2019年11月13日 【ファンアート特別回】デッドバイあのゲームご教示真凛ちゃん
2019年11月13日
それはまだ、そのゲームを遊び始めて間もない頃。真っ先に遊んでいた真凛がみんなに教えると言ってコントローラーを握っていた。最大5人プレイの非対称対戦ゲーム、デッドバイあのゲームである。
真凛「このゲームはですねぇ、わたしのような、じゃない、わたしの使っているような殺人鬼が一人。それから皆さんのような生存者が4人に分かれてお互いの目標を遂げる対戦ゲームですよぉ」
真凛は包丁を持ち、仮面を被った殺人鬼をくるくる回しながらそう言った。
衣玖「ジェイソンの方やってたからなんとなくはわかるわ」
そして真凛は得意げにルールを説明する。基本的にはかくれんぼ&鬼ごっこであるものの、逃げる側の生存者は鬼である殺人鬼の目をかいくぐって「発電機」を操作して脱出ゲートを開かなくてはならない事や、発電機操作中は無防備になる事などを実践的に学んでいく。
真凛「それでですね、生存者は殺人鬼の攻撃を一回受けたくらいじゃ死なないんです。見ててくださいね、えいっ」
西香「えっ、なんでわたくしを刺すんですの?」
真凛「見ての通り、結構生きてますよね。だからダメージを受けても頑張って逃げてくださいねぇ」
留音「なるほど?」
真凛「でもこうやって。えいっ」
西香「ちょっと?なんでわたくし?」
真凛「攻撃を2回受けるとダウンしてしまうので、こうなったら殺人鬼は倒れた生存者を担いで、ほら、この尖ったフックに肩をぶさっと突き刺して引っ掛けるんです(キャラの悲鳴)。この時に生存者は助けることも出来るんですけどぉ、近くに殺人鬼が潜んでいたら一網打尽にされてしまう可能性もありますので気をつけてくださいねぇ」
留音「なるほど。助けることも出来るんだな。らしいぞ衣玖」
衣玖「ジェイソンだとほぼほぼ即死させられるから、その点ではこっちのほうが猶予あるのね」
真凛「はい~。でも助けないで放置していると死ぬので、殺人鬼はフックに引っ掛けた生存者を死ぬまで監視したり、監視してると思わせて他の生存者を狩りに行ったり、この辺も駆け引きになるんですよぉ~」
西香「あの、わたくし吊られてるんですけど。死ぬ前に助けてくださいます?」
留音「でも近くに殺人鬼(真凛)いるから一網打尽にされちゃうかもしれないし……」
衣玖「そうね。それで発電機をつけるために立ち回って……」
西香を助ける事をしようとしない二人はもう行こうとキャラを別の方向に動かしている。
真凛「はい~、さっき四つ稼働していましたから、このまま残りの一つを稼働して脱出までしてみましょう~」
西香「ちょっとぉ!わたくしも連れていきなさいな!!ねぇ~っ、わたくしを助けて~っ><」
あの子「(∩。•o•。)っ」
西香は卑怯にもあの子に助けを求め、走ったりしゃがんだりの動作を確認していたあの子がトトトと駆け寄って西香をフックから下ろした。
真凛「(この子には無下に手が出せません……仕方ない)」
衣玖「それで……発電機の稼働に失敗すると場所がバレるのね。この辺はジェイソンと同じか」
真凛「そうですねぇ。失敗しても稼働のためのゲージを溜められるんですけど、殺人鬼にバレてしまうので逃げたほうがいいかなぁ」
留音「よし発電機稼働したぞ。これで脱出ゲートが開いたのか。ゲートってどこだ?」
真凛「マップの端と端に一つずつありますから、殺人鬼を回避しつつそれを探して逃げましょう~」
と、言いつつ「こっちですよぉ~」とみんなを先導してゲートの前に導いた。
真凛「ここから脱出出来るので、じゃあ次は本格的に対戦に入ってみましょう~っ」
留音「おっけー、だいたいわかった。真凛はその殺人鬼で良いのか?もっとでかい武器持った強そうなヤツのほうが良いんじゃないの?」
真凛「あ、殺人鬼ですか?わたしこの人が好きなんです☆あ、そうだ。じゃあこの殺人鬼の特徴教えちゃいますねっ」
真凛のキャラはてってってと歩いて少し離れていく。それから木の陰に隠れて半身を出すように立った。
真凛「このキャラはですね、少し離れたところからでも生存者をこうやってじーっと見つめるんです。そうするとゲージが高まって……」
タララタララタンタン……という不穏な音楽が流れた。
留音「あれ?この曲どっかで聞いたような……」
衣玖「映画のハロウィンの曲よ。ゲストキャラだからね」
真凛「これでレベルアップしていくんですよ~、かっこいいですよねー!最初は見てるだけで強くなって……それでぇ……」
真凛のキャラは順手に持っていた包丁を逆手に持つと、ズンズンと早足に西香のキャラの前に立った。
西香「あ、ちょっとっ?」
真凛「一番強くなると生存者を一撃で倒せるんです。えいっ」
復活していた西香が再びダウン状態になった。
西香「またわたくし!」
真凛「あっ、この状態で他の生存者が駆け寄れば治すことも出来るので、状況によっては助けてあげてくださいねぇ。あともう一つやりたいことがあるので、西香さんの事助けてあげて下さい~」
留音「助けてもいいけど今殺人鬼(真凛)近くにいるから状況悪いな」
衣玖「一網打尽にされないように気をつけないといけないわね」
やっぱり西香を助ける気のない二人である。
西香「ちょっとぉ!」
あの子「ː̗̀(☉.☉)ː̖́」
それでやっぱりあの子が駆け寄って助け起こしてあげた。
真凛「それでぇ……あ、西香さんの事を治してあげてもらったら……このゲーム、死ぬ理由はフックにかけられたまま放置される事だけじゃないんです。ほら、こうして死の淵を2回味わった西香さんのキャラですけど、実はこのゲームには必殺技があってですね……えいっ」
西香「なんでまたわたくしぃ!?」
西香のキャラがダウンする。
真凛「一度フックに引っ掛けた人に対しては、特殊な必殺技を装備していると一回で倒すことも出来るんですよ~っ」
ちなみに発動条件は「一度フックに吊られているか」だけなので、たった今西香を治療させた行為に意味がなかった。ただ一度元気にした状態でもう一回くらい最大攻撃力の突き刺し攻撃をしておきたいという真凛の無意識の欲求からの提案である。
真凛の殺人鬼は片手で西香のキャラの首を掴むと、そのまま包丁を突き刺し、西香のキャラは放り捨てられた。血みどろになった包丁が赤黒い液体を滴らせている。
真凛「こうやって一撃で倒されてしまう可能性もあるので、殺人鬼からは頑張って逃げてくださいね☆」
留音「なるほどわかった。じゃあ西香は死んじゃったけど脱出しよ」
衣玖「そうね。残念だわ。死んでしまうとは情けない」
真凛「次から対戦ですよぉ♪」
西香「ちょっとぉ!なんでわたくしだけ殺すんですのぉ!?」
なお、112部のペア活の日に久しぶりにこれに近いゲームで遊んだようである。
アイコン、吊られて召される方だったね!