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九話目 やってみた日



 お食事中のガン見攻撃事件から数時間が経過しました。



 さっきまでは兄姉達がこの部屋で色々な話しをしてくれてたんだけど、今度は現お母さん含め2人の方がお食事タイムらしく、部屋を出て行っている。


 ふっふっふ、つまり、この部屋には今、僕しかいません!!


 あっ、いや、厳密には違うか。

 たぶん近くにジュリアさんは居ると思うから、とりあえず、僕の近くに、今は、誰もいないって言い方のが正しいかな?。


 まぁ、それでもめったにないこの機会を逃す手はないよね!?


 というのも実はさっきさ、兄姉が喧嘩してた時に、興奮してる2人から蒸気みたいなものがあがっているのが見えたんだよ。


 プロクス現お兄さんからは、赤い蒸気が、某スーパー戦闘民族よろしく、燃え上がる炎の様に噴き出していた。


 対してルーメン現お姉さんからは、荒っぽいのにどこか穏やかな青い蒸気が、天女の羽衣みたいにゆらゆら揺らめいていてちょっと綺麗だった。



 あれってさ、興奮した事によって、体内の魔力が視認出来るくらいまで噴き出してるって考えで合ってるのかな?


 あ~、誰か答えを教えてくれー!!


 まぁ、もし、それが合ってると仮定してさ…、現お兄さんは視たまんま炎系で、現お姉さんは青かったから、水系の属性持ちって事なのかもしれない。



 あれ、僕にも出来ないかな…。

 だってさ!皆大好き、憧れの魔法ですよ?

 出来たら絶対テンションあがるじゃんね?


 まぁ、まずはその魔法の源の魔力を、どうやって感知するかって事だけど…。


 とりあえず上手くいくかは別にして、さっき見えた蒸気の様な力を僕の中にも、探してみようと思う。


 どっちかっていうと、プロクス現お兄さんの放出量の方が凄かったから、そっちを参考にした方が分かりやすいかも。


 あんな感じのを僕の中から探せば、もしかしたら……、グフフ。


 僕は意識を自分の中に向けて、現お兄さんみたいな力を探ってみる事にした。


 あれだけハッキリ視ることが出来たんだから、大丈夫。

 分かる、解る、と頭の中で何度も唱えながら意識を集中させる。


 大丈夫、大丈夫、分かる、解る…。

 大丈夫、だいじょーーー。



 ゆらっ…。


 んっ?

 今、何かお腹の辺りで揺れた?


 もっ、もう一度…。


 焦らず、落ち着いて、落ち着いて…。


 ゆらゆらっ、ふわっ。


 おっ!?今度は確実に分かった。

 お腹が何か温かい感じがする。


 まるで森の中の、日溜まりの中にでもいるみたいだ。

 でも、あの2人とは感じるものが全然違う気がするなぁ…。

 もしかしたら、僕とあの2人では使える属性が違うのかもしれないね?


 でもまぁ、細かいことはまだわからないし、もう一度…。

 ふわっ、ゆらっ。


 あー、お腹温かい。

 暖かいってよりは温かい…。

 温泉にでも浸かってるみたいだ。


 さて、こうして感じる事は出来たけど、『視る』ことはまだ出来ていない…。


 さっき、現お兄さん達がやってたみたいに体から放出する事が出来れば視られるんだろうけど…。

 どうしたもんかな…。

 下手なことやって、やらかしたりしたら怖いし。

 まずは、僕の手のひらとかに集められないかやってみようかな。


 うーん…。

 お腹の中で、揺らめいているこれを、どうにかして動かせないものか…。

 この不安定で、不定形なものを、何とか、手の、方に…。


 暫く気合いを入れて動かそうとしてみたんだけど、僕のやり方が悪いのか一向に動かない。

 動く気配すらない。


 あれ~?

 何が悪いんだろう…。

 身体に余計な力が入ってるのかな?


 よーし、身体の力を抜く、力を抜く…。

 リラックス、リラックス…。


 ぐーーー。


 いつの間にか、寝てました。

 ねっ、寝る子は育つんだよ!?



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