2020年2月14日 イベント:バレンタインデー
2020年2月14日
【ベストルート】シーケンス 真凛 登校時、家の近くの道
僕の名前は読者。日めくり学園2年生。勉強も運動も平凡な一生徒、なんだけど……。
真凛「読者くーん! おはよー!」
実はなぜだかモテている。この子は僕の事が好きな子の一人。
名前は真凛ちゃん。日めくり幼稚園の頃からの幼馴染で、本当に長いこと一緒にいる女の子だ。とても家庭的で、いつもにこにこしている。考えてることはよくわからないときもあるけどいい子だ。
読者 選択肢
→おはよう真凛ちゃん
・一昨日からお風呂に入ってないけど臭う?
真凛「ねぇねぇ読者くん、今日が何の日か知ってますかぁ? んふふ~」
今日? 2月14日……うーんと。
読者 選択肢
→バレンタインデーだ!
・わからない。でも何故か無くなって欲しい
真凛「はい正解です♪ というわけで、これどうぞ☆」
真凛ちゃんは僕に可愛い袋を手渡してきた。中にはチョコのおかしが入ってるみたい。
読者「もらっていいの?」
真凛「もちろんですよ、気合い入れて手作りしたので、味わって食べてくださいね~っ。ハッピーバレンタイン☆」
読者「真凛ちゃん、毎年ありがとう」
毎年手作りのチョコをくれる。幼稚園だったころはほっぺにチューをしてくれたっていう写真が残ってるんだけど、お互い覚えてないんだよね。
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【ベストルート】シーケンス 留音 朝、学校の下駄箱にて
読者「ふぁああ……」
眠い。今日も今日とて適当に過ごそう。僕は下駄箱の前で靴を脱ぎ、それを持って自分の靴箱へ運ぼうとした時、近くにいた同級生に気づいた。
読者「留音ちゃん、おはよう」
留音「おっす。眠そうじゃん。あたしも眠いけど」
留音ちゃんは自分の靴を入れておくためのちょっとした戸を引っ張りながらそう言った。でもそれが開いた瞬間、トサトサトサと中から何かが漏れ出したのだ。でも留音ちゃんは「うぉっ?!」とそれを地面に落ちる前に三つ、キャッチしていた。さすがの運動神経だなぁ……。
留音「……なんだぁ?」
留音ちゃんは首を傾げてその箱を見ている。リボン付きの可愛い箱は、十中八九チョコだと思う。そういう大きさの箱だった。
読者 選択肢
→バレンタインだから……流石モテモテだね
・下駄箱に食べ物入れる神経がわからないよね、くさそう
留音「……まいったな。登校中にも4つも貰っちゃったのに……うわ、中にも入ってんじゃんか……あいつの名前か。これは後輩のあいつだ……全部女の子の名前……そりゃそうか……」
留音ちゃんはすごくかっこいいし綺麗だから、老若男女問わずに人気がある。本人もすごく陽気だから接しやすいし。でも……。
留音「全部食べたら太っちゃうよな……な、なぁ読者、よかったら一緒に食べないか?」
留音ちゃん僕のことを好きな子の一人なんだ。こうやって事あるごとになにかに誘ってくる。
読者 選択肢
→そんな事したら留音ちゃんにあげた子に殺されちゃうよ……留音ちゃんに作ったものだし
・やった!! 女子学生の手作りチョコ沢山食べられるチャンス!!!
留音「まぁそうか、あたしにくれたもんだしな……はぁ。ちまちま食うか……で……誰もいないな……? ちょうどいいや、これ。読者に」
留音ちゃんは箱に入った何かを僕に手渡してきた。まさか、チョコ?
