにクォリティキープですごく辛くなっていくかもしれませんけど、それを乗り越えたらわたし達も成長できると思いますし!」


留音「まぁな……。でも今日は8月10日、肝心な事に面白そうな記念日がないんだよ。焼き鳥の日とハトの日が被っててちょっと良いなとは思ったけどさ、くすっとできそうなネタに出来るかって自信がなぁ……」


衣玖「私もなのよ。正直ハチロクの日でヒートアップしすぎたのよね。アレを超える怒涛のテンションを今後発揮できるかと考えると、やっぱり難しいかなって」


西香「はー。能力のない方はこれだから。わたくしのようにいつも輝いていれば自然体でも世界から認められますのに」


真凛「もー!西香さんには同意しませんが、こんな暗くなってるところを読者さんに見せられませんよ!ためになるちょっとしたお話だけでもいいじゃないですかぁ!」


衣玖「連載初期はそれでも良いかって思ってたけど……私達の個性を活かした内容を考えるとそれじゃちょっとなって思ってるからこうして話してるのよ」


 そうして停滞した会話の中であの子が立ち上がる。実は話し合いの最中からソワソワとしていて、切り出すタイミングを見計らっていたようだ。立ち上がったあの子はみんなの近くを周り、それぞれの机に何かを置いていく。可愛いピンクのリボンで装飾された小さな四角い箱にみんなキョトンとしている。


 今日はハートの日だから―――そんな事を言って、あの子はみんなに用意していたプレゼントを手渡し、いつも感じているありがとうの気持ちをみんなに伝えた。


 いつもは描写されないし、喋ってる言葉すら文字媒体であっても取り上げられない至上存在であるのがこの子であるが、その心はみんなへの感謝で埋め尽くされている。みんなが一緒にいてくれるだけで辛いことも乗り越えられた、と。


 それをみんなは震えながら手に取る。


留音「いいのか……?あたしたち、お返しとか、何も……」


真凛「う……うぐぐ……ぐすっ」


西香「あぁ……さすがわたくしの唯一のお友達になってくれた方ですわ……」


衣玖「ずびび、ずびっ、うっうっ……不意打ちなんてずるいわよぉ……」


 その子はみんなの泣くほどの喜び方に仰天して、必死になだめる。みんなが受け取ったのはただのものじゃない。王よりも尊い存在からのハートのこもった贈り物なのだ。


留音「そっか……今日ってハートの日、か……そうだよな。大事なのはハートなんだ」


真凛「そうですね。本当に、この子が教えてくれるのは宇宙の真理ですぅ」


衣玖「ずびび、そうよね。例えば日めくりの内容に困って、クソつまんない内容になったとしても、それどころか読者の方がついてこれないような内容になったとしても、そこに私達の強いハートが込められていれば、それってきっと良いことよね」


西香「え?それとこれとは話が別なんじゃありませんの?」


留音「お前……」


衣玖「……逃げ切れなかったわね……」


真凛「それでは皆さんまたあした~☆」


西香「あら強引」


 今日はハートの日!

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