2.
「あー、疲れたぁ…。」
飲み会のあと、すこし飲みすぎて火照った体を覚ますため、寒空の下を歩いて帰った。
「何で皆あんなに飲むんだろうなぁ…。」
ブラブラと家路を急ぐ。
酔いも覚めるような、身を切るような寒さに震えていた。
「ん?」
暗がりの中に何か動くようなものが見えた。
“ガサッ!”
「うわわわっ!!」
「…ミャー。」
茂みから出てきたのはただの黒猫。
「な、何だ、びっくりさせないでよ」
タッ、とあっという間に塀を越えて逃げてしまった猫。
走り去る瞬間、何故だか笑っているように見えた。
「……気味悪っ。はやく帰ろ。」
そうして先を急いだときだった。
“ドゴーン!!!”
私の居るすぐ傍に空から何かが降ってきた。
「え!?隕石!!?何!!??」
おそるおそる近づいてみた。
「えぇぇ――――っ!!!???」
空から降ってきたのは、1人の男だった。
***
まずいまずい。ちょっと冷静にならないと。
さすがにこんなことあるはずがない。
夢だ、夢。ものすごい悪夢なんだ。
「いたたたっ!!」
自分でほっぺたをつねってみればきちんと実感する痛み。
「夢じゃないんだー…。」
なんだか絶望的な気分に陥った。
どーしろと言うんだ、この状況を。
「と、とりあえず病院…?救急車…?」
でも、見た感じ全く怪我をしている様子はない。
どう考えてもめちゃめちゃ高いところから降ってきたのに。
「……こんなんありぃ!!?」
この場に放置していくこともできない。
周りには私以外人はいないし、誰も来る様子もない。
神様がほんとにいるのなら、私はあなたを恨みます。




