番外編 それぞれの道
もう一つの洞窟に飛ばされた仲間たちは、無事だった。
ただ一つ――
イーヴァンという存在だけが、消えていた。
誰の記憶にも残らない。
最初から、いなかったかのように。
それでも、時間は流れる。
―――リィナはフェアリスのもとで、魔法の才能を開花させていた。
詠唱なしで術を操る姿は、誰もが認める魔法使い。
「リィナ!まだまだこれから、どんどん覚えて貰うよ!」
「はい。師匠!」
(……ミナ……見ていて。私はあなたを越える魔法使いになるよ……)
―――ジルクは討伐依頼を受け、賞金を稼ぐ日々。
寡黙な背中は、いつしか“信頼の象徴”になっていた。
チロルは回復魔法の鍛錬に励み、村人を助ける毎日。
小さな身体で、誰よりも走り回っていた。
―――ミンミンは父の眠る地へ帰り、道場を継ぐ。
弟子たちに技を振るいながら、穏やかに笑う。
「……お前ら、防御を忘れるな!」
そして――
アイリは日本の街を歩き、電車に驚き、コンビニに感動する。
「この世界、最高だな」
白い猫は、今日も気ままに歩いている。
――それぞれの場所で、それぞれの未来へ。
物語は、確かに続いていく。
「ニャー」
終わり。
最後まで読んでくれて、本当にありがとうございました。
次の作品も頑張りますので、読んで頂ければ幸いです。
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