表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
125/414

2019年11月13日 人生楽ありゃ……?

2019年11月13日


 今日は茨城県の日。茨城県といえば水戸。水戸と言えばあの人。


~~西香(さいか)黄門~~


西香(さいか)黄門「喧嘩はおやめなさい。そこの方たち。これ、いけませんわ」


 西香(さいか)黄門の前に居る二人の男は互いに刀の切っ先を向け合っている。何を争っているのか。西香(さいか)黄門は喧嘩の仲裁をしようとしているが、ヒートアップした二人の男たちは互いにその刃を納めようとしない。


 困った西香(さいか)黄門のために付き人が前へ出ると、ゴソゴソと探った袖口の中から何かを取り出した。それは印籠などではなく。


留音(るね)さん「ひかぇーい!ひかえおろーう!!このファンクラブ会員ナンバーが目に入らぬかぁー!!」


チンピラ1「はぁっ!!!そ、その番号は!?」


チンピラ2「西香(さいか)ファンクラブ会員ナンバー、001!!お、おみそれいたしやしたぁー!!」


西香(さいか)黄門「良いですか、お二人共。会員ナンバーの話題からどちらがわたくしのファン度が高いかで競い合っていたようですが、わたくしはファンクラブ会員ナンバーの早い順で、ファンへの対応を変えるような事はありませんわ。ですからどちらがより早く西香(さいか)ファンクラブに所属し、そしてまたどちらがファンの鏡であるか……そのようなことで喧嘩をなさらぬように。聞けばお二人共、会員ナンバー2億番台というではありませんか」


 そんな数字で何を、と早速対応を変えている感じの西香(さいか)黄門である。


衣玖(いく)さん「ここにおわす西香(さいか)公は金品や権利、地位のみにファンの価値を見出しておられる!つまらぬ喧嘩などやめ、真面目に勤労に励み、そして貢ぐ喜びを知りなさい」


チンピラたち『は、ははぁー!』


西香(さいか)黄門「留音(るね)さん、衣玖(いく)さん。これにて一件落着ですわね。あっはっはっはっは」


留音(るね)さん衣玖(いく)さん『はっはっはっはっは』


 こうして諸国漫遊ファンサービスの旅を続ける西香(さいか)黄門一行であった。



~~あの黄門~~


真凛(まりん)さん「ひかえーい!……と思ったら既に控えていますね」


留音(るね)さん「この紋所が目に……!……出すまでもなく全員拝み尽くしているな」


あの黄門「(๑°⌓°๑)」


 黄門様の諸国漫遊は滞りなく、あの公が通った地方は笑顔と幸せに包まれ、踏みしめた大地に花が咲き、通る野を迎え入れるように鳥がさえずり、全ての産業が成功し、全国的に栄えていったそうだ。めでたしめでたし。



~~留音(るね)黄門~~


町娘「きゃあー!たすけてー!!」


留音(るね)黄門「むむっ、この悲鳴は……!待て待て待てぇ―い!!その町娘をどうする気か!」


チンピラ「あぁ?!俺たちにたてつこうってかい!おめぇら!やっちまいな!!!」


留音(るね)黄門「おのれっ!許せん!衣玖(いく)さん!西香(さいか)さん!懲らしめてやらないでよろしい!あたしが一人でやる!!!」


チンピラたち「な、なにぃ!一人で俺たちとやる気か!女一人だろうがかまやしねぇ!のしちまえーい!!」


留音(るね)黄門「まとめて来やがれ!おらおらおら!!杖一本すらいらねぇなぁ!?片手で十分だオラオラオラ!!!」


西香(さいか)さん「る、留音(るね)公、この印籠はいつお出しすれば……」


留音(るね)黄門「なに!?いんろ……あっ、紋所出さないとアレなのか……いやいらんいらん!そんなんで平伏されたらもったいねぇ!全部あたしが倒す!!オラデコピンじゃ!」


チンピラたち「ばたんきゅう……」


町娘「あ、ありがとうございました……」


留音(るね)黄門「なに、無事なら良い。だがあたしはいつもそばにいてはやれないよ。今後もチンピラには気をつけなされ」


町娘「ぽっ……かっこいい……」


衣玖(いく)さん「(留音(るね)公、また町の娘をああやって……やれやれ)」


 たまに女たらしな留音(るね)黄門の旅は続く。



~~衣玖(いく)黄門~~


西香(さいか)さん「この紋所が目に入りませんか!」


チンピラ「紋所ぉ?知らねぇな!おい相手はガキだ!おめぇら!やっちまえ!!」


衣玖(いく)黄門「ならば仕方がないわね。西香(さいか)さん、真凛(まりん)さん。印籠起動よ」


真凛(まりん)さん「ははっ、葵紋、セーフティ解除。サテライトレーザー受信完了」


西香(さいか)さん「ニューラルリンケージネットワーク接続、イオン濃度正常値。パワーフロー正常、システムオンライン。いけますわ」


衣玖(いく)黄門「印籠合身!!衣玖(いく)シード!!」


チンピラ「あ、あれは!!!巨大からくりだとぉ!?」


衣玖(いく)黄門「さぁどう?これでもこの印籠が、葵紋が目に入らないと言う気?この全長約600寸にもなる巨大からくりを前にして、まだ抵抗しようと言うの?ならばこの葵紋キャノンで……」


チンピラ「は、ははー!!なんであれおみそれいたしやしたぁー!!これは無条件に降伏するのみです~!」


西香(さいか)さん「ふふふ、やはり印籠の効果は絶大ですわね」


真凛(まりん)さん「そうですね、これが徳川の家紋の影響力の大きさです」


衣玖(いく)黄門「あっ!そうだ!これに乗って行けば諸国漫遊のスピードは約10倍になるわ!西香(さいか)さん、真凛(まりん)さん、衣玖(いく)シードの肩に乗るのよ!」


 諸国漫遊を効率的に終わらせて早くお家に帰りたい衣玖(いく)黄門の旅はまだはじまったばかりである。



~~真凛(まりん)黄門~~


留音(るね)さん「ひかえおろーう!!この紋所が目に入らぬかぁー!!ひかえーい!!」


悪代官「あ、葵の御紋!おのれ……しかし徳川家など知ったことか!!相手はたった三人の美少女だ!!家来たちよ!!やってしまえーい!」


真凛(まりん)黄門「えっ……紋所、目に入らないんですか……?」


衣玖(いく)さん「ひ、ひかぇい!!ひかえい!!でなければ大変な目に……っ」


悪代官「ええい!知らぬ知らぬ!者共かかれぇー!むっ、な、なんだこの地震は……はっ!?家来たちが謎の局所的地割れに巻き込まれていく!!」


真凛(まりん)黄門「紋所見えないの……?」


悪代官「ひ、ひっ、わ、わかりました!我が一族は徳川家に忠を尽くします!ですから命だけは……!」


真凛(まりん)黄門「じゃあ紋所、目に入るんですね?」


悪代官「は、はい!入ります!入ります!!」


真凛(まりん)黄門「じゃあ入れて下さい^^」


悪代官「えっ……?」


真凛(まりん)黄門「はいどうぞ、印籠です。目に入れて下さい」


悪代官「そ、そんな……そういう意味で……」


留音(るね)さん「(くっ……すまぬ……また真凛(まりん)公を止められなかった……!)」


真凛(まりん)「でもさっき目に入るっていいましたよね。入れて下さい。入れましょう。あんなにちゃんと見せてたのに見えてなかったんでしょう?手伝ってあげますから、ほら」


悪代官「ぎゃ、ぎゃあああーー!!目がぁー(プツン)」


 放送倫理規定に従い、映像を一時中断しております。


真凛(まりん)黄門「はっはっは~、今日もまた、一件落着ですね^^」


留音(るね)さん「はは……おえっぷ……」


衣玖(いく)さん「……もう嫌、こんな旅……」


 人に葵紋の恐怖を植え付ける真凛(まりん)黄門の徳川ディストピア化漫遊はまだまだ続く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言]  真凛ちゃん怖いよおぉ(泣)。言葉の綾も逃してくれないのか。一番それっぽいのに、一番メインヒロインから遠いような……。たまにある目立つ回こんなんばっかりだし。お、怒らないでぇぇ。ひぃぃぃっ(…
[一言] 案外、真凛ちゃんが一番怖いかも・・・と思いました。 FAもらって、上昇気流?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