2019年12月28日 身体検査の日だから身体測定をしよう
2019年12月28日
今日は身体検査の日。怪しい所持品を検査する意味でも使われる言葉だが、恒例行事としては健康診断や体の成長を測定するという意味で使われるものである。
ということは、五人少女も身体測定なのだ。
聖美「大変だよ、イリスちゃん! 五人少女ちゃんたちが……身体測定をしたらしいの!」
イリス「へぇ~……大変?」
聖美「大変だよ!! 今まで大した設定を出してなかったみんながパーソナルデータを持ったってことだもん! これは一大事だよ……今すぐ調べに行かなきゃ!」
イリス「一大事って言われても……そんなに大事? あいつらの身長とか体重とかでしょ?」
聖美「そ、そうだけど……ねぇ、アンジーちゃんは気にならないっ?」
アンジー「うーん、気になるっちゃー気になるんだけど、ボクはあんまり見るべきじゃないかなぁって……」
聖美「そんなぁ~……五人少女のみんなはこれまで大きいとか小さい以外にあんまり姿について言及されてこなかったんだよ? そこからもっと踏み込んだ情報が開示されようとしてるのに……あ、そうだっ! イリスちゃんっ、もしかしたら誰かの意外な弱点が見つかるかもしれないよっ?」
イリス「聖美……それは良くないわ。人を身長や体重で攻撃するのは良くない。お父様が言っていたの。人の見た目で攻撃するということは、内面の勝負において自らの手の内を晒すことになるってね。外見における勝負というのはね、ただ黙って周りに認めてもらえばいいだけなのよ。相手を卑下する必要はないわ」
聖美「でもっ! 身長と体重がわかればその人が健康的な体作りができているかという指標を計算することができるんだよっ! ほらっ健康じゃない人から崩せばチャンスが生まれるかもっ……」
イリス「そんな事しないでも勝つわよ。そんなに知りたいの?」
アンジー「BMI指数かぁ……でもあれ、美少女には当てはまらないって聞くよ? 美少女の場合はすごーく不健康な数値が出るのが普通だって……」
イリス「聞いたことがあるわね。聖美、あなただってBMI測ったら15とか14みたいなありえない数字が出るでしょ?」
いわゆるシンデレラ体重というものである。これは非現実的な数字でありながら、アニメ世界のキャラクターにはザラにある設定数値である。胸も筋肉もしっかりある上で、骨と皮だけなんじゃないかという体重設定だと思えば大きく間違いない。実際の女性でそれに近い数字を達成している人も稀にいるそうだが……。
聖美「そんな事無いよ! 私は身長158センチで体重49キロ! BMIぴったり20の完全実在系美少女だもん!」
アンジー「は、はぇー……(ボクのが軽いや)」
イリス「美容体型を維持してるのね。ちなみに体重があたしと同じだわ。身長はちょっとあたしの方が少し高いけど……まぁ聖美はスタイルがいいしね。羨ましい。」
アンジー「イリスちゃんは何センチなの?」
イリス「あたしは160。アンジーは割と低めよね。何センチ?」
アンジー「ボクはひゃくよ……150の43キロだよ」
イリス「もう少し食べたほうがいいかもね。アンジーは少し細いし。スレンダーも素敵だけど」
アンジー「ありがと♡」
聖美「見たかったなぁ、五人少女ちゃんたちのデータ……」
―――――――――
衣玖「何ということなの……」
愕然とする衣玖。目の前には全員の体重、身長表。
真凛「^^」
西香「皆さん。こんなんだから可愛い感じを徹底出来ないんですのよ。可愛さを追求するのでしたらですね、もっと体重は!! 軽くないと駄目ですわ!!!」
留音「お前も言えねーんだよな……」
真凛「^^」
衣玖「誰かしら1人くらいは……誰かしら1人くらいは噂の『シンデレラ体重』を突破していると思ったのに……幻想的な、健康的なのに体重が軽いというシンデレラ体重 Ver.Aに届くものだと……思ったのに……」
留音「まさか誰一人適正体重圏内から出てないとはな……」
そう、美少女物を歌いながら、誰一人シンデレラ体重に到達していなかったのである。夢のない体重など、それはデータを出す意味があるのだろうか。
