3.
「んー…?」
目を覚ましたら俺はどっかの部屋の中にいた。
ベッドに寝かされて、傍には誰も居ない。
「……。」
遊びに出かけようとして、いつも通り飛ぼうとして、そんで…。
「落っこちたんだっけ…。」
はぁー、情けない。
こんなこと知られたら俺どうなるんだろ…。
「…ここどこだろ。」
見覚えのない部屋の中。
殺風景な部屋だけど、置いてある家具等からどうやら女の部屋らしいと推測。
「はやく帰ろ。」
ベランダに出て、手すりに上った。
「ちょ、ちょっと何してるの!!?」
「ん?」
振り返れば、さっきまで俺が居た部屋のなかに1人の女がいた。
茶色い髪の毛なのに、あまり化粧っ気はなさそう。
「あ、危ないから!!戻ってきなよ!!」
「何が危ない?」
「落ちたら危ないでしょ!!」
「ふーん、そう。ここマンション?」
「そ、そうだけど。」
「何階?」
「4階。」
4階じゃちょっと低すぎる。
「屋上ってある?」
「え、あ、あるけど…。」
「連れてってよ。」
「だ、ダメ!!飛び降りる気でしょ!!?」
「んー、まぁ、そうなるかな。」
「ダメだよ!絶対!!」
手すりにのぼったままの俺に近づいてきたそいつは俺の腕を引っ張った。
「うわっ!」
もちろん不安定なところで、腕を引っ張られればどうなるかは簡単に予測できて…。
“ドタッ”
そのままベランダに落ちた。
「痛ぇだろ!」
「ご、ごめん!!怪我してない!!?」
立ち上がってみれば、そいつは俺よりかなり小さくて。
慌てているようで若干挙動不審気味だった。
「別に怪我はしてないけど。」
「あ、そう。良かったぁ…。」
ニっと笑うと、目がきゅっと細くなった。
「何だ、かわいいんじゃん。」
「はぁっ!?/// やっぱり頭打った?」
不信そうに俺を見つめる。
でも、その頬が少しだけ赤かった。
「ま、いいや。それよりここどこ?」
「私の家だけど…。」
「ほー。お前誰?」
「き、桐原紗弥。それよりあなた誰なの!?いきなり空から降ってきたでしょ!!?」
あー、やっぱり見られてたんだ…。
まぁ、羽は隠したから気づいてないみたいだけど。
「俺はハルト。」
「ハルト?」
「そう。」
「で、あなたは何者なの?」
「……。」
口で説明すんのもめんどくさい。
すぐ逃げたいし。
「屋上に連れてってくれたら教える。」




