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Ponte dei Sospiri  作者: さゆみ
形而上的な
134/143

文字を溶かしてしまいたい



文字が逃げてゆく

文字を追いかける

捕まえた文字は私を制止する

私はそれを振り切って

まるで急かされるように

また別の文字を追いかけてゆく


競争なんかしたくない

沿道でただあなたに手を振りたい

いつだって 応援したい

それが出来ないことが悔しい

いつのまにか私が私を煽ってる

心の中をスパイクシューズが走ってる


いたずらに憶病になってゆく

慎重に言葉を選べば選ぶほど

言葉は固まってしまう

誰も傷つかない言葉はなんだろう

そんなことばっかり考えてる

心の中にスパイクが食い込む

本当は私が傷つきたくないんだ


「透明な涙は文字を溶かしてしまった」

ふと ある人の詩のフレーズを思い出す

押すこともなく引くこともない

心を月光が包みこむような優しく美しい詩だった



あなたは私のうたが嫌いになったの?

それとも初めから好きじゃなかった?


透明な涙が流せるなら

私も文字を溶かしてしまいたい

そう心は呟きながら

私は文字を残したいんだ

そう心は叫んでる







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