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13.
「や、やめっ!!」
「もう遅いよ。」
“ザシュッ!!”
鋭い爪で切り裂けば、あっけなく死んでいく人間たち。
苦痛の表情を俺に向け、命ごいをするやつら。
「くだらない世界。」
指にベットリとついた血を舐める。
「クククッ。」
笑いがこみ上げてくる。
「ハハハハッ!」
こときれたゴミを放って、俺は闇夜に飛び立った。
あの日以来、もう何人この手で殺めただろう。
意味もなく、ただ自分の満足のために、人を殺してゆく。
断末魔の叫び声、苦痛と恐怖に満ちた表情。
それさえも俺を満たしてはくれなかった。
それでも、何か心の隙間を埋めるため、俺は次々に人間を襲った。
血塗られた両手では、もうお前に触れられない。




