2019年11月10日 真凛(まりん)×ママリンのハンドクリームの日
2019年11月10日
ママリン「はい、まーちゃん手出してください」
真凛「むぅ……」
夜。みんなはそれぞれ自分の部屋に入ってそれぞれの好きな事をしている自由な時間。真凛はママリンと自室の置きテーブルを挟み、両人ともテーブルの上に手を載せていた。そこにママリンが自分の手にハンドクリームを出すと、真凛の手を取ってぎゅっぎゅと塗り始めた。
ママリン「まーちゃん、こうすると喜んでたんですよ。覚えてますか?」
真凛「(こくん)」
ママリン「本当に大きくなりましたね、一人で違う惑星に住むと言い始めたときはびっくりしましたけど……良い友達に囲まれて、楽しそうで安心しました」
ママリンはむぎゅっむぎゅっと真凛の手をマッサージするように優しくハンドクリームを塗っている。
真凛「メッセージ入れてたでしょぉー……」
ママリン「実際に見るのとでは違いますよ。パパにもちゃんと元気にやってるって伝えておきますからね」
真凛「あと、来ないでいいからねって言っといてください~……」
ママリン「はいはい」
ママリンはニコニコしながら、真凛の手へのマッサージをやめて自分の手を開いた。これは二人の役目の交代の合図で、今度は真凛がママリンの手をマッサージし始める。少し懐かしい二人のやり取りであった。
ママリン「ふふふ、ちょっと力も強くなったかなぁ。……たまに帰ってくるとだらだらしていますから、こっちで皆さんに迷惑をかけていないか不安もありましたけど、ちゃんと色々やっていて偉かったですよ」
真凛「そうですよ。皆さんわたしがいなきゃポンコツさん達ですもん」
ママリン「こらこら、まーちゃんそういう事言わないの。みんないい子でしょ。……でもね、まーちゃんが頑張ってるのを見てママも頑張ろうって思ったんですよ。ちょっと失敗しちゃったけど……」
真凛「慣れないことするからですよぅ……」
ママリン「まーちゃんにいいところ見せようと思ったんですけどね~……でもそんな必要ありませんでしたね。私はそろそろお家に帰ろうと思います。あんまりお邪魔して皆さんに気を使わせても悪いですしね」
真凛「んぅー……」
ママリン「まーちゃん、そんな寂しそうな顔をして……みんなと一緒にいるんですし、またたまに帰ってきてくださればいいですからね」
真凛「うん……わかったー……」
ママリン「はい。それじゃあマッサージおしまい。このハンドクリームも置いていきますから。お皿洗いとかしたときはちゃんとつけてくださいね。荒れちゃいますからね」
真凛「わかってるよ~……ママ~……」
ママリン「はいはい、寂しくなっちゃったんですね。たまにはパパにも連絡してあげてくださいね。まーちゃんのメッセージ送ったあとも返事が帰ってきた数時間後も返事が帰ってこなかった数日間もその状態なんですから」
真凛「んー……」
ママリン「それじゃ、そろそろ寝ましょうか。明日まーちゃんが起きる頃にはもういないかもしれませんけど、心配しないでいいですからね」
真凛「はーい……ねーママ―、隣で寝ても良いー……?」
ママリン「はいはい。甘えん坊さんは変わりませんね。昨日と一昨日は我慢してたんですかぁ?」
真凛「も~っ、最後でママが寂しいかなーと思ったんです~っ」
ママリン「はいはい、仕方ありませんね。じゃあ一緒に寝ましょうか」
真凛「んふ~……」
この日、眠りから覚めた真凛の隣にはママリンの残した手紙と昨日作っていたらしいモニャモニャティークッキーが添えられていた。