ブロッサムの決意
「私は、エクスカリバー帝国に生まれた者として、帝国のために働く覚悟を固めている。それでどんな横槍が入ろうとも、絶対に引き下がる訳にはいかない。引き下がったら、キロヌカ人から帝国を取り戻せない。」ブロッサムはそう語った。
「ブロッサムさんは、帝国を愛する真の愛国者です。是非とも、帝国を臣民の手に取り戻すために、一緒に力を合わせましょう!」ケントは相づちを打つ。
「私が立ち上がらなくて、誰が立ち上がるんだ。私は必ず、キロヌカ人が巣食う今の現状を打破してみせる。それには、多大な困難が伴うことは充分に承知している。だが、行動を起こさないと帝国の将来は、明るいものにならない。」自信たっぷりの表情で、ブロッサムは言った。
「帝国のことを第一に思っている、ブロッサムさんにお目にかかることが出来て、本当に良かったです!」ケントは、その瞬間感激した。自分が言いたくてもなかなか言えなかったことを、堂々と口にする人に出会えて幸せだ。ケントの胸中には、そのような思いが芽生えていた。
「そう思ってくれる仲間がいて、実にありがたい。とにかく、私たちの戦いはまだスタートしたばかりだ。一歩ずつ、歩みを進めていこう。」
「はい、仰る通りです!」二人は、夕闇に落ちる広場を後にした。