真凛「わたし^^ノ」
西香「真凛さんはなんかやってるからノーカンですわよ」
衣玖「(真凛デレラ……んふっ……)」
真凛デレラ回は12月20日を参照の事である。
真凛「えー! なんでですかぁ!」
留音「なんでですかぁ、じゃねぇよ! 体重3キロはありえないのッ!」
衣玖「BMI 1だからね」
真凛「軽いですから^^」
留音「多分遺灰とかの重さだからな、それ。人が最終的にたどり着く重さだから」
西香「で……みなさん身長と体重はなんなんでしたっけ」
留音「あたしは174センチ。体重は言いたくない」
衣玖「67キロでしょ。別に大きさから言ったら普通っていうか、そんだけ胸に贅肉と筋肉つけてりゃむしろ一番シンデレラ体重に近いのルーだからね」
留音「あーもうなーんで言っちゃうかなぁ……身長高いのに50キロ、とかのが可愛いじゃん……できれば40キロ代……」
西香「で、衣玖さんは?」
衣玖「体重は37キロ。身長は言いたくない」
留音「お前もじゃねぇか! 136センチ!」
衣玖「だあぁぁ! せめて140センチにサバ読んで!」
西香「で、真凛さんが151センチで、体重は不明と」
真凛「3キロですよぉ。ちゃんと測ったじゃないですかぁ」
ちなみに測った時、周りに置いてあった洗濯物が少し空中に浮いていたし西香のスカートがひらひらしていた。備考である。
留音「まぁ多分50キロくらいだろ」
真凛「それは違いますーっ! このまえ測ったらよんじゅっ……あ」
衣玖「身長151で40キロ台ならなんであれシンデレラ体重じゃないわよ」
西香「はぁ。まぁわたくしも156センチで49キロ。腰が細くてお胸もあるので羨ましいでしょうが、体重で見たら適正の範囲内……シンデレラ体重には届きませんわね」
留音「残るはこの子か……頼む……せめてこの子だけでもシンデレラ体重であってくれ……! あたし達の最後の砦なんだ……!」
衣玖「大丈夫? みんなに体重見られてイヤじゃない? ……乗ってくれる?」
あの子「(‘-’*)(,_,*)」
あの子は別に普通だよと体重計に乗る。
真凛「ど、どうですか……?」
西香「あ~……47キロですわぁ……この子の身長は155センチですから、まぁちょっと細いくらいで……あら? あらあら?」
体重計の針がみるみるうちに数字を減らしていく。そして……。
留音「45、43、41……一体どうなってるんだ!?」
西香「真凛さん、あなたまた何かやってるんですのっ?」
真凛「や、やりませんよぉっ! 体重計がひとりでに……」
衣玖「そうか……これはこの子の可愛さの力。この子は世界、いや概念的な意味での宇宙そのものから可愛さの中心点、基点として認識されているのは実証済み。だからこの子の体重はシンデレラ体重が可愛いと思っている人の目にはそう映るようになっている……!」
留音「つまり見た人にとって、この子の体重だったら一番可愛いと思った体重が表示される……?」
衣玖「そう。シンデレラ体重がいい人にはそう見えるし、健康的な体重に可愛さを見出す人ならそのように……もし太めの体型が好きな人がいたら、この子の体重は70キロに見えている可能性もあるわ」
あの子「( ˊᵕˋ; )」
真凛「やった……じゃあ実質わたしたちの中にもシンデレラ体重を持った人はいたってことですねっ! 肉付きも良くて健康優良美少女なのに体重がおかしくなっているシンデレラ体重を持った人が!」
西香「そうですわ! さすがこの子! これでわたくしたちがちゃんと美少女モノ時空に生きていることが証明されましたわー!」
年末のこのタイミングで明かされる、まさかの身体パラメータであった。
①名前 ②身長 ③体重(約) ④備考
留音 174センチ 67キロ かなりある
真凛 151センチ 3キロ(40キロ台) ちゃんとある
衣玖 136センチ 38キロ ちょっとある
西香 156センチ 49キロ しっかりある
あの子 155センチ 一番可愛いキロ 一番可愛いある
聖美 158センチ 50キロ(49サバ) 割とある
イリス 160センチ 49キロ もうちょっとはほしい
アンジー 148センチ 43キロ あったら無敵(本人談)