零話目 プロローグ
初めて投稿させて頂きます。
至らない点が多々あるかと思いますが宜しくお願い致します。
手違いで小説が全て消えてしまったので、書き直しました。
読んで頂いていた方には面目もございませんorz|||
懲りずに読んで頂けたら幸いです。
何故?痛い、熱い、何故?寒い、痛い、何故?苦しい、何故…?
夕闇押し寄せる駅前広場。
何時もならば、この時間になると帰り道を急ぐサラリーマンやOL達が足早に行き来する筈のこの場所に、怒号と悲鳴が響き渡る。
遠くから、サイレンが聞こえてくる中で、その身体を赤黒い血でべったりと染めた1人の男性が横たわっていた…。
その周りには、どこかへ電話をかける者、眉をひそめながら隣の者と喋る者、好奇の表情を浮かべ、写真や動画を撮る者達など多々いたが、彼に近づき声をかける者は誰もいなかった。
熱い、寒い、何故?、痛い、苦しい、何故?
ぐるぐると同じ思いが過ぎって(よぎって)は消える。
『君はこのまま、こんな所でたった独り死んでしまうつもりなのか?』
『貴方にまだ生きたいという気持ちはある?』
ゆらゆらと、明滅する様に混濁していく意識の中で、最期に聞いたのは、2人の女性の穏やかで優し気な声だった…。