2019年12月7日 クリスマスツリーの日
2019年12月7日
イリス「聖美、クリスマスツリーって知ってる?」
聖美「そりゃあ知ってるよぉ」
イリス「ふぅん。こっちの世界じゃイベントに使う木みたいね」
アンジー「急にどうしたのー?」
イリス「今日の記念日がクリスマスツリーの日ってのみたいなのよね。さながら木念日って感じ」
聖美&アンジー『えっ?』
イリス「記念……まぁいいわ。で、クリスマスツリーって何?」
聖美「イリスちゃんのところにはなかったんだ?えっと……クリスマスっていう日に飾るんだけどね。綺麗にキラキラした装飾をつけて……」
イリス「そのクリスマスっていうのは?」
アンジー「不審者ではないサンタクロースっておじさんが世界中の子供達の家に不法侵入ではない方法で寝ている子供の部屋を訪ねてその子が欲しいプレゼントを置いていく日だよ~っ」
イリス「へぇ。すごい日なのね」
聖美「(ねぇアンジーちゃん、その説明……)」
アンジー「(だってさぁ、異世界から来たとか言ってる子にこういう話しすると絶対不法侵入だーとか、そういう方向に話し広がってテンプレみたいな展開になるもん……それを回避するためには注釈付きの説明をしないとぉ)」
イリス「しかしアンジーの説明がなかったら不法侵入を疑うわね。子どもたちの個人情報を知っていて話だけなら完全に不審者だし」
アンジー「(ほらね?こういうのは多分五人少女シリーズには無くていいと思うから……)」
聖美「(テンプレかぁー……)」
イリス「しかし素敵な風習ね。あたしたちもそれには是非乗っかりましょう。飾るわよ、クリスマスツリー」
聖美「あ、うん、じゃあ家に木はあるから……帰ったら飾ろっか」
アンジー「そういえば二人は一緒に住んでるんだっけ」
イリス「そうよ。あたしは高架下でも良かったんだけどね。聖美がそんなのだめだっていうから」
聖美「それはそうだよぉ、女の子が一人でホームレスみたいな事しようとして……」
イリス「あたしは最高の魔法使いよ?雨除けの魔法、風除けの魔法だって使えるし、視界遮断に空間温度だっていじくれるんだから、本当にどこでも住めるのよ。ま、同じミニーズの仲間として好意には甘えておこうって思って、聖美に助けられてあげてるの」
アンジー「んふふふぅ……なんかいいねぇ」
イリス「アンジーも来たら?聖美の部屋を広くする魔法をかければ三人で住めるわよ?」
アンジー「うーん、ボクはやめとくっ」
イリス「意外と恥ずかしがり屋よね。じゃあ聖美、帰ったらクリスマスツリーを飾りましょう。本家のやつらも飾るでしょうから、あたしたちはそれを超える美しいツリーを完成させるわよ」
聖美「う、うん。うちのは本物の木じゃないけど……」
―――――――
真凛「さぁーみなさーん!いいですかー?オーナメントはなるべく等間隔で、大きなものと小さな物をリズムよく飾るのが可愛く見えるコツで……あっ、留音さん、そのお星さまは一番上ですよぉ☆」
衣玖「飾るのちょっと早いんじゃないの?」
西香「でも街じゃもうそんな感じになってきてますわよ」
真凛「そうですよぉ~っ、日めくりしてる以上季節感は大事ですからねっ♪あっ衣玖さん、モールは一方向にぐるっとやってください」
衣玖「上まで届かないのよ……ぽいっと」
真凛「あー!投げないで下さい!配置の完全性が崩れてしまいますー!」
衣玖「(飾ってて楽しくない……)」
真凛「あーもう!留音さん!ボール、人形、人形、星じゃバランス悪いですー!人形と星が逆です!」
留音「えー。こう?」
真凛「そっちの人形じゃありませんよぉ!色も違いますよぉ!どうして青の隣に赤を置いちゃうんですかぁ!モールが金色なんだから間の色合いを……」
留音「(……これがなければツリーの飾り好きなんだけどなぁ……)」
西香「(皆さん本当におバカですわね。こういうのは綿雪のように適当に出来るやつが真凛さんを刺激しない最適解ですわ)」
真凛「西香さん……そのプレゼント型の飾りの横についてる綿雪の大きさが少し不自然です。適当にちぎってたらちょっと不格好ですよ?水分換算した場合のおよそ6グラムを抜いて配置してください」
西香「(……さてどのタイミングで逃げますか……)」
真凛「はぁー。楽しいですねぇ、クリスマスツリーの飾り付け!完成がわくわくするなぁー♪」
その後、クリスマスツリーの出来の視察に来たミニーズ、完全敗北のため静かに帰宅。