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Ponte dei Sospiri  作者: さゆみ
囚われしものたちの欠片
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朝に




やりきれないのはいつも朝

誤魔化すのが朝は上手で

心細さ 恐れ 苛立ち

朝露に閉じ込める


小鳥の澄んだ song

ころころ零れてくる足もと

せめて青い空であったなら

切なさ吸い込んでくれるかな


きっとデキソコナイの僕だから

夜に投げ出せなかった僕だから

悲しくて 臆病で悔しくて

ちっとも変われないのだろう


通学路 引かれる網 通勤路 押される波

深呼吸は雲隠れ 浅い太陽にさえ 息切れ

本当は走れないのに 走れないって

ずっと言えなくて、言っちゃいけなくて


朝顔の蔓がアルミのフェンスを辿る

巻き付くものを探しながら

どこまで伸びてゆくんだろう

僕だって色んなものたち

巻き付きながら、上がってく


雲に固められて 空が泣くけど

僕は今日も泣かないし前を向く

朝顔の蔓は今日も行く先を探してる

それでも朝顔は 花をパッと咲かせて

夏の朝を目覚めさせ

ぼかしながら染め上げてゆく

それぞれの色と形に












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