留音「一応手作り……、まぁその、形はちょっとあれだけどさ、レシピ通りには作ったと思うから食べられると思うよ。口に合わなかったらすまんけど……もらってくれるか?」
読者 選択肢
→嬉しいよ。大事に食べるね
・慣れないことして可愛い演出してんねぇー
留音「大事にって……そんな大層なもんじゃないよ。へへ。ま、読者のことだから他の子からももらうと思うけど……よかったらさ」
留音ちゃんは照れ笑いをして「んじゃっ!」と少し頬を染めながら教室に走っていった。途中でチョコを一つ落としたのを慌てて拾って、埃を払ってかばんにしまっていた。きっと教室の机にも入ってるんだろうなぁ……。
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【ベストルート】シーケンス 西香 教室に入って
僕は自分の教室を目指して歩いていると、廊下の端までチョコの甘い匂いが漂っていることに気がついた。バレンタインデーだからって流石に匂いがしすぎじゃないかな、みんなチョコを貰ってそのチョコを今食べていたとしてもこんなに香らないと思うけど……。
その意味は教室の扉を開いてわかった。
西香「おーっほっほっほ! 来ましたわね読者さん! さぁ読者さん、お選びになって! お好きなチョコをお選びになって!!」
僕の教室……教卓のあった部分が一部チョコ専門店みたいになってたんだ。西香ちゃんがいつものごとく教室を改造したみたい。板チョコからチョコケーキ、それから大福、パイ、アイス、バナナ、トリュフチョコにブラウニー、スコーン、プリン、マフィン、シフォンケーキにババロア、ゼリー。
読者 選択肢
→チョコづくしだね……
・チョコきらい
西香「なんといっても今日はバレンタインデーですからね! わたくし、想いを寄せる読者さんには一番好きなチョコスイーツを食べてもらおうと考えたんですの。その答えはそう、リアルタイムチョコにあるのではないかと。ですからこうして一流シェフを控えさせ、あなたの好きなチョコスイーツを提供しようと思ったんですの!」
うーん、流石財閥のお嬢様。考える規模が違うなぁ。あ、そうそう、僕はこの西香ちゃんにも熱烈アピールをされていて……すごく好かれてる。反面、クラスの男子からアイドル的人気を持っているせいで僕は男子からとても恨まれてるんだけど……。
読者 選択肢
→い、板チョコでいいよ……
・西香ちゃん、君をチョコまみれにしたいな
西香「まぁっ。なんて質素な……いえ、それもあなたの魅力ですか。よろしい、ではシェフ、最高の板チョコを用意なさい。さぁわたくしのファンの男子共、余った食材はわたくしからのプレゼントですわ。ほら、投げるから受け取って食べなさいな」
クラスの男子からは歓声が起きた。そして西香ちゃんの手を経由して食べられるモノがある、それが最高のバレンタインだと言わんばかりにクラスの男子たちは投げられる食べ物をありがたく食べて、それから僕にもコールが起きた。僕のおかげで食べられたと喜んでる。普段はいい顔しないのにゲンキンなクラスメイト達だよ。
西香「さぁ、読者さん、受け取りなさいな! わたくしからのバレンタインデーですわ!」
西香ちゃんは胸を張って僕に板チョコを渡してきた。ありがとうと受け取ると、西香ちゃんは急に頬を染めて、チョコ専門店のカウンターの後ろに隠れてしまった。僕は再び教室の男子たちから恨まれることになる。本当にゲンキンなやつらだなぁ。
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【ベストルート】衣玖 放課後、図書室にて
僕は放課後、いつものように図書室へ行って本を借りることにした。大体毎週火曜日と金曜日を目安にして本を借りる。家の妹も僕が借りて帰る本を楽しみにしているというか、妹のために借りているのかもしれない。
僕はめぼしい本を手に取り、カウンターの図書委員の場所へ持って手続きをした。
衣玖「……ん。読者くん。今日はこれ?」
眠そうに本を読んで待機していた衣玖ちゃんが僕に気づいて、本にしおりをはさみながらそう言った。この衣玖ちゃんも僕を良く想ってくれてる一人だ。
読者 選択肢
→うん。今日もお疲れ様
・本当は衣玖ちゃんをレンタルしたい
衣玖「ありがと。別に疲れないけどね。……」
ん? 衣玖ちゃんは僕の事を少し見ると手を止めている。いつもはぱぱっと手続きしてくれるのに。どうしたんだろう。
衣玖「……あっ、あの、そういえば図書準備室に忘れ物しちゃって……ちょっとこっち来てくれる? あっちで手続きするから」
衣玖ちゃんは少し声を震わせたような気がした。カウンターの外に出て、僕を手招きで呼んで裏の扉から普段は普通の生徒では入れない図書準備室に入れてもらって、物珍しさに置いてある機材や壊れた本を面白がった。
衣玖「まぁ、普通は入らないしね……で、忘れ物って、これなんだけど……」
衣玖ちゃんは自分のかばんからもじもじと包を取り出して、僕に差し出してきた。
衣玖「ば、バレンタインの……」
読者 選択肢
→えっ、チョコ!? いいの?
・こんなの忘れてないけど
衣玖「一応作ったやつ……口に合うかわからないけど……」
やった! 衣玖ちゃんからもチョコがもらえた! でもこういうことを積極的にするタイプには思えないけど。
読者「衣玖ちゃんでもチョコを作ったりするんだね」
衣玖ちゃんは僕をじっと、複雑な表情でなにか言いたげ見てきたけど、結局何も言わないでむすっと本の手続きをしてくれた。不機嫌というわけではなかったけど、言うのもシャク、みたいな感じだったのかな?
衣玖「……また火曜日ね」
衣玖ちゃんはそう言って図書室のカウンターで僕を送り出すと、さっきまで読んでいた本で顔を隠してしまった。
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【ベストルート】あの子 自宅にて
家に帰った僕のただいまという声を聞きつけて、妹が顔を出してくれた。朝は会えなかったけど、妹は形容出来ないほどに可愛い。僕の妹にはもったいないくらいだ。
そんな妹もどうやらチョコを用意してくれていたらしく、形容出来ないほどに心が洗われてしまうほどの笑顔で僕にそれを渡してくれた。それは形容出来ないほどに素晴らしいチョコで、形容できないほどに美味しく、僕は形容できないほどに喜んだ。
形容出来ないほどの出来事だった。
読者 選択肢
→日記をつける(セーブします)
・続行する
今日は2本立て!
後で別のバレンタイン回も投稿します!(何時になるかはわからないよ!)




