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6.
次の日の朝、紗弥は赤い目をして部屋から出てきた。
俺は紗弥の前に舞い降りた。
「おはよ。」
「近づかないでっ!!」
紗弥が俺に何か投げつけてきた。
「何これ、ニンニク?」
「ウソっ…。」
どうやら、俺ら悪魔はニンニクが苦手だと思っているようだ。
「残念だけど、迷信だ。」
「近寄るなー!!」
紗弥が何かを俺に投げつけた。
“バチッ!”
「いってぇ!!!!」
突然電気が走ったような痛みが体を駆け抜けた。
「えっ、何コレ!?」
紗弥が俺に投げつけてきたのは、小さな十字架だった。
今まではこんなもの、何ともなかったのに。
拾い上げようとしたら拒絶されたように手に痛みが走る。
「いって…。」
十字架に触ったところが火傷みたいになっていた。
紗弥がすばやく十字架を拾って俺に突きつけた。
「近づくな!」
「わ、わかった。わかったからそれ降ろして。」
紗弥はその十字架をネックレスにつけた。
「これで私に近付けないでしょ?」
勝ち誇ったかのように笑う紗弥。
そのままどこかに出かけていった。




