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僕らのDONBURIに夏が注がれた
夏がたっぷり注がれた
僕らのDONBURIに
めいめいの温度
てんでんの味
それなりの色
僕らなりの濃度
あゝ意識朦朧
渦巻き駆け巡る
走馬灯 故障
ゆるい だるい のろう
遠のく香ばしいアロマ
替え玉なんていくらでもいるのさ
それでも僕らは離さない
きっとなくしたくない
どうにでもなるんだよって
ホントは知っているのに
しがみつく手
離さない
涼しい顔してそこにいたって
所詮僕らが作った箱庭のガラクタ
呆気なく壊れる
せめて氷を砕いてカラーリング
僕らはDONBURIから出られない
本能は生き残ることを望む
子孫繁栄 きらめく汗の玉子
僕らは人間と言う動物たち
チャーシューだって食べるのさ
さあ 昇華しよう
夏をずずずとすする
46億年ーー やってられないほど
年季が入ってる
僕らの知る由もない
重いもの 注がれ続けた
むげに扱うなんて許されない
“一生懸命”を使い古しだなんて
投げ捨てるなんて許されない
夏がたっぷり注がれた
僕らのDONBURIに
最後の一滴までのみほして
秋に明け渡すんだ
綺麗に洗って
優しく笑って




