表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Ponte dei Sospiri  作者: さゆみ
and
130/143

通りすがりのいつもの場所で



螺旋階段をいきたい

実際は高速のエレベーターで上下するだけ

前を向くことを人は推奨するけれど

斜めに捩れながら吐き気を催すことを

削除出来ないんだと脳内が連呼する


時と場合によるのさ、と、引きつる頬

意固地なのは性分で偏頭痛が積もる

笑顔が下手なんだ 脆いんだ


ずっと泥沼が底辺にあって

外側からの圧力に任せて

浮かび上がってるだけの抜け殻だから

不透明な空気を見つけては隠れるように

ひとり地面だけを凝視している


通りすがりのいつもの場所で

さりげなく、歌が零れ落ちればいい

木の葉が自然に身を任せるように


実直では決してないけれど

歌える幸せを幸せだと頑なに歌ってる

どんな狂気でも どんな邪鬼に囚われたとしても

微かな鼓動が見えるなら消さない 消したくない


魂の歌なんて今はいらない 歌えるはずもない

それでもいつか……

そんなふざけた叶わぬ夢まで歌える幸せを ここで抱きしめている








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