将兵記念墓地での事件②
ブロッサムは、さらに憤りを見せる。「帝国を守るために戦った、多くの将兵が眠る記念墓地で爆発事件を起こすとは、失礼極まりない!不届きなキロヌカ人に対して、抗議の声を上げる必要がある!」
その場にいた、ギルドのメンバーのジョンもそれに同調する。「私は、ブロッサムさんの考えに賛成です。墓地で無法を働いたキロヌカ人を、毅然と批判するべきだと思います。」
「ジョン、ギルドのメンバー全員に、2日後に集会を開くことを回覧板で伝達しろ。」
「はい、承知いたしました。」ブロッサムは、ジョンに集会を開くことをメンバーに伝達するよう指示を出した。
ジョンは、その後ギルドのメンバーに、集会が開かれることを回覧板で伝えた。
そして、2日後の昼過ぎ。集会が開かれる広場には、ギルドのメンバーが続々と集まってきた。メンバーが全員集まったところで、ブロッサムが口を開く。
「皆さま、こんにちは!お忙しい中、お集まりくださって、誠にありがとうございます。さて、皆さまのご存じのとおり、2日前に将兵記念墓地でとんでもない事件が起きてしまいました。」そこまで言って、ブロッサムは一旦話の間を空ける。
「なんと、キロヌカ人が記念墓地の裏門で、手榴弾を爆発させる暴挙をしでかしたのです。かつて、帝国のために命を捧げた将兵が多く眠られている、記念墓地で爆発を起こしたのは、帝国の臣民として絶対に許してはなりません!」
ブロッサムがそこまで言い終わると、参加者から「その通り!」などとかけ声が聞こえた。