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Ponte dei Sospiri  作者: さゆみ
形而上的な
141/143

笑ってる?



なにか思いつめた上に

ベールを被せたような空が

雪を降らせた 朝

でも降り続くことさえ躊躇ってしまった

それなのに 明るい朝の色

羽のように弾んでいた


降らなくていいの?


『いいの』


なぜ?


『ウフフ』


雪が降るとドキドキする

あんまり見れないから

少しワクワク

子どもみたいに


『ずーっと向こうに鏡があるから

そこにあしたが映ってるから』


なんにも喋らなくていい?

歩いていけば

そこにいけばあたしは映ってる?

そこにいけばあなたは映ってる?


雨が降ってきた

雪より冷たい

雨は尖ってるからだ

道がどんどん黒くなる

雪だったら


『でも 光るよ』


え?


『宝石のカケラなの』


あなたが降らせたの?


『ウフフ』


ホントだ

やわらかいね

やさしいね

泣いているの?

笑っているの?


うれしいといいね

あなたがうれしいといいね


どこかの誰かがうれしいと

いいな

誰かが笑ってくれれば

いいな

そしたら


あたしじゃなくてもいい

誰かがうれしいがいい

誰かが笑ってくれればいい

側にいても いなくても

誰かがしあわせであればいい

そしたら


心が丸まるんだ



ずーっと向こうの鏡の中で

あたしは笑ってる?

あなたは笑ってる?


笑ってる?





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