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冷たい空色
強く吹く風が雲を少しずつ飛ばしてく
ポロポロになった雲が空色に散らばる
やり切れなかったんだ
本当にきょうは
ガツンと空を見上げた
声になんてしない
そんなに弱くない
一度だって泣き言なんか言ってない
でも強がってなんかいない
どこに行ったって
空は空色をしてるんだろうな
どこに行ったって
空は見上げるものなんだろうな
羞恥心わすれて
叫んだって
空に向かって
ツライって叫んだって
空はビクともしなくて
慰めてなんかくれないだろう
それでも
なんだろう
いいなって
もう一度ソラ見上げたら
雲の隙間から白い月が覗いてた
強風が月のまわりだけ雲をさらって
空色と白い月のハーモニー
優しすぎた
それから……
かき氷を食べたんだ
すごく冷たい空色で甘くて
なんか泣きたくて
あー、バカだな
ちっちゃいな自分




